彼は生まれつき目が見えない。まだとても幼いころに、ピアノのおもちゃの鍵盤を叩き始めたのを、お母さんが彼の興味をのばすべく、遊びを与え、ピアノを弾くようになったと言っていた。
彼の父親は産婦人科医で、いろんな遊びや教育を与える余裕もあったのだろうし、親がそれだけ彼を愛していたんだろうと思う。
家族の愛情と、家庭的な条件と、彼の才能とが、うまくかみ合ったんだろうと思う。それに、目が見えないことで、音や指のセンスがとぎすまされたってこともあるんじゃないかなぁ。これもうまくかみ合ったんだろうね。
お母さんの「私の息子に生まれてくれてありがとう」という言葉と、お父さんの「まだやっとピアニストのスタートに立ったというところです」という言葉が印象的だった。親の思いってこういうんだろうなぁ。
彼はこれから「目が見えないハンディを克服した若きピアニスト」などという言葉をかぶせられるんだろうけれど、すぐに「目が云々」という冠をはずした「若きピアニスト」として活躍するんじゃないかなぁと思う。父親の言葉に、そういうものを感じた。
こんな風に才能がいい条件の下で開花することが、いつもあるとは限らない。彼の場合、ラッキーだったと感じる部分もある。
ただ、そんな風に子どもの才能が見いだされるような条件、親・家庭の人的条件や経済的条件が、もっともっと広く整った国であってほしいなぁと思う。
文化的な才能の開花は、安定の上に成り立つと思うのだ。政権の維持に汲々としていたり、軍事力に偏って民の安定を顧みない国から、どれだけの文化的才能が現れているか。
日本という国が、もっともっと安定を保障する国であっていいはずだ。人々が安定して働けて、ゼイタクはせずとも、だれもが一定の飯と住処の心配をしなくてもよい、ホッと一息つける時間が誰にでも持てる社会であってほしい。そうであれば、子どもの才能だけではなく、才能を見抜く大人が増えるだろうし、生き抜くためにだけ子どもに教育を与えるのではなく、多くの子どもに将来の選択肢を一つでも多く与えることができる。
そんなことを考えながら、ニュースを見ていた。
それにしても、辻井氏のお母さん、美人でしたね
コメント一覧
みらパパ
よっぴぃ★
ヌノチャン
shunma0128
みらパパ
おたむ
最新の画像もっと見る
最近の「ニュースから」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事