風評被害とは、実態を伴わないイメージの産物といえます。
福島産の野菜や米、海産物の多くが買い控えられている現状は、まさしくそんな不正確で独り歩きした情報によって踊らされ、本来あるべき姿を大きく歪ませているのが実情です。
まず、情報の受け手である我々が、正確に事実を把握する必要があります。
○各国における食品中の放射性セシウム濃度の基準値(ベクレル)
日本 飲料水10 ヨーロッパ 飲料水1000 米国 飲料水1200
牛乳50 牛乳1000 牛乳1200
乳幼児食品50 乳幼児食品400 乳幼児食品1200
一般食品100 一般食品1250 一般食品1200
欧米に比べ、日本の食品中における放射性セシウム濃度の基準は桁違いに厳しいことが分かります。
この世界一厳しい基準をクリアした食品のみが、市場に出回って食卓に届けられています。もちろん福島産も厳格な検査をパスした安全なものしか市場に出回らない仕組みなのです。なので、福島産だからといって買い控える必要は全くないと言えます。
また、福島で生産された米は、全袋検査が課せられています。平成26年には約1099万袋の検査が実施され、全てが100ベクレル以下の基準値に収まっています。
それだけでなく、25ベクレル以下の低線量が99.98%。本当に従来のイメージのように、福島のあちこちが放射能によって汚染され、福島で生産される米も野菜も全て危険だとするなら、とてもこんな検査結果にはならないはずです。
実際に検査してみれば、福島産の食品も全国他の地域と大差ないというのが実態です。いかに私たちが独り歩きした情報、間違ったイメージによってあるべき現実を歪めているか。そしてそれによってどれだけ多くの人の生活を不幸にしているか。新聞やテレビの情報に接する前に、今一度よく考える必要があるかと思います。