小屋組は欠陥が集中する場所です。
鑑定で見たほとんどの住宅で、小屋組部分が一番多くの欠陥がありました。
小屋の火打梁、小屋の筋違(振れ止め)、小屋束、棟、母屋、垂木など
全ての部材に欠陥が隠れています。
★小屋の火打梁は土台や梁の火打梁と同様に水平の力に対応する補強部材です。
和小屋の場合は、強度を確保するために梁材として、丸太の部分が残って
いる梁材を使うことも多く、火打材の取り付けが面倒になる場合があります。
また、和小屋に限らず最上部のため後回しになり忘れられる場合もあります。
さらに、火打材は付いているのですが、金物(ボルト等)の締め付け
不良もよく見かけます。
★小屋の筋違・振れ止めに関しては、1、2階の筋違と同じですが材料としては、
15mmx90mmの板材が小屋束に重ねて釘で打ち付ける方法で取り付け
られます。この筋違や振れ止めはほとんど図面で指示されていません。
大工さんの経験で取り付けることが多く、最低限の数量になりますが、
釘留がかなりいい加減な場合を見ることが多いのです。数量が少ないから
余計に確実に固定する必要がある部材です。
★小屋束の不良はほとんどが寸法の問題です。屋根には勾配があり、その勾配を
受け持っているのが小屋束の寸法です。したがって、場所によって長さが
違います。この長さが違うことで手間がかかり、時々長さがおかしい部材と
なることがあります。
長い場合は調整により直りますが、短めで寸法が足りない場合には、
継ぎ足しで誤魔化したり、鎹(かすがい)金物等で留めるだけで、
宙吊りまま放置している場合があります。
調査した住宅でも、調査物件の1棟に付1カ所や2カ所宙吊りの
小屋束を見かけています。調査物件ですので、施工が悪いと言えますが、
それにしても多くの欠陥小屋束が存在するものです。
★棟木・母屋に関してはそれほど欠陥は目立ちません。あるのは、棟木と母屋
材の寸法不足や母屋の間隔が広すぎる、小屋束との接合部分の金物不良等
です。屋根は風により揚力が発生し持ち上げられる力が働きます。
この力に対抗するためには小屋束に金物でしっかりと固定しなければ
なりません。結局小屋束との固定方法が問題となります。
★垂木の不良は垂木材の寸法と間隔が主です。垂木材の寸法は根太材より
大きめの材を使うのが普通です。母屋の間隔により変わってきますが、
40mmx60mm以上の部材で、40mmx90mm程度を使うことが一般的です。
調査物件での母屋の欠陥では、部材の大きさや間隔以外に釘打ち不良が
あります。母屋の釘打ちは屋根に野地板(現在は合板がほとんど)を
乗せてから打ち込みますので、母屋の場所が見えません。線を引いて気を
付けて釘を打てば良いのですが、感に頼って釘を打った末に曲がって母屋に
入らず効かない釘になってしまうわけです。気を使う大工さんならば、
釘を打ったときに効かないのが分かりますから、追加して横にくぎを打ち
補強によって欠陥は避けられます。費用の少ない下請け大工さんの場合は、
時間に追われ補強策もせずに次の作業に移ってしまいます。
鑑定で見たほとんどの住宅で、小屋組部分が一番多くの欠陥がありました。
小屋の火打梁、小屋の筋違(振れ止め)、小屋束、棟、母屋、垂木など
全ての部材に欠陥が隠れています。
★小屋の火打梁は土台や梁の火打梁と同様に水平の力に対応する補強部材です。
和小屋の場合は、強度を確保するために梁材として、丸太の部分が残って
いる梁材を使うことも多く、火打材の取り付けが面倒になる場合があります。
また、和小屋に限らず最上部のため後回しになり忘れられる場合もあります。
さらに、火打材は付いているのですが、金物(ボルト等)の締め付け
不良もよく見かけます。
★小屋の筋違・振れ止めに関しては、1、2階の筋違と同じですが材料としては、
15mmx90mmの板材が小屋束に重ねて釘で打ち付ける方法で取り付け
られます。この筋違や振れ止めはほとんど図面で指示されていません。
大工さんの経験で取り付けることが多く、最低限の数量になりますが、
釘留がかなりいい加減な場合を見ることが多いのです。数量が少ないから
余計に確実に固定する必要がある部材です。
★小屋束の不良はほとんどが寸法の問題です。屋根には勾配があり、その勾配を
受け持っているのが小屋束の寸法です。したがって、場所によって長さが
違います。この長さが違うことで手間がかかり、時々長さがおかしい部材と
なることがあります。
長い場合は調整により直りますが、短めで寸法が足りない場合には、
継ぎ足しで誤魔化したり、鎹(かすがい)金物等で留めるだけで、
宙吊りまま放置している場合があります。
調査した住宅でも、調査物件の1棟に付1カ所や2カ所宙吊りの
小屋束を見かけています。調査物件ですので、施工が悪いと言えますが、
それにしても多くの欠陥小屋束が存在するものです。
★棟木・母屋に関してはそれほど欠陥は目立ちません。あるのは、棟木と母屋
材の寸法不足や母屋の間隔が広すぎる、小屋束との接合部分の金物不良等
です。屋根は風により揚力が発生し持ち上げられる力が働きます。
この力に対抗するためには小屋束に金物でしっかりと固定しなければ
なりません。結局小屋束との固定方法が問題となります。
★垂木の不良は垂木材の寸法と間隔が主です。垂木材の寸法は根太材より
大きめの材を使うのが普通です。母屋の間隔により変わってきますが、
40mmx60mm以上の部材で、40mmx90mm程度を使うことが一般的です。
調査物件での母屋の欠陥では、部材の大きさや間隔以外に釘打ち不良が
あります。母屋の釘打ちは屋根に野地板(現在は合板がほとんど)を
乗せてから打ち込みますので、母屋の場所が見えません。線を引いて気を
付けて釘を打てば良いのですが、感に頼って釘を打った末に曲がって母屋に
入らず効かない釘になってしまうわけです。気を使う大工さんならば、
釘を打ったときに効かないのが分かりますから、追加して横にくぎを打ち
補強によって欠陥は避けられます。費用の少ない下請け大工さんの場合は、
時間に追われ補強策もせずに次の作業に移ってしまいます。