Tシャツとサンダルの候

すがもり越から三俣山を目指す。

昨日の朝、

 

いつもの如く唐突に、

「どっかの山に行ってくる。んじゃ。」

と、

とりあえず、リュック担いで家を出た。

 

さて、どこ行こっかな~。

 

近場ではない山に登る事以外は、九重にするか、あるいは別の山にするか、何にも決まっていない。

ハンドルを握りながら、

前から登りたかった由布岳もいいけど、台風が直撃して荒れてそうだし、初めてなので勝手がわからないし、などと思案。

結局、通い慣れた九重にすることだけは道中で決定した。

そうなると、登山口も長者原からにしとくか、となる。

無計画も、ここに極まれりである。

長者原ビジターセンターに車を止め、今度はどのコースにするかを決めねばならぬ。

雨ヶ池からにするか、すがもりからにするか、靴を履きながら考える。

そういや、

ひょっとしたら、大雨で雨ヶ池の木道が水没!

なんて事、あり得るよな。

 

うん。

そんじゃ、すがもり越ってことで。

 

我ながら、適当すぎると思うが、とりあえず9時40分出発だ。

出発したのは良いが、この時点でも登る山が決まっていない。

すがもり越から久住別れを経由して、久住山や中岳、天狗ヶ城に登るか。

一旦、坊がつるに降りて、大船山にでも登るか。

でも、あまり長い距離は膝も不安だしなあ。

すがもり越へのショートカット。

 

やっぱり、台風の影響か、火山灰や粘土質のところは、濡れてツルツルである。

視界が開けてきた。

 

三俣山が間近に見える。

 

あ、三俣って登ったことなかったじゃん。

そうだ、三俣にしよっと!

 

ここに至って、ようやく進路が決定する始末。

すがもり越のガレ場。

前方を行くご夫婦と、すがもりの避難小屋で一緒になる。

「これ、エネルギー補給にどうぞ。」

 

先ほどのご夫婦にチョコレートを頂く。

これから、三俣山に登るのだと言う。

 

「あ、三俣に登られるんですか。私、初めてなんで、ご一緒させてください。」

「どうぞどうぞ。私、何度も登ってますから。」

前方に見えるのが、三俣山西峰である。

んじゃ、取りかかりますか。

結構、傾斜がキツそうだ。

 

「いや、たいしたことなかですよ。30分で西峰には着きます。」

三俣山は、三俣と言う割には、西峰、本峰、Ⅳ峰、北峰、南峰の五峰で構成されているとのこと。

 

どの峰がどれやら、よくは解らぬが、何しろそうらしい。

古人も、ずいぶん適当に名前をつけたものだ。

もっとも、長者原からは、どう見ても三つの峰にしか見えないのは間違いない。

振り返ると、北千里が眼下に広がり、九重の山々が見えた。

 

西峰到着。

 

フー

「結構、キツいじゃないすか。」(私)

「ハハ。でも、キツいのはここまでですよ。」(ご主人)

あ、竜胆だ。

 

西峰から先は、見事な竜胆の群生が見られた。

春竜胆に比べ、青の色彩が格段に強い。

鮮やか過ぎると言っていいような色合いである。

場所によっては、足の踏み場もないほど咲き誇っている。

 まさしく竜胆の小路である。

 

Ⅳ峰。

この峰だけは何故か方角を冠した名ではなく、簡素なローマ数字である。

なんか、とってつけた感がするけど。

標識も雑だし。 

Ⅳ峰を降りると、いよいよ本峰だ。

 

少し、左膝が嫌な感じだ。

今回は、本峰までで引き換えしたほうが良さそうだ。

本峰はすぐそこである。

 

到着。

俺、なんでいつも自撮りする時、だらしなく口開けてんだろ?

 

ここで昼飯にした。

 大船山方面

 

硫黄山方面。

 

もやってはいるが、なんとか視界に収められた。

大鍋、小鍋。

かつての爆裂火口である。

 

休憩の後、下山。

降りる時、左膝が少し心配であったが、殆ど痛みもなく、鳴りを潜めてくれた。

 

長者原に降りてきたのは、2時10分過ぎだった。

昼食休憩を入れて、往復4時間半程の行程である。

 

 

今回、無計画の極みのような、山行であったが、あれだけの竜胆を見られただけでも、登った甲斐があった。

 

と、言い訳しておく。

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