六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

名目は「自然との共生」を考える。

2013-12-18 00:31:15 | Oyage Cruise~“道”との遭遇
 忙しくて、アウトドアーへと出かけることもままならぬ時は、近
場の大手町・丸の内界隈、都会の緑でのフィールドワークというか、
少しだけ自然の雰囲気にひたってみたい。もちろんテーマも設けた。
名称は、いたって真面目に「都市環境における自然との共生」だ。

 日本有数のオフィス街である同地区、実は都市に住まう人間と自
然との在り方の具体例が各所に点在しているところでもある。それ
では東京駅からレッツ・ウォーキング。

 スタートは、ライフプロデュースのもと広い分野での人材育成や
雇用の創出を展開しているパソナグループの本部ビル(東京都千代
田区)だ。パソナ農援隊として農業に関するサポートも手がける同
社のビルは「アーバンファーム」と呼ばれ、さまざまな設備を駆使
して育てられる植物があふれる空間となっており、見学も可能。時
間にして約30分で、働く人の健康を考えた花と緑のオフィス空間や、
都会でできるビル農業と、栽培されている野菜などを見ることがで
きる。料金は無料。10名以上の団体や、スタッフの説明が必要なけ
れば予約もいらない。

 パソナグループの本部ビルの近くには“森”もある。去る10月に第
1期として商業ゾーンの「OOTEMORI(オーテモリ)」がオープン
した「大手町タワー(運営は東京建物/本社:東京都中央区)」が、
その場所だ。都市を再生しながら、自然を再生するがコンセプトで
ある同ビルの最大の特徴は「大手町の森」。単なる緑化ではなく敷
地面積の3分の1にあたる約3600平方メートルに“本物”の森、つま
り生態系サイクルも限りなく再現した自然を創った点だろう。その
ため今回の森を構成する植物は、千葉県君津市に大手町と同じ施行
をほどこした土地を作り、約3年間にわたって育成状況と管理方法
を検証を行った後に、大手町に移植されている。

 今度は少し歩く。大手町タワーからR402を有楽町方面へと進む。
JR有楽町駅前のビルの一角には「自然環境情報ひろば 丸の内さえ
ずり館(東京都千代田区/新有楽町ビル)」がある。同館は三菱
地所(本店:東京都千代田区)のCRS活動の一環として1999年に
誕生し、以来人と自然の共生をテーマに、近隣のビジネスパーソ
ンを対象とした自然に関する講座、セミナーの開催や企画展を実
施している。また丸の内周辺の自然の調査・研究にも積極的で、
成果は今年6月に「丸の内生きものハンドブック」としてまとめ
られた。同ハンドブックは、現在ウェブサイト内で閲覧ができる。
入場は無料。ただし講座、セミナーには一部有料もあり。

 都会の真ん中を舞台に、いま考えなければならない人と自然と
の関係をテーマに、ちょっとした大人の社会見学。丸の内さえず
り館を出たら、都会のオアシスでもある至近の日比谷公園や皇居
へと、足をのばしてみてもよさそうだ。 (阪神 裕平)