Tシャツとサンダルの候

奇妙な毛むくじゃらの突起


和室に無造作に置かれた段ボール箱。

大き目の段ボールと、その中には、家内の山靴の箱が入っている。

決して片づけを怠っている訳ではない。

これらには、資源ゴミの回収日まで、違う役目を担って貰わねばならぬのだ。

 

そう。

猫達がこよなく愛する空間。

猫小屋である。

 

きっと、どの猫かがいる筈だ。

そっと、近寄ってみよう。

ヌッ

 

な、何だ。

この丸穴から突き出た、奇妙な毛むくじゃらは。

 

色からすればウメ?

だが、こんな突起、アイツのどこにあるというのだ。

もしかして、未だ私らが知り得なかったウメの秘密がこの箱の中に・・・

アイツならあり得る。


ゴクリ

 

恐る恐る、前に回ってみた。

 

 

 

 

 

そーーーっと

 

 

 

 

 

・・・って、


頬っぺたかよ!!

 

まさか、クルミでも貯めこんでるんじゃなかろうな。

『何か?』


ひょっとしてお前、頬っぺたをリスの様に使え・・・



無いよな。

ホッペ、元に戻ってるようだし。
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