先日、大学の同級生の訃報を知った。それも5年前の訃報。
東京藝術大学というのは、デザイン科と建築科以外ほとんど就職をしないという特殊な大学です。その中で最も就職しない組、油画科に所属していた私は、卒業後、自分で就職先を探し(就職課がないのです)デザインの仕事ができる会社に就職し、アーティストを目指す他の同級生たちとは違う道をあゆみました。なので大学時代の友人とはほとんど連絡を取らずにいたのですが、先日ふいにその訃報を知ることになリました。
彼女とは特に仲が良かったわけではありませんが、あえば喋るし、喋れば面白いし、また作品に対しての情熱が高い人で、作品に真摯に向き合う姿勢を私は密かに尊敬しておりました。
卒業してからも彼女は、日用品などを用いたインスタレーションを国内外で精力的に発表し、その作品の質の高さに若いながらも国際的に評価されはじめておりました。
その彼女が5年前に病で逝去。
何故彼女に会いに行かなかったのか。
彼女の個展やグループ展に足を運ぶ機会はいつでもあったはずなのに。
彼女の作品が本になっているのを見つけたので早速買おうと思っております。
彼女が何を考え、何をしたのか、じっくりこの目で見ようと思っております。
大学のテラスでお喋りしていた眩しい日々、あの時はこんなに早くお別れが来るなんて思ってもいなかった。
その気になれば、同窓会なんかでいつでも皆に会えるとタカを括っていた。
こばふみ、頑張って駆け抜けたね、どうか安らかに眠ってね。
生きて、生きて、発信し続けなきゃ。