
今回は附下と訪問着の違いについてお話したいと思います。
着物には色んな格がありまして、小紋、色無地、附下、訪問着、色留、振袖、留袖とそれぞれ着て行く場所が違います。
このあたりが「着物の敷居が高い」と言われているところでして着物初心者が着物を敬遠する一因となっているようなのです。
ところでよく言われることですが附下と訪問着の違いとは何でしょうか。
元々訪問着というのは豪華になりすぎて柄を染めるのにかなりの工賃が発生するようになり、非常に高価になってしまったことから、もう少し安く作ることが出来る
訪問着に準じた着物ができたのが付下というふうに聞いています。
というわけでこの成り立ちから訪問着よりも少し格の低いちょっとシャレ着感覚の着物、たとえば披露宴などの非常にフォーマルなパーティよりも同窓会やくだけた新年会などの少しカジュアルなパーティに向く着物といえるでしょう。
具体的に柄の違いをご説明すると、訪問着は非常に柄が多く華やかなのですが、附下は飛び柄のような柄が多く、身頃の縫い目に柄があまり重ならないようになっていて、仕立てをするときにもそれほど柄合わせが必要ない柄付けとなっています。
最大の違いは衿の部分に柄があるかどうかでして、胸のところから衿まで柄がつながっているのが訪問着、胸の部分だけで衿には柄がないのが附下とされています。
しかしこれも5年前までの話です。
実はもうほとんど訪問着と付下の違いなんて無くなってきているのが実情です。今までは訪問着は豪華になりすぎてしまった。と書きましたが現在はコストダウンされており、訪問着でも大変お安く購入できるようになりました。
そのため訪問着もどんどん柄が少なくなってきたり、消費者の好みもあまりゴテゴテと柄付けをしたようなものではなくあっさりとした物を好むようになってきて、現代の主流は非常に柄が少なくなっているのが実情です。
そうすると附下と訪問着の違いがほとんど無くなってきて、衿に柄が入っていない物でも訪問着という人もいます。
実際に呉服屋同士の話でも「これは訪問着になるのか附下になるのかどっちかな」なんて話すこともしばしばあるそうです。
そこでもうひとつの見分け方をご説明しておきます。
それは引き返しになっているかどうかを見るのです。
訪問着は仮絵羽の状態で展示してあることがほとんどでして、八掛部分が引き返しになっており、そこに柄付けされているものが多くあります。
仕立の段階でもお客様の指示のない限り、別に八掛を付け替えるようなことはいたしません。
ですから、裾の引き返しを見ればたいてい訪問着か附下かはわかります。
ちなみに面白いことに今では訪問着よりも附下の方が高価になっているんです。
需要の問題にもなるのですが、どうしても着る機会の多い訪問着の方に生産が集中してしまい、附下は生産量が減っていまして、その分高価になっています。
格は訪問着の方が上なのに、それに準じた附下の方が高価になるのも可笑しな話ですよね。
呉服業界には本当に矛盾が多いです。
今の常識が通じないこともしばしばあります。
消費者様も着物は実際に触れて確かめて信頼の出来る方にアドバイスを求めた方が良いと思います。、
私も生徒さんに良質な着物を格安で提供できるよう日々努力しています。
でも、もっともっと勉強して頑張りますよ。
期待していてくださいね。
下のバナーをクリックすると当学苑のホームページにジャンプします。

着物には色んな格がありまして、小紋、色無地、附下、訪問着、色留、振袖、留袖とそれぞれ着て行く場所が違います。
このあたりが「着物の敷居が高い」と言われているところでして着物初心者が着物を敬遠する一因となっているようなのです。
ところでよく言われることですが附下と訪問着の違いとは何でしょうか。
元々訪問着というのは豪華になりすぎて柄を染めるのにかなりの工賃が発生するようになり、非常に高価になってしまったことから、もう少し安く作ることが出来る
訪問着に準じた着物ができたのが付下というふうに聞いています。
というわけでこの成り立ちから訪問着よりも少し格の低いちょっとシャレ着感覚の着物、たとえば披露宴などの非常にフォーマルなパーティよりも同窓会やくだけた新年会などの少しカジュアルなパーティに向く着物といえるでしょう。
具体的に柄の違いをご説明すると、訪問着は非常に柄が多く華やかなのですが、附下は飛び柄のような柄が多く、身頃の縫い目に柄があまり重ならないようになっていて、仕立てをするときにもそれほど柄合わせが必要ない柄付けとなっています。
最大の違いは衿の部分に柄があるかどうかでして、胸のところから衿まで柄がつながっているのが訪問着、胸の部分だけで衿には柄がないのが附下とされています。
しかしこれも5年前までの話です。
実はもうほとんど訪問着と付下の違いなんて無くなってきているのが実情です。今までは訪問着は豪華になりすぎてしまった。と書きましたが現在はコストダウンされており、訪問着でも大変お安く購入できるようになりました。
そのため訪問着もどんどん柄が少なくなってきたり、消費者の好みもあまりゴテゴテと柄付けをしたようなものではなくあっさりとした物を好むようになってきて、現代の主流は非常に柄が少なくなっているのが実情です。
そうすると附下と訪問着の違いがほとんど無くなってきて、衿に柄が入っていない物でも訪問着という人もいます。
実際に呉服屋同士の話でも「これは訪問着になるのか附下になるのかどっちかな」なんて話すこともしばしばあるそうです。
そこでもうひとつの見分け方をご説明しておきます。
それは引き返しになっているかどうかを見るのです。
訪問着は仮絵羽の状態で展示してあることがほとんどでして、八掛部分が引き返しになっており、そこに柄付けされているものが多くあります。
仕立の段階でもお客様の指示のない限り、別に八掛を付け替えるようなことはいたしません。
ですから、裾の引き返しを見ればたいてい訪問着か附下かはわかります。
ちなみに面白いことに今では訪問着よりも附下の方が高価になっているんです。
需要の問題にもなるのですが、どうしても着る機会の多い訪問着の方に生産が集中してしまい、附下は生産量が減っていまして、その分高価になっています。
格は訪問着の方が上なのに、それに準じた附下の方が高価になるのも可笑しな話ですよね。
呉服業界には本当に矛盾が多いです。
今の常識が通じないこともしばしばあります。
消費者様も着物は実際に触れて確かめて信頼の出来る方にアドバイスを求めた方が良いと思います。、
私も生徒さんに良質な着物を格安で提供できるよう日々努力しています。
でも、もっともっと勉強して頑張りますよ。
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