今日の産経朝刊に、規制の厳しくなった研究用原子炉を動かせず、このままだと人材育成も危ぶまれる、という記事が載っていました。
事業所の原発ばかりか、大学の研究や実験、技術者育成のために使う研究用原子炉も審査が厳しくなり、動かせない状態が続いているそうです。
原発に携わる人材の育成が困難になれば、廃炉技術の確立も立ち行かなくなります。最先端の廃炉研究都市を目指す福島にとって、看過できない問題でしょう。
日本に原発が誕生してはじめてといっていい、大規模で深刻な事故でしたから、事故処理を巡って迷走したのは致し方ないとしても、その時下した判断が正しかったか間違っていたか。間違っていたのなら堂々と修正されるべきであり、それによって大胆な政治的変更がなされても何らおかしなことではないはずです。
まだ言う人がいるかもしれませんが、福島原発事故とチェルノブイリ事故は、比較するのもおかしいくらい全く性質の異なる事故です。
また、放出した放射線量のレベルも全く違う。福島の事故は放射線障害によって死傷者が出たということはない。これははっきりさせるべきです。
活断層の問題にしても、地震学や地質学の専門家の判断を仰ぐべきであり、「万に一つでも活断層の可能性があれば動かせない」などと非科学的な判断を素人が下すべきではない。
やはり、原発事故の再検証はどうしても必要です。