0700安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.14
300.ヴェラデスト・ヴィニュロンズリザーブ・メルロ2009
301.アスコニ エクセプショナル シャルドネ 2011
302.デーブス ドルンフェルダー ラインヘッセン 2012
303.ナパ・セラーズ ピノ・ノワール2013
304.ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ シャンボール・ミジュニィ2009
305.コノスル リミテッド 20バレル エディション カベルネ・ソーヴィニョン2012
306.サンタバイ サンタ カロリーナ ソーヴィニョン・ブラン/シャルドネ2015
307.サンタバイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニョン/シラー2014
308.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ シャルドネ
309.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ カベルネ・ソーヴィニョン
310.ドメーヌ・タカヒコ ヨイチノボリ パストゥウグラン2013
0700安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.14
300.ヴェラデスト・ヴィニュロンズリザーブ・メルロ2009
VILLAD'EST VIGNERONS RESERVE MERLOT
・生産者:ヴェラデスト ワイナリー
・生産国:日本 長野県東御市
・輸入者:なし
・格付け:
・Alc度数:12%
・容量:750ml
・価格:6000円
「ワインの銘醸地は、初めから存在するのではない。それは、人の手(努力)によって創られるものなのだ」By浅井昭吾氏。
日本ワイン造りの可能性に、命を捧げた人がいる。
「現代日本ワインの父」、浅井昭吾氏だ。
「ワインの銘醸地は、初めから存在するのではない。それは、人の手(努力)によって創られるものなのだ」
浅井昭吾氏は。
日本のワインを世界に誇れる銘酒にすべく。
また、日本のワイン産地を銘醸地にすべく。
「薫陶(実践で教える)」、その薫陶に、おしげもなく、命を捧げられた。
実際、同氏はすでに、末期ガンで亡くなっている。
文字通り、「日本ワインの発展向上、その努力に命を捧げられた」方だったのだ。
「現代日本ワインの父」の逝去。
これは、日本でワイン専用ブドウを栽培する人々にとって、とてつもない衝撃かつ損失であった。
氏の逝去が、いったいどれほどの人々の心の展望に、重々しい暗雲で覆ったことだろう。
だが、しかし。
浅井昭吾氏の、その、命を賭したはるかなる思いは、一条の光となって、降りそそいだ。
それは、「祈り」へと形を変えて。
少なくない人たちの心をふるわせた。
心をふるわせ、「信念」を、煮えたぎらせた。
「世界に誇れる、日本のワインを、目指して」。
その信念が、脈打った。
そう、浅井昭吾氏の思想は、受け継がれたのだ。
「世界に誇れる、日本のワインを、目指して」。
その脈動は、決して止まらない。
日本ワインのトップクラスと言われている、「ヴェラデスト ワイナリー」。
画家でエッセイストの玉村豊男氏が開いたワイナリーだ。
醸造技師は、その浅井昭吾氏の最後の弟子とされる、「小西超(とおる)」氏。
健全な、非常に輝きのあるルビー色。
香り。
瞬間、「パルメ」や「オーブリオン」を連想させる。
土くささは全くない。
品種はメルロだが、サンテミリオンに近い感じではない。
メドックに近い感じだ。
メドックの、メルロ比率が高いグランクリュクラッセに近い。
メドックの深さと芳香までは行かないが、かなりそれに近い。
これは、衝撃的だ。
味わい。
滑らかなアタック。
柔らかい甘味。
酸味はほとんどない。
渋味もほとんどなく、トータルで「柔らかく、ふくよか」な感じ。
ミディアムボディだ。
余韻は中程度、15秒程。
美味過ぎ。
いや、味だけではない。
このワインは、「日本の真髄を反映している」。
日本の真髄。
それは、「ありとあらゆるものに神さまが宿る」という多神教であり、自然や伝統への崇拝である。
その信仰は、「控えめな自己主張」「協調性」「柔和」「均衡を取ろうとする姿勢」「包み込む」「争いを避ける」へと具現化した。
その真髄が、このワインにはあるのだ。
そう、「魚は白ワイン、肉には赤ワイン」という常識を超越して、どんな料理にも寄り添ってくれる、言わば「女将さん」なのだ。
サラダにも合う。
鮎のコンフィにも合う。
ステーキにも合う。
まさに日本文化の真髄。
「神社で七五三を祝い」
「教会で結婚式を挙げ」
「お寺さんで葬式をしてもらう」
という、日本人の「宗教ごった煮文化」を、恥じるべきではない。
むしろ胸を張るべきだ。
というのも、この「宗教ごった煮文化」姿勢の下に流れる「控えめな自己主張」「協調性」「柔和」「均衡を取ろうとする」「包み込む」「争いを避ける」思考こそが、宗教戦争を終わらせる人間の在り方なのだから。
生物種の存続を、国際協力によって保つ必要のある現代。
人間同士で戦争などしている場合ではない。
ブログ「新ワインなブログ」さん「ヴィラデストワイナリー ヴィニュロンズリザーブ メルロー」記事↓
http://winenablog.com/vignerons-reserve-merlot/
301.アスコニ エクセプショナル シャルドネ 2011
ASCONI Exceptional CHARDONNAY
・生産者:ASCONI
・生産国:モルドヴァ共和国
・輸入者:株式会社アズマコーポレーション
・格付け:?
・Alc度数:13%
・容量:750ml
・価格:1200円
青みを帯びない、かなり透明に近い色合い。
ディスクは中程度、1mmぐらい。
液脚は中程度、サラサラめ。
香り。
中程度。
白い花。
トロンテスに似ている。
ほのかに、畑の土(団粒構造の黒っぽい土)の香り。
しかし、妙なニュアンスを感じる。
それで、飲むのをためらう。
味わい。
滑らかなアタック。
水のよう。
中程度の酸味。
ほのかな甘み。
ボディはミディアム。
アルコールはしっかりあるが、尖らない。
が、やはり何とも言えない妙なニュアンスを感じる。
それで、飲むのをやめる。
「3~4日後に飲んで同じような感想なら、安くて美味しいワイン特集から削除しよう」と思っていた。
が、4日後。
大逆転が、起こる。
余韻。
黄色の柑橘系のようで、薄緑色の野菜のようで、はっきりとした映像が浮かばない。
溶け込んでいて、丸みのある感じ。
ところが!
余韻が非常に長い。
25秒を超えた。
上品な印象。
これは、トロンテス以上にガルガーネガに近い。
いや、ガルガーネガ以上に、甲州に近い。
甲州に近いが、甲州ほどの柑橘香はなく、余韻が長い。
これは、面白い。
こんなシャルドネは初めてかもしれない。
モルドヴァワイン、間違いなく「掘り出し物」!!
アズマコーポレーションさん公式サイト「モルドヴァ>アスコニ」記事↓
http://azumacorp.jp/category/winery300192/
302.デーブス ドルンフェルダー ラインヘッセン 2012
DEBUS DORNFELDER RHEINHESSEN
・生産者:デーブス醸造所
・生産国:ドイツ ラインヘッセン地域
・輸入者:株式会社ドイツ商事
・格付け:ドイチャー・クヴァリティーツヴァイン
・Alc度数:14%以下
・容量:750ml
・価格:1900円
珍しい、ドイツの赤ワイン。
品種は「ドルンフェルダー」。
これは、「お前ら働き過ぎ」と揶揄(Tease)された日本人に匹敵・凌駕するほどの努力国家であるドイツ人が、「この厳寒の気候でも育つ赤ワイン品種を造りたい」との思いで、はてしない努力の末、開発した独自品種だ。
ドイツ人の、努力の結晶の一つである。
紫をほとんど持たない、赤黒色。
液脚はかなりサラサラしている。
香り。
おお!
独特。
化粧品。
バラ。
ラベンダー。
蓮華。
木炭。
燻製リンゴ。
ジンファンデルに近いものを感じる。
スワリングすると。
ああ、果実香が出てきた。
チェリー。
カシス。
味わい。
滑らかなアタック。
舌の上でホールド。
すると。
おおお!
「ブドウ果汁75%+様々な果実果汁25%のフルーツジュース」!
とてつもなくジューシー。
メルシャンの「酸化防止剤無添加のおいしいワイン、ふくよか赤」や「コンコード種のワイン」に似た感じがある。
甘味たっぷり。
しかしタンニンもしっかりある。
トータルで、上品な仕上がり。
余韻はほどほど、12秒。
ボディはライトとミディアムの中間ぐらいか。
とにかく、アルコールが主張しない。
これは、実に面白い赤だ。
今までに飲んだことのない印象だ。
実にお見事!
ドイツワイン&ドイツビール専門 リカーショップミツヤさんサイト「デーブス醸造所」記事↓
http://www.shop-mitsuya.com/SHOP/294680/297138/list.html
303.ナパ・セラーズ ピノ・ノワール2013
NAPA CELLARS PINOT NOIR
・生産者:ナパ・セラーズ
・生産国:アメリカ カリフォルニア州 ナパ・ヴァレー
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:?
・Alc度数:14%
・容量:750ml
・価格:1900円
ナパ・セラーズの「ピノ・ノワール」品種。
ずっしり重い、なで型ボトル。
非常に分厚いアルミ製キャップシール。
紫を持たない、清んだ、濃い目の赤黒色。
ピノ・ノワールとは思えない程の、力強い色合いだ。
香り。
強い。
アルコール。
ライチ。
黒果実。
イチゴ。
樹木。
インクのニュアンス。
甘い香り。
濃密。
まるで樽を形成するかのように、下へ周りへ広がっていく感じ。
うーむ、一発で「ブルゴーニュではない」と分かる。
ブルゴーニュはこんなに「甘さ」と「アルコールっぽさ」をだしはしないからだ。
味わい。
インパクトのあるアタック。
ライチ、イチゴ、ジャム、ジンファンデルのニュアンス。
しかし、ボディは決してフルでなく、半透明のイメージを与えてくる。
とはいえ、ピノ・ノワールにしては強い方。
酸味はやや強め。
甘味はあるが、ゆったりじんわりと効いてくる感じ。
余韻はほどよく12~15秒。
酸味は、グラスに注いで30分以上経つと、和らぐ。
もしくは抜栓2日目に飲むと、ほとんど感じなくなる。
そして、ゆったりと甘い感じになる。
あの、「タンニンがガツーンと来ないでスルッと入るのだが、その後何とも言えない複雑な甘さがボワーンと広がり、なんだがダラダラと時間を過ごしたくなる」感じだ。
「高貴」というより「洗練」というより、「端正」というより、「優雅」。
ピノ・ノワールという品種のワインはまさに、「優雅」。
その一言に尽きる時間を与えてくれる。
実にお見事だ。
しあわせワイン倶楽部さんサイト「ナパ・セラーズ ピノノワール ナパヴァレー」記事↓
http://www.shiawasewine-c.com/?pid=36843380
304.ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ シャンボール・ミジュニィ2009
Domaine Georges Roumier CHAMBOLLE MUSIGNY
・生産者:ジョルジュ・ルーミエ
・生産国:フランス ブルゴーニュ地方 コート・ド・ニュイ地区 シャンボール・ミジュニィ村
・輸入者:?
・格付け:AOCシャンボール・ミジュニィ
・Alc度数:%
・容量:750ml
・価格:7000円以上
あの「神の雫 第一使徒」の格下版。
とはいえ、コート・ド・ニュイ地区の村名ワインだ。
期待はムンムン。
2009年は、この村のピノにしては濃い目に仕上がったのだとか。
紫を持たない、やや濃いめの赤色。
向こうが透けて見える時点で、モロにピノ・ノワール。
香り。
しっとりとして、穏やか。
果実、イチゴ。
だがとても複雑。
奥行がある。
味わい。
非常に柔らかく、滑らかなアタック。
ゆったりとした甘味。
酸味はほとんどない。
イチゴのニュアンス。
だが、その後が、すごい。
ミネラル感がある。
とにかく複雑。
複雑なのだが、その複雑さを構成するあらゆる要素が、それぞれ主張している感じなのだ。
甘めなのだが、甘いの一言では決して言い切れない複雑さ。
しっとりとした味わい。
だが、要素の全てがイキイキと主張する。
それはまさに、「湿った森の奥にある湖」の風景そのもの。
神の雫の使徒にかなり近いものがあるのだ。
余韻は長い。
20秒。
ドメーヌ・フーリエのジュベレイ・シャンベルタンの余韻は60秒を数えた。
そこまでの余韻ではない。
だが、とにかく複雑。
シャンボール・ミジュニィのテロワールを思いっきり感じさせてくれる味わいに仕上がっている。
ピノ・ノワール単一品種で、これほどまでに複雑さが出せるのか。
これは驚愕を超えて、感動にまで達する!
美味い。
美味い!
美味ーーい!
感動だ。
この、「あらゆる要素が、それぞれ主張している感じ」。
これを感じ取れたことで、涙が出るほどだ。
太陽が輝き。
青空が輝き。
雲が輝き。
森林が輝き。
木々の一つ一つがイキイキと輝き。
枝葉が輝き。
その先に横たわる湖が輝き。
湖に舞い降りた鳥が輝き。
水際の草が輝き。
その草葉についているコガネムシが輝き。
小さな枝草に登るアブラムシが輝き。
その地面を走るアリが輝き。
ありとあらゆる生命が、輝いている。
全ての命が、輝いている。
全ての命が、歌っている。
この感じ。
これを一言で言うならば。
「Kalafinaの歌、「アレルヤ」を聴き終えた後、浮かんでくるシーン」だ。
世界で活躍するトリプルヴォーカルユニット「Kalafina」。
そのKalafinaの歌、「アレルヤ」は、こんな歌だ。
「全ての命が、歌う時が来る。
そう信じて。
雨の中で踊り。
涙の海を泳ぎ。
小さな命を、振り絞り、振り絞り。
私たちはゆく。
君の未来へ、アレルヤ(祝福を)
アレルヤ(祝福を)」
生命として生まれ出でた。
それ時点ですでに「祝福された存在」なのであり。
生きること。
それはすなわち「祝福の道そのもの」なのだ。
そしてその生は。
次の時代の「誰かにとっての祝福」となる。
歌ネットさん「Kalafina アレルヤ 歌詞」記事↓
http://www.uta-net.com/song/153163/
305.コノスル リミテッド 20バレル エディション カベルネ・ソーヴィニョン2012
Cono Sur LIMITED 20BARRELS EDITION
・生産者:コノスル
・生産国:チリ マイポ・ヴァレー
・輸入者:株式会社スマイル
・格付け:
・Alc度数:13.5%
・容量:750ml
・価格:3000円
コノスルの上級版。
リミテッド20バレルエディションとは、「20樽限定品」の意味。
コノスル・ヴァラエタルやコノスル・レゼルヴァを圧倒的に超越する、ずっしり重いボトル。
分厚いアルミキャップシール。
そして、5cmのロングコルク。
微妙に紫を帯びた、濃い赤黒色。
液感はなめらか。
液脚はやや強め。
香り。
豊か。
プラムやジャムのような甘い香り。
そしてアルコール香。
杉の香。
鉱物系。
第二アロマ。
黒果実。
パプリカ。
椎茸。
ライチ。
アンズ。
スモモ。
微弱にアスパラガス。
焼そばソース。
非常に滑らかなアタック。
直後、アンズ、ライチ、スモモといった、ジンファンデルに似た酸味を感じる。
が、すぐに甘味がゆったりと広がる。
強いコク。
タンニンも強いが、甘味と果実味と上手くバランスしている。
余韻は長い。
15秒以上。
おおお!
これは、「コノスル・ヴァラエタル」とは、まったく別物と言っていい。
チリらしい「果実味バンバン」「アルコールバンバン」なのだが。
「それ以外の要素が対等のところまで来ていて」
「よって、強い味わいなのに、バランスしていて」
「マイルドな印象」なのだ。
実はこのワイン。
「抜栓3日目」にして、真髄を発揮した!
抜栓3日目。
カシスのような甘めの香り。
ヒマラヤ杉やバニラのニュアンスもある。
丸みのある味わい。
要素の凝縮感。
そして、しっかりしたタンニンと豊かなコク。
これって。
これって…。
「ボルドー・メドック地区の3000円以上の銘柄に匹敵してるじゃないかあ!」
そう、まさに「クラレット」なのだ。
(クラレット=ボルドー赤ワインのこと)
これは、美味い。
美味い。
美味ーーい!!
正直、ここまでとは。
脱帽だ。
コノスルは、コスパ抜群の最有力!
ちなみに。
2本目を「抜栓後デキャンタージュして、翌日にグラスに注いで1時間経過」させたら、同じ味わいが出た。
ということで。
「抜栓後デキャンタージュして、翌日にグラスに注いで1時間経過」させて飲む。
もしくは、「抜栓してコルクで再栓して翌々日」に飲む。
ことで、このワインは本領を発揮する。
余談。
脱帽とばかりに頭を下げて。
いいことを思いついた。
「このワイン、ブラインドで、先生に飲ませてやろう」と。
私のワインの先生は、超特大のボルドー派。
プリムール(先物買い)でボルドーのグランクリュワインを年に200万円以上買い付け。
所有するボルドー・グランクリュワインは7000本以上(資産換算で軽く3億5000万円を超える)。
さらに、「フランス以外は50点、せいぜい70点」と言い切る、超特大のボルドー派。
「君、私の前で、グランクリュ以外のワインの話をしないでくれたまえ、時間の無駄だから」
とまでおっしゃる、グランクリュワイン所有者。
その先生に、このワインをブラインドでテイスティングしてもらおう。
クックック。
映像が目に浮かぶぞ。
私「では、先生、これって、どこのワインだと思われます?」
先生「あ、これ。サンテステフ、いやオーメドックのブルジョワ級だよ」(即答)
クックック。
「してやったりぃーーー!!!」
P.S.
先生「あ?」
私「ど、どうしました!?コルク片でも入ってましたか!?」
先生「いや、君が持ってきて私に飲ませるなんて、しかもブラインドでね。てことは、間違いなくフランス以外だな」
私「えっ!」
先生「ははあー、さてはカリフォルニアかチリ辺りで、ボルドーそっくりのワインを見つけたんだろう?」
私「え!?いや、そんな、そういうわけでは…、ははは、はははー」
(結局、先生にも脱帽)
(笑)
ブログ「マズのレベル上げ生活」さん「噂のお値打ちワイン「コノスル・カベルネ・ソ-ヴィニヨン・20バレル・リミテッド・エディション」を試してみる」記事↓
http://maz.way-nifty.com/blog/2009/10/20-178e.html
306.サンタバイ サンタ カロリーナ ソーヴィニョン・ブラン/シャルドネ2015
SANTA BY SANTA CAROLINA SAUVIGNON BLANC/CHARDONNAY
・生産者:サンタ カロリーナ
・生産国:チリ セントラル・ヴァレー
・輸入者:サントリーワインインターナショナル(株)
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:500円
澄み切った、淡い、微弱に緑がかった黄色。
オリは無く、レッグは速く、ディスクは薄め、粘性は弱め。
香りは弱め、第一印象はシンプルかつフレッシュ。
レモンやグレープフルーツのような香り。
スワリング後。
植物(草や白い花)の香り。
ステンレスタンク発酵ものと思われる。
若々しく、シンプルで、フレッシュな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
爽やかな印象のライト~ミディアムボディ。
苦味はなく、フローラルなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はフローラル。
イキイキとしたフレッシュな果実味と酸味を感じられる。
ソーヴィニョン・ブランのイキイキとした爽やかな香りは残され、むせるような草くささは果実味で緩和している。
シャルドネの甘味を基調とする果実味は残され、野暮ったい甘ったるさは酸味によって上手く引き締められている。
実に見事なブレンドだ。
うーむ。
「茹でたブロッコリーに酢醤油をかけたもの」に合うかも。
もしくは「ザワ-クラフト(キャベツみじん切りの酢漬け)」に合うかな。
スクリューキャップなのもGood。
夕食の副菜(茹で野菜もしくは生野菜)に、グラス一杯合わせるとして。
月水金と週3回そんな「プチ・ワインディナー」をやったとしても。
ボトル1本で5回分ももつではないか。
とすると。
「月に2~3本で十分」となる。
サントリーさん公式サイト「チリワイン「サンタ バイ サンタ カロリーナ」新発売 」記事↓
http://www.suntory.co.jp/news/2015/12423.html
307.サンタバイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニョン/シラー2014
SANTA BY SANTA CAROLINA CABERNET SAUVIGNON/SYRAH
・生産者:サンタ カロリーナ
・生産国:チリ セントラル・ヴァレー
・輸入者:サントリーワインインターナショナル(株)
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:500円
澄み切った、濃い、微弱に紫がかった赤色。
オリは無く、レッグはやや速く、ディスクは薄め、粘性は弱め。
香りは中程度から強め、第一印象は豊かな印象。
熟した果実のような香り。
スワリング後。
花や森林木の香り。
続いてピーマン。
さらには、香辛料の香り。
樽発酵ものではないと思われる。
若々しくも、複雑さがあり、豊かな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
滑らかな印象のミディアムボディ。
タンニンは「椎茸」並みの中程度で、椎茸の傘のように滑らかな印象(笑)。
苦味はなく、スパイシーなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はスパイシー。
深みのある果実味とほどよいタンニン。
シラーのスパイシーさが、全体を引き締め、立体化させてくれている。
見事なブレンド。
甘味とコクを基調としながらも、やや酸味が効いていてスパイシーなソースに合いそう。
となれば、「トマトケチャップ」「トンカツソース」「デミソース」あたりか。
ということは。
「オムレツ」
「トンカツ」
「ビーフシチュー」
「ハヤシライス」
「デミソースハンバーグ」
「タンシチュー」
に合うかも。
合いまくりだな(笑)
サントリーさん公式サイト「サンタ カロリーナ ワイナリー情報」記事↓
http://www.suntory.co.jp/wine/special/santa/history/
308.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ シャルドネ
CONCHA Y TORO AVANZA CHARDONNAY
・生産者:コンチャ・イ・トロ社
・生産国:チリ
・輸入者:メルシャン株式会社
・Alc度数13%
・容量:750ml
・価格:650円
コンチャ・イ・トロ社の新ラインナップ。
価格は「サンライズ(1000円)」と「フロンテラ(600円)」の間ぐらい。
ヴィンテージと産地の記載が無いことから、同社オリジナルのブレンドものと思われる。
しかし、リーズナブル品において「バカ旨ではないが減点要素がほとんど無い」という、「ハズレ無し」が強みの同社だ。
これは一飲の価値ありとばかりに即購入、即テイスティング。
品種はシャルドネ主体。
澄み切った、淡い、微弱に緑がかった黄色。
オリは無く、レッグは速く、ディスクは薄め、粘性は弱め。
香りは中程度、第一印象は豊かな印象。
リンゴやトロピカルフルーツのような香り。
スワリング後。
柑橘系果実の香り。
ステンレスタンク発酵ものと思われる。
若々しく、シンプルなれど、豊かな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
滑らかな印象のミディアムボディ。
苦味はなく、フルーティーなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はミネラル感をまといつつフルーティー。
余韻の最後に、蜂蜜のニュアンスがあるのもGood!
芳醇な果実味とキレのある酸味を感じられる。
実に見事なバランス。
うーむ。
「茹でたブロッコリーに酢醤油をかけたもの」に合うかも。
もしくは「ザワ-クラフト(キャベツみじん切りの酢漬け)」に合うかな。
ブログ「安くて美味しいワインはどれ?安旨ワインつれづれ」さん「コンチャイトロ・アヴァンサ・シャルドネ NV」記事↓
http://blog.goo.ne.jp/50ls1234/e/b1ae6710e385f5073ff1367466bcd094
309.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ カベルネ・ソーヴィニョン
CONCHA Y TORO AVANZA CABERNET SAUVIGNON
・生産者:コンチャ・イ・トロ社
・生産国:チリ
・輸入者:メルシャン株式会社
・Alc度数13%
・容量:750ml
・価格:650円
コンチャ・イ・トロ社の新ラインナップ。
価格は「サンライズ(1000円)」と「フロンテラ(600円)」の間ぐらい。
ヴィンテージと産地の記載が無いことから、同社オリジナルのブレンドものと思われる。
しかし、リーズナブル品において「バカ旨ではないが減点要素がほとんど無い」という、「ハズレ無し」が強みの同社だ。
これは一飲の価値ありとばかりに即購入、即テイスティング。
品種はカベソー主体。
澄み切った、濃い、微弱に紫がかった赤色。
オリは無く、レッグは中程度、ディスクは薄め、粘性は中程度。
香りは中程度から強め、第一印象は豊かな印象。
熟した甘い果実のような香り。
スワリング後。
干し果実のような、凝縮した甘めの香り。
ピーマンというより赤パプリカ。
揮発するアルコール。
バニラ。
樽発酵がブレンドされていると思われる。
若々しくも、複雑さがあり、豊かな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
滑らかな印象のミディアムボディ。
タンニンは「しめじ」並みの中程度で、しめじの食感のように柔らかい印象(笑)。
苦味はなく、ミネラリーなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はやや熱い感じとタンニン。
深みのある果実味と柔らかめのタンニン。
総合的にはミディアムボディになりそうだが、さすがチリワインだけあって。
揮発するアルコールがフルボディに至ろうと突出する。
しかし、その主張がまさに、「しめじの傘」のように、丸っこく柔らかい印象なのだ。
これなら、甘味とコクを基調としたソースに合いそう。
となれば、「デミソース」「ミートソース」「お好みソース」「焼き肉のたれ」か。
ということは。
「ビーフシチュー」
「ハヤシライス」
「デミソースハンバーグ」
「タンシチュー」
「焼そば」
「お好み焼き」
「焼き肉」
「ピーマンと挽肉の油炒め」
「炒飯」
に合うかも。
サンマルクホールディングスさん公式サイト「ワインの楽しみ方 ここでは、料理との相性を考えたワインの注文方法やティスティングの方法などを学べます。」記事↓
http://www.saint-marc-hd.com/saintmarc/menu/bs-winestory_1.shtml
310.ドメーヌ・タカヒコ ヨイチノボリ パストゥウグラン2013
Domaine Takahiko
・生産者:ドメーヌ・タカヒコ
・生産国:日本 北海道
・輸入者:
・格付け:
・Alc度数:%
・容量:ml
・価格:3700円
ツヴァイゲルトレーベ75%
ピノ・ノワール25%
やや紫を帯びた色合い。
向こうが透けて見える。
ややフランボワーズ色やルビー色に近い。
香り。
おおお!
非常に豊か。
樽。
「新樽100%では?」と思えるほど、豊かな樽香。
木の枝。
イチゴ。
バナナの皮。
黒い果実。
皮のニュアンス。
これは、南半球(チリや南ア)ではなく北半球の香り。
これは、日本から西(アメリカ)ではなくはるか東(ヨーロッパ)の香り。
これは、ブルゴーニュ地方のワインにある香りだ。
この時点で、驚愕。
滑らかなアタック。
スパイシーさを伴う酸味。
だが、その後、イチゴのような甘さがやって来る。
タンニンは、ピノ・ノワールよりは多いが、マスクされていて、主張は穏やか。
飲み込んだ後、微弱に土のニュアンス。
余韻は10~15秒。
余韻にも酸味が残るが、フルーティーな感じ。
と思いきや。
余韻は30秒も続き、あの「ダラダラしたくなる優雅な感覚」がやって来た。
「飲んだ後、優雅にダラダラしたくなる」。
これこそ、「ピノ・ノワール」の真髄である。
CS(カベルネ・ソー)を主体としたボルドーワインが。
「英気」
「アンチエイジング」
「貴族になれる」
「至高の時間」
「味わいが忘れられない」
であれば。
PN(ピノ・ノワール)を主体としたワインは。
「優雅」
「笑いながら退廃」
「農民ですけど、何か?」
「時間を止める」
「余韻が忘れられない」
であろう。
そんな、ピノ・ノワール主体のワインから来る感覚を、このワインに思いっきり、感じる。
ピノ・ノワールの比率は25%、だというのにね。
つまり。
ドメーヌ・タカヒコが栽培するピノ・ノワールは。
実に見事な出来栄えなのだ。
もう一つ、見事な点がある。
このワインは、北海道という雄大な大地で育まれていながら、「雄大」「大らか」「ゆったり」な感じでは、実はない。
このワインは、北海道という雄大な大地で育まれていながら、「繊細」「神経質」「精巧緻密」な感じがあるのだ。
そう、北海道の食物「ポテト」「コーン」「ミルク」「バター」「イモ餅」といった「雄大」「大らか」「ゆったり」な食感の逆展開である。
ということは?
そう、北海道の食物「ポテトサラダ」「スイートコーン」「ノンホモミルク」「生乳バター」「イモ餅」といった「雄大」「大らか」「ゆったり」に「ベストマッチ」する!
このワインの味わいは、「繊細」「神経質」「精巧緻密」。
だからこそ、北海道のあらゆる食物に、ベストマッチする。
これこそ、「大地が育む奇跡」。
このワインは、「味がどうの」「ブルゴーニュと比べてどうの」を超えて。
「多様性とバランスを育む、大地の力 」を、味あわせてくれる。
「大地が育む奇跡」を、味わせてくれる。
ああ、そうか。
日本のワインの究極。
それは、ボルドーやブルゴーニュのグランクリュに匹敵するワインを産出することでは、なかったのだ。
日本のワインの究極。
それは、「日本というテロワールの完全発揮」にあったのだ。
日本というテロワールの完全発揮とは?
「森羅万象の崇拝」
I respect every phenomenon even if I receive any misfortune.
「例えどんな災難を受けても、私はあらゆる現象を、尊重する」
それが、日本という国のテロワールだ。
このワイン。
実は、抜栓2日目の方が美味い。
しっかりした酸味とピノのイチゴ系の甘味がじんわり融合する。
それで、「飲んでも飲んでも、飲み継がずにはいられなくなる」。
ところが。
3日目にして、ついに本領を発揮した!
強い樽香と酸味は完全に溶け込み。
あらゆる要素が融合。
オリも見られだ。
「雄大で、優しく、穏やかで、しなやか」
そう、「北海道」というテロワールが、如実に描かれているのだ。
北海道のテロワール。
それは。
厳しい、厳しい、本当に厳しい冬を乗り越え。
春が来て、夏に力いっぱい育ち。
秋口には、大逆転の大豊穣!
生命のexplosion(大爆発)。
そして初冬には、牧草ロールになって「丸く収まりました」(笑)
そう、姿形は牧草ロールのように、穏やかで優しい。
しかし、そこに至るまでのドラマ。
「厳寒を乗り越えて、大逆転の爆裂を見せる、生命のドラマ」。
それが、北海道のテロワール。
それを、このワインは、内包している。
ドメーヌ・タカヒコさん公式サイト↓
http://www.takahiko.co.jp/index.html
0700安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.14(完)
300.ヴェラデスト・ヴィニュロンズリザーブ・メルロ2009
301.アスコニ エクセプショナル シャルドネ 2011
302.デーブス ドルンフェルダー ラインヘッセン 2012
303.ナパ・セラーズ ピノ・ノワール2013
304.ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ シャンボール・ミジュニィ2009
305.コノスル リミテッド 20バレル エディション カベルネ・ソーヴィニョン2012
306.サンタバイ サンタ カロリーナ ソーヴィニョン・ブラン/シャルドネ2015
307.サンタバイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニョン/シラー2014
308.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ シャルドネ
309.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ カベルネ・ソーヴィニョン
310.ドメーヌ・タカヒコ ヨイチノボリ パストゥウグラン2013
0700安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.14
300.ヴェラデスト・ヴィニュロンズリザーブ・メルロ2009
VILLAD'EST VIGNERONS RESERVE MERLOT
・生産者:ヴェラデスト ワイナリー
・生産国:日本 長野県東御市
・輸入者:なし
・格付け:
・Alc度数:12%
・容量:750ml
・価格:6000円
「ワインの銘醸地は、初めから存在するのではない。それは、人の手(努力)によって創られるものなのだ」By浅井昭吾氏。
日本ワイン造りの可能性に、命を捧げた人がいる。
「現代日本ワインの父」、浅井昭吾氏だ。
「ワインの銘醸地は、初めから存在するのではない。それは、人の手(努力)によって創られるものなのだ」
浅井昭吾氏は。
日本のワインを世界に誇れる銘酒にすべく。
また、日本のワイン産地を銘醸地にすべく。
「薫陶(実践で教える)」、その薫陶に、おしげもなく、命を捧げられた。
実際、同氏はすでに、末期ガンで亡くなっている。
文字通り、「日本ワインの発展向上、その努力に命を捧げられた」方だったのだ。
「現代日本ワインの父」の逝去。
これは、日本でワイン専用ブドウを栽培する人々にとって、とてつもない衝撃かつ損失であった。
氏の逝去が、いったいどれほどの人々の心の展望に、重々しい暗雲で覆ったことだろう。
だが、しかし。
浅井昭吾氏の、その、命を賭したはるかなる思いは、一条の光となって、降りそそいだ。
それは、「祈り」へと形を変えて。
少なくない人たちの心をふるわせた。
心をふるわせ、「信念」を、煮えたぎらせた。
「世界に誇れる、日本のワインを、目指して」。
その信念が、脈打った。
そう、浅井昭吾氏の思想は、受け継がれたのだ。
「世界に誇れる、日本のワインを、目指して」。
その脈動は、決して止まらない。
日本ワインのトップクラスと言われている、「ヴェラデスト ワイナリー」。
画家でエッセイストの玉村豊男氏が開いたワイナリーだ。
醸造技師は、その浅井昭吾氏の最後の弟子とされる、「小西超(とおる)」氏。
健全な、非常に輝きのあるルビー色。
香り。
瞬間、「パルメ」や「オーブリオン」を連想させる。
土くささは全くない。
品種はメルロだが、サンテミリオンに近い感じではない。
メドックに近い感じだ。
メドックの、メルロ比率が高いグランクリュクラッセに近い。
メドックの深さと芳香までは行かないが、かなりそれに近い。
これは、衝撃的だ。
味わい。
滑らかなアタック。
柔らかい甘味。
酸味はほとんどない。
渋味もほとんどなく、トータルで「柔らかく、ふくよか」な感じ。
ミディアムボディだ。
余韻は中程度、15秒程。
美味過ぎ。
いや、味だけではない。
このワインは、「日本の真髄を反映している」。
日本の真髄。
それは、「ありとあらゆるものに神さまが宿る」という多神教であり、自然や伝統への崇拝である。
その信仰は、「控えめな自己主張」「協調性」「柔和」「均衡を取ろうとする姿勢」「包み込む」「争いを避ける」へと具現化した。
その真髄が、このワインにはあるのだ。
そう、「魚は白ワイン、肉には赤ワイン」という常識を超越して、どんな料理にも寄り添ってくれる、言わば「女将さん」なのだ。
サラダにも合う。
鮎のコンフィにも合う。
ステーキにも合う。
まさに日本文化の真髄。
「神社で七五三を祝い」
「教会で結婚式を挙げ」
「お寺さんで葬式をしてもらう」
という、日本人の「宗教ごった煮文化」を、恥じるべきではない。
むしろ胸を張るべきだ。
というのも、この「宗教ごった煮文化」姿勢の下に流れる「控えめな自己主張」「協調性」「柔和」「均衡を取ろうとする」「包み込む」「争いを避ける」思考こそが、宗教戦争を終わらせる人間の在り方なのだから。
生物種の存続を、国際協力によって保つ必要のある現代。
人間同士で戦争などしている場合ではない。
ブログ「新ワインなブログ」さん「ヴィラデストワイナリー ヴィニュロンズリザーブ メルロー」記事↓
http://winenablog.com/vignerons-reserve-merlot/
301.アスコニ エクセプショナル シャルドネ 2011
ASCONI Exceptional CHARDONNAY
・生産者:ASCONI
・生産国:モルドヴァ共和国
・輸入者:株式会社アズマコーポレーション
・格付け:?
・Alc度数:13%
・容量:750ml
・価格:1200円
青みを帯びない、かなり透明に近い色合い。
ディスクは中程度、1mmぐらい。
液脚は中程度、サラサラめ。
香り。
中程度。
白い花。
トロンテスに似ている。
ほのかに、畑の土(団粒構造の黒っぽい土)の香り。
しかし、妙なニュアンスを感じる。
それで、飲むのをためらう。
味わい。
滑らかなアタック。
水のよう。
中程度の酸味。
ほのかな甘み。
ボディはミディアム。
アルコールはしっかりあるが、尖らない。
が、やはり何とも言えない妙なニュアンスを感じる。
それで、飲むのをやめる。
「3~4日後に飲んで同じような感想なら、安くて美味しいワイン特集から削除しよう」と思っていた。
が、4日後。
大逆転が、起こる。
余韻。
黄色の柑橘系のようで、薄緑色の野菜のようで、はっきりとした映像が浮かばない。
溶け込んでいて、丸みのある感じ。
ところが!
余韻が非常に長い。
25秒を超えた。
上品な印象。
これは、トロンテス以上にガルガーネガに近い。
いや、ガルガーネガ以上に、甲州に近い。
甲州に近いが、甲州ほどの柑橘香はなく、余韻が長い。
これは、面白い。
こんなシャルドネは初めてかもしれない。
モルドヴァワイン、間違いなく「掘り出し物」!!
アズマコーポレーションさん公式サイト「モルドヴァ>アスコニ」記事↓
http://azumacorp.jp/category/winery300192/
302.デーブス ドルンフェルダー ラインヘッセン 2012
DEBUS DORNFELDER RHEINHESSEN
・生産者:デーブス醸造所
・生産国:ドイツ ラインヘッセン地域
・輸入者:株式会社ドイツ商事
・格付け:ドイチャー・クヴァリティーツヴァイン
・Alc度数:14%以下
・容量:750ml
・価格:1900円
珍しい、ドイツの赤ワイン。
品種は「ドルンフェルダー」。
これは、「お前ら働き過ぎ」と揶揄(Tease)された日本人に匹敵・凌駕するほどの努力国家であるドイツ人が、「この厳寒の気候でも育つ赤ワイン品種を造りたい」との思いで、はてしない努力の末、開発した独自品種だ。
ドイツ人の、努力の結晶の一つである。
紫をほとんど持たない、赤黒色。
液脚はかなりサラサラしている。
香り。
おお!
独特。
化粧品。
バラ。
ラベンダー。
蓮華。
木炭。
燻製リンゴ。
ジンファンデルに近いものを感じる。
スワリングすると。
ああ、果実香が出てきた。
チェリー。
カシス。
味わい。
滑らかなアタック。
舌の上でホールド。
すると。
おおお!
「ブドウ果汁75%+様々な果実果汁25%のフルーツジュース」!
とてつもなくジューシー。
メルシャンの「酸化防止剤無添加のおいしいワイン、ふくよか赤」や「コンコード種のワイン」に似た感じがある。
甘味たっぷり。
しかしタンニンもしっかりある。
トータルで、上品な仕上がり。
余韻はほどほど、12秒。
ボディはライトとミディアムの中間ぐらいか。
とにかく、アルコールが主張しない。
これは、実に面白い赤だ。
今までに飲んだことのない印象だ。
実にお見事!
ドイツワイン&ドイツビール専門 リカーショップミツヤさんサイト「デーブス醸造所」記事↓
http://www.shop-mitsuya.com/SHOP/294680/297138/list.html
303.ナパ・セラーズ ピノ・ノワール2013
NAPA CELLARS PINOT NOIR
・生産者:ナパ・セラーズ
・生産国:アメリカ カリフォルニア州 ナパ・ヴァレー
・輸入者:コルドンヴェール株式会社
・格付け:?
・Alc度数:14%
・容量:750ml
・価格:1900円
ナパ・セラーズの「ピノ・ノワール」品種。
ずっしり重い、なで型ボトル。
非常に分厚いアルミ製キャップシール。
紫を持たない、清んだ、濃い目の赤黒色。
ピノ・ノワールとは思えない程の、力強い色合いだ。
香り。
強い。
アルコール。
ライチ。
黒果実。
イチゴ。
樹木。
インクのニュアンス。
甘い香り。
濃密。
まるで樽を形成するかのように、下へ周りへ広がっていく感じ。
うーむ、一発で「ブルゴーニュではない」と分かる。
ブルゴーニュはこんなに「甘さ」と「アルコールっぽさ」をだしはしないからだ。
味わい。
インパクトのあるアタック。
ライチ、イチゴ、ジャム、ジンファンデルのニュアンス。
しかし、ボディは決してフルでなく、半透明のイメージを与えてくる。
とはいえ、ピノ・ノワールにしては強い方。
酸味はやや強め。
甘味はあるが、ゆったりじんわりと効いてくる感じ。
余韻はほどよく12~15秒。
酸味は、グラスに注いで30分以上経つと、和らぐ。
もしくは抜栓2日目に飲むと、ほとんど感じなくなる。
そして、ゆったりと甘い感じになる。
あの、「タンニンがガツーンと来ないでスルッと入るのだが、その後何とも言えない複雑な甘さがボワーンと広がり、なんだがダラダラと時間を過ごしたくなる」感じだ。
「高貴」というより「洗練」というより、「端正」というより、「優雅」。
ピノ・ノワールという品種のワインはまさに、「優雅」。
その一言に尽きる時間を与えてくれる。
実にお見事だ。
しあわせワイン倶楽部さんサイト「ナパ・セラーズ ピノノワール ナパヴァレー」記事↓
http://www.shiawasewine-c.com/?pid=36843380
304.ドメーヌ・ジョルジュ・ルーミエ シャンボール・ミジュニィ2009
Domaine Georges Roumier CHAMBOLLE MUSIGNY
・生産者:ジョルジュ・ルーミエ
・生産国:フランス ブルゴーニュ地方 コート・ド・ニュイ地区 シャンボール・ミジュニィ村
・輸入者:?
・格付け:AOCシャンボール・ミジュニィ
・Alc度数:%
・容量:750ml
・価格:7000円以上
あの「神の雫 第一使徒」の格下版。
とはいえ、コート・ド・ニュイ地区の村名ワインだ。
期待はムンムン。
2009年は、この村のピノにしては濃い目に仕上がったのだとか。
紫を持たない、やや濃いめの赤色。
向こうが透けて見える時点で、モロにピノ・ノワール。
香り。
しっとりとして、穏やか。
果実、イチゴ。
だがとても複雑。
奥行がある。
味わい。
非常に柔らかく、滑らかなアタック。
ゆったりとした甘味。
酸味はほとんどない。
イチゴのニュアンス。
だが、その後が、すごい。
ミネラル感がある。
とにかく複雑。
複雑なのだが、その複雑さを構成するあらゆる要素が、それぞれ主張している感じなのだ。
甘めなのだが、甘いの一言では決して言い切れない複雑さ。
しっとりとした味わい。
だが、要素の全てがイキイキと主張する。
それはまさに、「湿った森の奥にある湖」の風景そのもの。
神の雫の使徒にかなり近いものがあるのだ。
余韻は長い。
20秒。
ドメーヌ・フーリエのジュベレイ・シャンベルタンの余韻は60秒を数えた。
そこまでの余韻ではない。
だが、とにかく複雑。
シャンボール・ミジュニィのテロワールを思いっきり感じさせてくれる味わいに仕上がっている。
ピノ・ノワール単一品種で、これほどまでに複雑さが出せるのか。
これは驚愕を超えて、感動にまで達する!
美味い。
美味い!
美味ーーい!
感動だ。
この、「あらゆる要素が、それぞれ主張している感じ」。
これを感じ取れたことで、涙が出るほどだ。
太陽が輝き。
青空が輝き。
雲が輝き。
森林が輝き。
木々の一つ一つがイキイキと輝き。
枝葉が輝き。
その先に横たわる湖が輝き。
湖に舞い降りた鳥が輝き。
水際の草が輝き。
その草葉についているコガネムシが輝き。
小さな枝草に登るアブラムシが輝き。
その地面を走るアリが輝き。
ありとあらゆる生命が、輝いている。
全ての命が、輝いている。
全ての命が、歌っている。
この感じ。
これを一言で言うならば。
「Kalafinaの歌、「アレルヤ」を聴き終えた後、浮かんでくるシーン」だ。
世界で活躍するトリプルヴォーカルユニット「Kalafina」。
そのKalafinaの歌、「アレルヤ」は、こんな歌だ。
「全ての命が、歌う時が来る。
そう信じて。
雨の中で踊り。
涙の海を泳ぎ。
小さな命を、振り絞り、振り絞り。
私たちはゆく。
君の未来へ、アレルヤ(祝福を)
アレルヤ(祝福を)」
生命として生まれ出でた。
それ時点ですでに「祝福された存在」なのであり。
生きること。
それはすなわち「祝福の道そのもの」なのだ。
そしてその生は。
次の時代の「誰かにとっての祝福」となる。
歌ネットさん「Kalafina アレルヤ 歌詞」記事↓
http://www.uta-net.com/song/153163/
305.コノスル リミテッド 20バレル エディション カベルネ・ソーヴィニョン2012
Cono Sur LIMITED 20BARRELS EDITION
・生産者:コノスル
・生産国:チリ マイポ・ヴァレー
・輸入者:株式会社スマイル
・格付け:
・Alc度数:13.5%
・容量:750ml
・価格:3000円
コノスルの上級版。
リミテッド20バレルエディションとは、「20樽限定品」の意味。
コノスル・ヴァラエタルやコノスル・レゼルヴァを圧倒的に超越する、ずっしり重いボトル。
分厚いアルミキャップシール。
そして、5cmのロングコルク。
微妙に紫を帯びた、濃い赤黒色。
液感はなめらか。
液脚はやや強め。
香り。
豊か。
プラムやジャムのような甘い香り。
そしてアルコール香。
杉の香。
鉱物系。
第二アロマ。
黒果実。
パプリカ。
椎茸。
ライチ。
アンズ。
スモモ。
微弱にアスパラガス。
焼そばソース。
非常に滑らかなアタック。
直後、アンズ、ライチ、スモモといった、ジンファンデルに似た酸味を感じる。
が、すぐに甘味がゆったりと広がる。
強いコク。
タンニンも強いが、甘味と果実味と上手くバランスしている。
余韻は長い。
15秒以上。
おおお!
これは、「コノスル・ヴァラエタル」とは、まったく別物と言っていい。
チリらしい「果実味バンバン」「アルコールバンバン」なのだが。
「それ以外の要素が対等のところまで来ていて」
「よって、強い味わいなのに、バランスしていて」
「マイルドな印象」なのだ。
実はこのワイン。
「抜栓3日目」にして、真髄を発揮した!
抜栓3日目。
カシスのような甘めの香り。
ヒマラヤ杉やバニラのニュアンスもある。
丸みのある味わい。
要素の凝縮感。
そして、しっかりしたタンニンと豊かなコク。
これって。
これって…。
「ボルドー・メドック地区の3000円以上の銘柄に匹敵してるじゃないかあ!」
そう、まさに「クラレット」なのだ。
(クラレット=ボルドー赤ワインのこと)
これは、美味い。
美味い。
美味ーーい!!
正直、ここまでとは。
脱帽だ。
コノスルは、コスパ抜群の最有力!
ちなみに。
2本目を「抜栓後デキャンタージュして、翌日にグラスに注いで1時間経過」させたら、同じ味わいが出た。
ということで。
「抜栓後デキャンタージュして、翌日にグラスに注いで1時間経過」させて飲む。
もしくは、「抜栓してコルクで再栓して翌々日」に飲む。
ことで、このワインは本領を発揮する。
余談。
脱帽とばかりに頭を下げて。
いいことを思いついた。
「このワイン、ブラインドで、先生に飲ませてやろう」と。
私のワインの先生は、超特大のボルドー派。
プリムール(先物買い)でボルドーのグランクリュワインを年に200万円以上買い付け。
所有するボルドー・グランクリュワインは7000本以上(資産換算で軽く3億5000万円を超える)。
さらに、「フランス以外は50点、せいぜい70点」と言い切る、超特大のボルドー派。
「君、私の前で、グランクリュ以外のワインの話をしないでくれたまえ、時間の無駄だから」
とまでおっしゃる、グランクリュワイン所有者。
その先生に、このワインをブラインドでテイスティングしてもらおう。
クックック。
映像が目に浮かぶぞ。
私「では、先生、これって、どこのワインだと思われます?」
先生「あ、これ。サンテステフ、いやオーメドックのブルジョワ級だよ」(即答)
クックック。
「してやったりぃーーー!!!」
P.S.
先生「あ?」
私「ど、どうしました!?コルク片でも入ってましたか!?」
先生「いや、君が持ってきて私に飲ませるなんて、しかもブラインドでね。てことは、間違いなくフランス以外だな」
私「えっ!」
先生「ははあー、さてはカリフォルニアかチリ辺りで、ボルドーそっくりのワインを見つけたんだろう?」
私「え!?いや、そんな、そういうわけでは…、ははは、はははー」
(結局、先生にも脱帽)
(笑)
ブログ「マズのレベル上げ生活」さん「噂のお値打ちワイン「コノスル・カベルネ・ソ-ヴィニヨン・20バレル・リミテッド・エディション」を試してみる」記事↓
http://maz.way-nifty.com/blog/2009/10/20-178e.html
306.サンタバイ サンタ カロリーナ ソーヴィニョン・ブラン/シャルドネ2015
SANTA BY SANTA CAROLINA SAUVIGNON BLANC/CHARDONNAY
・生産者:サンタ カロリーナ
・生産国:チリ セントラル・ヴァレー
・輸入者:サントリーワインインターナショナル(株)
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:500円
澄み切った、淡い、微弱に緑がかった黄色。
オリは無く、レッグは速く、ディスクは薄め、粘性は弱め。
香りは弱め、第一印象はシンプルかつフレッシュ。
レモンやグレープフルーツのような香り。
スワリング後。
植物(草や白い花)の香り。
ステンレスタンク発酵ものと思われる。
若々しく、シンプルで、フレッシュな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
爽やかな印象のライト~ミディアムボディ。
苦味はなく、フローラルなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はフローラル。
イキイキとしたフレッシュな果実味と酸味を感じられる。
ソーヴィニョン・ブランのイキイキとした爽やかな香りは残され、むせるような草くささは果実味で緩和している。
シャルドネの甘味を基調とする果実味は残され、野暮ったい甘ったるさは酸味によって上手く引き締められている。
実に見事なブレンドだ。
うーむ。
「茹でたブロッコリーに酢醤油をかけたもの」に合うかも。
もしくは「ザワ-クラフト(キャベツみじん切りの酢漬け)」に合うかな。
スクリューキャップなのもGood。
夕食の副菜(茹で野菜もしくは生野菜)に、グラス一杯合わせるとして。
月水金と週3回そんな「プチ・ワインディナー」をやったとしても。
ボトル1本で5回分ももつではないか。
とすると。
「月に2~3本で十分」となる。
サントリーさん公式サイト「チリワイン「サンタ バイ サンタ カロリーナ」新発売 」記事↓
http://www.suntory.co.jp/news/2015/12423.html
307.サンタバイ サンタ カロリーナ カベルネ・ソーヴィニョン/シラー2014
SANTA BY SANTA CAROLINA CABERNET SAUVIGNON/SYRAH
・生産者:サンタ カロリーナ
・生産国:チリ セントラル・ヴァレー
・輸入者:サントリーワインインターナショナル(株)
・Alc度数12.5%
・容量:750ml
・価格:500円
澄み切った、濃い、微弱に紫がかった赤色。
オリは無く、レッグはやや速く、ディスクは薄め、粘性は弱め。
香りは中程度から強め、第一印象は豊かな印象。
熟した果実のような香り。
スワリング後。
花や森林木の香り。
続いてピーマン。
さらには、香辛料の香り。
樽発酵ものではないと思われる。
若々しくも、複雑さがあり、豊かな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
滑らかな印象のミディアムボディ。
タンニンは「椎茸」並みの中程度で、椎茸の傘のように滑らかな印象(笑)。
苦味はなく、スパイシーなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はスパイシー。
深みのある果実味とほどよいタンニン。
シラーのスパイシーさが、全体を引き締め、立体化させてくれている。
見事なブレンド。
甘味とコクを基調としながらも、やや酸味が効いていてスパイシーなソースに合いそう。
となれば、「トマトケチャップ」「トンカツソース」「デミソース」あたりか。
ということは。
「オムレツ」
「トンカツ」
「ビーフシチュー」
「ハヤシライス」
「デミソースハンバーグ」
「タンシチュー」
に合うかも。
合いまくりだな(笑)
サントリーさん公式サイト「サンタ カロリーナ ワイナリー情報」記事↓
http://www.suntory.co.jp/wine/special/santa/history/
308.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ シャルドネ
CONCHA Y TORO AVANZA CHARDONNAY
・生産者:コンチャ・イ・トロ社
・生産国:チリ
・輸入者:メルシャン株式会社
・Alc度数13%
・容量:750ml
・価格:650円
コンチャ・イ・トロ社の新ラインナップ。
価格は「サンライズ(1000円)」と「フロンテラ(600円)」の間ぐらい。
ヴィンテージと産地の記載が無いことから、同社オリジナルのブレンドものと思われる。
しかし、リーズナブル品において「バカ旨ではないが減点要素がほとんど無い」という、「ハズレ無し」が強みの同社だ。
これは一飲の価値ありとばかりに即購入、即テイスティング。
品種はシャルドネ主体。
澄み切った、淡い、微弱に緑がかった黄色。
オリは無く、レッグは速く、ディスクは薄め、粘性は弱め。
香りは中程度、第一印象は豊かな印象。
リンゴやトロピカルフルーツのような香り。
スワリング後。
柑橘系果実の香り。
ステンレスタンク発酵ものと思われる。
若々しく、シンプルなれど、豊かな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
滑らかな印象のミディアムボディ。
苦味はなく、フルーティーなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はミネラル感をまといつつフルーティー。
余韻の最後に、蜂蜜のニュアンスがあるのもGood!
芳醇な果実味とキレのある酸味を感じられる。
実に見事なバランス。
うーむ。
「茹でたブロッコリーに酢醤油をかけたもの」に合うかも。
もしくは「ザワ-クラフト(キャベツみじん切りの酢漬け)」に合うかな。
ブログ「安くて美味しいワインはどれ?安旨ワインつれづれ」さん「コンチャイトロ・アヴァンサ・シャルドネ NV」記事↓
http://blog.goo.ne.jp/50ls1234/e/b1ae6710e385f5073ff1367466bcd094
309.コンチャ・イ・トロ アヴァンサ カベルネ・ソーヴィニョン
CONCHA Y TORO AVANZA CABERNET SAUVIGNON
・生産者:コンチャ・イ・トロ社
・生産国:チリ
・輸入者:メルシャン株式会社
・Alc度数13%
・容量:750ml
・価格:650円
コンチャ・イ・トロ社の新ラインナップ。
価格は「サンライズ(1000円)」と「フロンテラ(600円)」の間ぐらい。
ヴィンテージと産地の記載が無いことから、同社オリジナルのブレンドものと思われる。
しかし、リーズナブル品において「バカ旨ではないが減点要素がほとんど無い」という、「ハズレ無し」が強みの同社だ。
これは一飲の価値ありとばかりに即購入、即テイスティング。
品種はカベソー主体。
澄み切った、濃い、微弱に紫がかった赤色。
オリは無く、レッグは中程度、ディスクは薄め、粘性は中程度。
香りは中程度から強め、第一印象は豊かな印象。
熟した甘い果実のような香り。
スワリング後。
干し果実のような、凝縮した甘めの香り。
ピーマンというより赤パプリカ。
揮発するアルコール。
バニラ。
樽発酵がブレンドされていると思われる。
若々しくも、複雑さがあり、豊かな感じ。
アタックはソフトな辛口。
酸味は中程度。
滑らかな印象のミディアムボディ。
タンニンは「しめじ」並みの中程度で、しめじの食感のように柔らかい印象(笑)。
苦味はなく、ミネラリーなフレーヴァー。
余韻は中程度。
後味はやや熱い感じとタンニン。
深みのある果実味と柔らかめのタンニン。
総合的にはミディアムボディになりそうだが、さすがチリワインだけあって。
揮発するアルコールがフルボディに至ろうと突出する。
しかし、その主張がまさに、「しめじの傘」のように、丸っこく柔らかい印象なのだ。
これなら、甘味とコクを基調としたソースに合いそう。
となれば、「デミソース」「ミートソース」「お好みソース」「焼き肉のたれ」か。
ということは。
「ビーフシチュー」
「ハヤシライス」
「デミソースハンバーグ」
「タンシチュー」
「焼そば」
「お好み焼き」
「焼き肉」
「ピーマンと挽肉の油炒め」
「炒飯」
に合うかも。
サンマルクホールディングスさん公式サイト「ワインの楽しみ方 ここでは、料理との相性を考えたワインの注文方法やティスティングの方法などを学べます。」記事↓
http://www.saint-marc-hd.com/saintmarc/menu/bs-winestory_1.shtml
310.ドメーヌ・タカヒコ ヨイチノボリ パストゥウグラン2013
Domaine Takahiko
・生産者:ドメーヌ・タカヒコ
・生産国:日本 北海道
・輸入者:
・格付け:
・Alc度数:%
・容量:ml
・価格:3700円
ツヴァイゲルトレーベ75%
ピノ・ノワール25%
やや紫を帯びた色合い。
向こうが透けて見える。
ややフランボワーズ色やルビー色に近い。
香り。
おおお!
非常に豊か。
樽。
「新樽100%では?」と思えるほど、豊かな樽香。
木の枝。
イチゴ。
バナナの皮。
黒い果実。
皮のニュアンス。
これは、南半球(チリや南ア)ではなく北半球の香り。
これは、日本から西(アメリカ)ではなくはるか東(ヨーロッパ)の香り。
これは、ブルゴーニュ地方のワインにある香りだ。
この時点で、驚愕。
滑らかなアタック。
スパイシーさを伴う酸味。
だが、その後、イチゴのような甘さがやって来る。
タンニンは、ピノ・ノワールよりは多いが、マスクされていて、主張は穏やか。
飲み込んだ後、微弱に土のニュアンス。
余韻は10~15秒。
余韻にも酸味が残るが、フルーティーな感じ。
と思いきや。
余韻は30秒も続き、あの「ダラダラしたくなる優雅な感覚」がやって来た。
「飲んだ後、優雅にダラダラしたくなる」。
これこそ、「ピノ・ノワール」の真髄である。
CS(カベルネ・ソー)を主体としたボルドーワインが。
「英気」
「アンチエイジング」
「貴族になれる」
「至高の時間」
「味わいが忘れられない」
であれば。
PN(ピノ・ノワール)を主体としたワインは。
「優雅」
「笑いながら退廃」
「農民ですけど、何か?」
「時間を止める」
「余韻が忘れられない」
であろう。
そんな、ピノ・ノワール主体のワインから来る感覚を、このワインに思いっきり、感じる。
ピノ・ノワールの比率は25%、だというのにね。
つまり。
ドメーヌ・タカヒコが栽培するピノ・ノワールは。
実に見事な出来栄えなのだ。
もう一つ、見事な点がある。
このワインは、北海道という雄大な大地で育まれていながら、「雄大」「大らか」「ゆったり」な感じでは、実はない。
このワインは、北海道という雄大な大地で育まれていながら、「繊細」「神経質」「精巧緻密」な感じがあるのだ。
そう、北海道の食物「ポテト」「コーン」「ミルク」「バター」「イモ餅」といった「雄大」「大らか」「ゆったり」な食感の逆展開である。
ということは?
そう、北海道の食物「ポテトサラダ」「スイートコーン」「ノンホモミルク」「生乳バター」「イモ餅」といった「雄大」「大らか」「ゆったり」に「ベストマッチ」する!
このワインの味わいは、「繊細」「神経質」「精巧緻密」。
だからこそ、北海道のあらゆる食物に、ベストマッチする。
これこそ、「大地が育む奇跡」。
このワインは、「味がどうの」「ブルゴーニュと比べてどうの」を超えて。
「多様性とバランスを育む、大地の力 」を、味あわせてくれる。
「大地が育む奇跡」を、味わせてくれる。
ああ、そうか。
日本のワインの究極。
それは、ボルドーやブルゴーニュのグランクリュに匹敵するワインを産出することでは、なかったのだ。
日本のワインの究極。
それは、「日本というテロワールの完全発揮」にあったのだ。
日本というテロワールの完全発揮とは?
「森羅万象の崇拝」
I respect every phenomenon even if I receive any misfortune.
「例えどんな災難を受けても、私はあらゆる現象を、尊重する」
それが、日本という国のテロワールだ。
このワイン。
実は、抜栓2日目の方が美味い。
しっかりした酸味とピノのイチゴ系の甘味がじんわり融合する。
それで、「飲んでも飲んでも、飲み継がずにはいられなくなる」。
ところが。
3日目にして、ついに本領を発揮した!
強い樽香と酸味は完全に溶け込み。
あらゆる要素が融合。
オリも見られだ。
「雄大で、優しく、穏やかで、しなやか」
そう、「北海道」というテロワールが、如実に描かれているのだ。
北海道のテロワール。
それは。
厳しい、厳しい、本当に厳しい冬を乗り越え。
春が来て、夏に力いっぱい育ち。
秋口には、大逆転の大豊穣!
生命のexplosion(大爆発)。
そして初冬には、牧草ロールになって「丸く収まりました」(笑)
そう、姿形は牧草ロールのように、穏やかで優しい。
しかし、そこに至るまでのドラマ。
「厳寒を乗り越えて、大逆転の爆裂を見せる、生命のドラマ」。
それが、北海道のテロワール。
それを、このワインは、内包している。
ドメーヌ・タカヒコさん公式サイト↓
http://www.takahiko.co.jp/index.html
0700安くて美味しいワイン特集~ワインワールドの旅Vol.14(完)