0159メモぐせをつけると、人生が変わる。
1.メモを取ることは、「強烈に、今にある」ことなのだ。
メモぐせをつけると、今を生きれるようになります。
メモは、今しか書けないもの。
特に、思いつきやひらめきを記録しておくメモは、今しか書けないのです。
観察であっても、その状況やその時感じたことは、一回性のものであり、唯一のものなのです。
メモを取ることは、「強烈に、今にある」ことなのです。
2.情報は「ギブ&テイク」。
情報は「ギブ&テイク」です。
まず、ギブ(発信する)です。
ギブするからこそ、テイク(受信する)ことができるのです。
しかし、ここで勘違いか生まれます。
①ギブしたら、必ずテイクが得られる。
そんなことはありません。
②ギブする情報は、価値の高いもの(極秘とかレアものとか相手に有益なもの)でなければならない。
そんなことはありません。
極秘情報は、かえって相手にプレッシャーを与えるのです。
3.「名を尋ねる前に、自分が名乗る」だけのこと。
情報をまずギブする。
これは実に簡単なことです。
「名を尋ねる前に、自分が名乗る」
ということです。
名前、年齢、仕事内容、趣味、生活スタイル。
それらをギブしていくことで、相手がこちらを認知します。
それで、相手も身の上話をしてくれる。
ギブ&テイクとは、そういうことです。
難しいことでも何でもないのです。
4.メモを取る目的は何か?
メモを取ることが目的ではないのです。
メモを取るのはあくまで手段です。
では、目的は何か?
「成長」です。
成長のためには?
・できることの幅を広げる。
・今やっていることのやり方を改善していく。
・今よりいいものを作るために、アイデアやヒントをつかむ。
そのために、メモを取るのです。
5.「映像記憶」の方が、メモという文字記憶よりも有効。
「映像記憶」の方が、メモという文字記憶よりも有効です。
というのは、頭の中でその映像をよみがえらせて、そこからたくさんの気づきを得ることができるからです。
つまり映像記憶というのは、メモの母体なのです。
映像を見ながらリアルタイムにメモを取るのが、総合的には最も多くを吸収、メモ作りできる行為でしょう。
6.セルフモニタリングで、メモが山ほど生まれる。
自分が話すこと。
自分の行動。
これらこそ、最も有益なネタです。
自己観察(セルフモニタリング)によって、膨大なメモが取れます。
自分が行動する。
観察したことをメモする。
観察する自分が感じていることをメモする。
行動した後の気づきをメモする。
「今度はこうしよう」という考察をメモする。
メモが山ほど生まれてきます。
7.メモの効能。
ある会議やセミナー。
または旅行や飲食店での食事。
そこで何らかの気づきを得るでしょう。
それをメモするのです。
そして、メモの内容を、一緒に行動した人や、戻ってきて家族や職場の人に話すのです。
すると、面白いことが起こります。
一緒に行動した人から、同じものを見ていたのに「別の感想」を聞くことができたりするのです。
「自分が見落としていた部分」を教わったりできるのです。
また、一緒にいなかった人からは、「その行動についての別の見方捉え方」を教わることができるのです。
8.インフォメーション=IN フォーメーション(形に入る)。
インフォメーション(情報)。
この言葉は、別の捉え方ができます。
「インフォメーション」=「IN FORMATION」と捉えるのです。
IN=入る。
FORMATION=形。
つまり、IN フォーメーションとは、「形に入る」ということです。
ヴィジョンに入っていくということです。
ビジョンが浮かぶような文こそ、インフォメーション(情報)であるということです。
読んで、頭の中に映像が浮かぶような文を書きましょう。
9.メモを取ることで見出し生まれ、見出しが文章を自動的に生む。
メモを取るとは、記憶の総体のあちこちに見出し付せんをペタペタ貼り付ける行為です。
見出し付せんをつけると、そこから情報がズラズラほとんど自動的に出てくるのです。
メモを取ることで見出し生まれ、見出しが文章を自動的に生むのです。
10.吸収効率の良い読書をするならば。
吸収効率の良い読書をするならば、やはりメモを取ることです。
「読む」行為だけではなく、「読みながら、メモを取る」ことです。
本の文章わきに直接書き込むのもいいでしょう。
メモを取ったり、書き込んだりすると、記憶に強くのこります。
また、記憶していなくても記録として残ります。
11.「メモを取りたい」その意欲が一番大事。
講演を聴きに行って、帰ってから本を一冊書く。
そのぐらいの意気込みで講演に臨む。
すると、手帳のリフィルが足りなくなるほどの膨大なメモが取れます。
メモの技術はなくてもいいのです。
「メモを取りたい」その意欲が一番大事なのです。
メモる技術はその次です。
12.最も「メモる力」を向上させる行いは、「本を書くこと」。
最も「メモる力」を向上させる行いは、「本を書くこと」です。
講演に行って、メモを取る。
そのメモから講演終了までにレポートを書いてまとめる。
そのレポートを講演後に講師に差し上げる。
帰宅してから、そのレポートを思い起こして本を書く。
このプロジェクトです。
このプロジェクトによって、解読力、洞察力、観察力、速記力、編集力、瞬発力、伝達力および記憶力がフルに使われ、鍛えられるのです。
13.2つの媒体を用意する。
講義室の机について、講演を聴く。
この時メモを取るのですが、メモる力をUPさせる良い方法があります。
それは「2つの媒体を用意すること」です。
例えば、①手帳と②白紙です。
あるいは、①大学ノートと②ルーズリーフです。
メインとサブを用意するのです。
そして、メインには講演の内容を箇条書きでメモします。
サブの方には、自分の「今思い浮かんだこと」と講師の「講演内容とは関係ない話」をメモします。
こうすることで、雑談と本編が入り乱れることはなくなります。
また、後で「これは講師の話か自分の主観かわからない」ということがなくなります。
14.見出し(つまりタイトル)をつけることで、メモが「文章」になる。
見出し(つまりタイトル)をつけることで、メモが「文章」になります。
メモを後で読み返す時、本文全部を読まないと何について書いたのかわからないということになると、時間が奪われてしまいます。
そこで、メモに見出しをつけるのです。
見出しがあれば、本文を読まなくても何について書いたのかが分かるからです。
見出しはしかし、初めに書く必要はありません。
最後に書くのです。
15.メモには、自分の「聞き間違いを修正する」効果もある。
メモの有益な使い方。
講演後、自分がメモした内容を、人に話すことです。
話すことで、自分自身がメモの内容を確認できます。
また、その話に対して人が「私はこう思ったよ」とか「そこはつなげ方を間違ってるよ」と教えてくれたりします。
それによって、メモが幅広くなったり、間違いを修正できたりするのです。
16.目をつけた一人にターゲットを絞ってメモる。
講演では、講師がキーマンです。
が、懇親会や会議では、誰がキーマンかわからない。
いや、キーマンは居るのですが、「その会場で初めて出てくるキーマン」もいるのです。
ですから、こういう時にメモを取るポイントは。
全員の話をまんべんなくメモしながらも、「目をつけた一人にターゲットを絞ってメモる」のです。
17.「面白い話」をメモるのではなく、「面白い人」をメモる。
「面白い話」をメモるのではなく、「面白い人」をメモるのです。
会食のテーブルでは、あちこちから面白い話が出てきます。
それらをメモるのではなく、一人の「非常にひょうきんな人」の話を徹底的にメモるのです。
これによって、その人の呼吸や発想、パターンが見えてくる。
これで、その人をより深く知ることができるのです。
18.要点だけメモする。
何もかもをメモしようとすると、ついていけなくなります。
対象がもう次の話題に入っているのに、耳はそれを聞いていても頭はさっきの話を考えていて、書いている。
そうなると、どんどん遅れていきます。
頭が対象を追いかけるよりは、頭が対象よりも早くにクリアになっている方がよい。
そのためには、「要点だけメモする」ことです。
19.その日に取ったメモは、その日のうちに編集して文章にしておく。
その日に取ったメモは、やはりその日のうちに編集して文章にしておく方が効率がいいです。
メモを読んでいると、その時の様子が映像として頭に浮かんできます。
それで、文章にもしやすい。
文章にまとめられたら、もうメモは役目を果たすのです。
数日も経ってメモを見返すと、文の意味は分かっていても、映像が出てこないのです。
映像が出てこないから、文章が出てこないのです。
出てきたとしても、論理的な文字の羅列になり、生命力がないのです。
20.「超メモ術」の著者、野口靖夫氏の教え。
「超メモ術」の著者、野口靖夫氏は、こう言われています。
「相手が一呼吸した後の発言に出てくる、最初の“キーワードらしきもの”は、まずメモの対象と考えておくことです」と。
キーワードほど、冒頭に出て来やすいのです。
21.メモを取るくせのある人は、伝言メモが上手。
メモを取るくせのある人は、伝言メモが上手です。
伝言メモは、飾る言葉が一切必要ない、生身の言葉です。
文章力がもろに現れるものなのです。
最小限の言葉で内容を分かりやすく伝えることが求められるものです。
22.「○○について」という見出しは、良くない。
メモの見出し(タイトル)つけで良くないのは、「○○について」という書き方です。
○○についてという見出しでは、内容がわからないのです。
○○についてという見出しは言わば「フォルダ名」であり、「ファイル名」とは言えないものです。
また、「○○について」という見出しから文を書き始めると、「○○について述べるけれども、最終的に何が言いたいのか分らない文章」になりやすいのです。
23.話に「が」や「しかし」が出てきたら、メモをそこで区切る。
話を聞いて、メモを取る。
その時、話に「が」や「しかし」が出てきます。
前の話が覆されるか、新しい見方が出てくることが予測されます。
ですから、メモはここでいったん「。」をつけて区切るのです。
そして「が」や「しかし」の後の話を新たにメモしていきます。
すると面白いことに、そこまでの話は「覆すために後で取ってつけたものだ」ということが見えてくるのです。
24.メモを目の前で取ると、相手に熱意を伝えることができる。
メモを目の前で取ると、相手に熱意を伝えることができます。
「なるほど、いい話ですね」
それで終わらせないで、メモを取り始める。
すると相手は、「私の話を真剣に受け止めているのだな」と感心するでしょう。
そして、相手は「私の方も真剣に話をしよう」となるのです。
「こいつは熱意ある奴だから、とっておきの話をこっそり教えてやろう」となる場合もあるでしょう。
25.メモを取った対象が、ネタ化する。
メモを取る習慣がつくと、面白いことになります。
というのは、「ネタがあってメモを取る」という行動が、逆になるのです。
「メモを取った対象が、ネタ化する」のです。
つまり、「面白い話を聞いたから、面白い話ができる」ということではなく、「なんでもないことが、面白く話せる」ようになるのです。
26.頭の中に、キーワードでメモしておく。
例えばパーティーや披露宴、式典などに出席して、いい話を聞いた時。
忘れないようにメモを取れればいいのですが、メモを取れない場合もあります。
そんな時はどうするか?
「頭の中にメモしておく」のです。
それはつまり、「話をキーワード一語に圧縮梱包しておく」ということです。
話の要点を単語や四字熟語(自分で造ったもの)にしておくのです。
おわりに~自分流の情報を発信するための、メモ取り習慣。
メモを取り続けていると、あるときから文章が書けるようになります。
文章力が至らなくても、ネタがたくさんあり、メモ取り習慣で鍛えた「視点の面白さ」や「編集力」が活かされます。
自分なりの表現ができるのです。
自分の内側から情報を発することができるようになるのです。
情報社会といっても、たくさんの情報をキャッチするだけでは面白くありません。
自分流の情報を発信してこその、情報社会です。
0159メモぐせをつけると、人生が変わる。(完)