洗い

冬になると、無性に食べたくなるものが在る。

「鮒の洗い」

2月になると、思い出す。
2月14日は、父親の命日。
世の中がバレンタイン商戦に突入して、巷でチョコレートを見かける事が多くなると思い出す。
10代の頃、父親が鮒を持って帰って、洗いを作ってくれた。
初めて、食べた感触は、脂が抜けて非常にさっぱりしてて、あっさりしてて、何とも言えない良い香りがした。
今にして思えば、鮒なんて危険なモンをよく食べたなって思う。
もう食べる勇気は無い。
鯉の洗いの様に50度の湯に潜らせて作るなら少しは抵抗も無くなるが、ただ冷水で洗うダケの鮒の洗いなんて危険極まり無い。

「顎口虫」
「有棘顎口虫」

ってのが、淡水魚にはいる可能性が有る。
内服治療は確実で無いし、基本は外科的摘出術を受けないと治療出来無い。
とんでもなく美味しいのに、今では怖くて食べられない。

「鮒の洗い」を思い出した後に、必ず、「鯖の刺身」を思い出す。
これも、10代の頃、父親が釣りに行って、15cm位迄のちっこい鯖を沢山持って帰って、刺身にしてくれた。
余りにも美味しくて、独りで30尾位、食べた。

「アニサキス」

ってので、鯖を食べた人が苦しんだというのをよく聞く。
が、「アニサキス」なんて「顎口虫」に比べたら全然怖く無い。
今迄食べた魚の刺身の中で、鯖が一番美味い様な気がする。
鯖なら今でもバンバン食べられる。
恐いけど。


追記
ドジョウの踊りは食べた事無いけど、「顎口虫」がいるからこわいよ。
豚の生肉にも「剛棘顎口虫」ってのがいるからね。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )