October November(フォーク村)

タイトルと内容に関連はないが、このタイトルで昔の友人が尋ねてくることを願って・・・。

ひねくれ

2007年10月24日 | ちょっとした話
その試合は、勝った。


最近不調であった息子は、
四打席、二安打1打点、1四球で
チーム唯一のタイムリーヒットを放った。


トップバッターの役割をキチンとしたことになる。


守ってもキャッチャーとして、ノーパスボール。
よくピッチャーの投げるワンバンドを身体で止めていた。


確かに、試合は勝った。
久々の勝利だ。



試合後のミーティング・・・。


監督から、

「今日の試合、自分自身で100点満点だと思う人?」

との問いが、

円陣を組み、芝生の上に膝を抱えて座る選手達に発せられた。

「・・・。」

誰も手を挙げない。

「じゃあ、90点だと思う人。」


我が息子が一人だけ手を挙げた。



「なぬ!」

と、私は思ったが、もとより私に発言の機会はない。
回りで見ているだけ・・・。


「じゃあ、理由を言ってみて・・・。」

息子は、本日の自分の活躍ぶりを淡々と語った。


以前、「ホームラン」と題したブログで、
全打席出塁、2打点、さらに守備でもノーミスであった試合。

結局チームが敗れたことから、
息子が自分の成績を自慢しない姿を

「なんかいじらしい。」
「健気だ。」

と書いたことがある。
その時は、確かにそう思った。

親として、
「素直に誉めてあげたい。」とも思った。


しかし、実際に、勝った試合であれ、
他の選手の前で自分の功績を話す息子に
少々、戸惑いを覚えた。

(何が、90点だ。)

(一回の表の攻撃の時は、
 お前の走塁ミスで点が入らなかったじゃないか。)

(だいたい、守備にしたって、盗塁を一個も刺したわけでもないし、
 サードまで盗塁を許していたじゃないか。)

(二安打って言ったって、一本はフラフラッと上がったポテンヒットだろ。)

(せいぜい、50点だろ。)


などと、思ってしまうのである。


息子には、「謙虚であってほしい。」と思うのである。


多分、この日、やはり息子が以前のように、
自分の功績を口にせずにいたら、
帰りの車の中で、沢山、誉めたはずだが、
その日はそんな気になれなかった。




しかし・・・。


しゃべらなければ、誉めたいと思うし、
しゃべれば、誉めたくないと思うし、

ほんに、父親の気持ちとはわがままなもんだ。


と、少し私は、自分の「ひねくれぶり」に反省するのでした。



子どもは、別に父親に誉めて貰いたくて
野球をやっているのではない。

チームの勝利より、息子の活躍する姿を見たくて
毎試合、グランドに足繁く通っているのは貴方(私)だ。


と指摘されれば、首をすぼめそうだ。



暖かく、子どもとチームを見守る
という気持ち大事なんだナー。



by mino





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