前回、久しぶりに自転車に乗ってみたら、往復20km程度の距離にもかかわらず、股間に痛みが走ってしまった。
たった数か月のブランクで、元の軟弱な股間に逆戻りしていた事に、愕然とした私。
これではいかん!
股間鋼鉄化という崇高な目的を目指すなら、早道などは無い。
とにかく自転車に乗るしかないのだ。
少し涼しくなってきたし、もう少し長い距離を走ってみるか。
天山を右に見ながら、筑後川沿いを有明海方向に下っていく。
このロードは、車の通行が割と少なく、実に走りやすい。
大川通過。
清力美術館。
明治の頃に、清力酒造株式会社の事務所として建てられた洋館で、現在は大川市の美術館となっている。
大川から諸富橋を渡り、佐賀県に越境する。
川面に浮かぶというより、川底に座っていると言った方が早い漁船の姿。
今は干潮である事が分る。
昇開橋。
橋桁が降りている。
観光客でも来ているのかな。
この日の目的地は、三重津海軍所跡である。
佐賀藩が全国に先駆けて作った、造船所兼教育施設である。
明治日本の産業革命遺産群の一つとして、世界遺産に登録された。
当時の様子を伝えるパネル。
この河原の下には、当時の遺構が眠っている。
会館ではVRを貸してくれる。
遺跡を歩きながら、当時の様子を偲ぶことができる。
ここまで約25kmである。
今のところ、股間は快調そのものである。
帰り道、チャンポンが美味いと評判の店に立ち寄った。
ログハウス造りの建物となっていて、ペンションかお洒落なレストランかと見紛うばかりである。
とてもチャンポンがあるようには見えぬが・・・
「いらっしゃいませー。」
昼前と言うのに、既に数組の客が席についていたが、全部が全部、注文はチャンポンである。
なるほど、評判に間違いはないようだ。
「お待たせしました。」
どうやら、久留米や佐賀の分派チャンポンではなく、正統長崎チャンポンの流れを汲むものとみた。
頂きまーす。
やっぱりね。思った通りだ。
まろやかで深みのあるスープと、卵の風味が強い麺は相性バッチリ。
これだけでもいけるくらいだ。
上に盛られた野菜炒めは、強い火力で炒められたであろう中華独特の香ばしさである。
御馳走様。
「お帰りにどうぞ。」
「あ、ありがとう。」
謎のイチゴミルクを貰う。
さあ、あと15kmちょっと。
頑張って漕ぐとするか。