October November(フォーク村)

タイトルと内容に関連はないが、このタイトルで昔の友人が尋ねてくることを願って・・・。

誰かのために

2007年08月01日 | ちょっとした話
青森の中の とある町の高校
さして強くもない 無名の野球部
小さな、小さな記事


ほとんどの人々は目もくれない。
でも、当事者の間だでは一生忘れられない
物語がある。

その選手は、1年生からレギュラー入りするかもしれない
と言われていた。

小粒だが、持ち前の運動神経で左右の動きが良く
監督は、ショートかセカンドで使っていこうと決めていた。


しかし、怪我!


右膝を金具で補強する手術を受け復帰

しかしハードな練習で、こんどは右膝をかばいすぎて
左膝を故障する。


これで、実質、選手生命をたたれた。


彼は、野球が好きで好きでたまらない。
マネージャーの道もあったが、
やはりグランドの中にいたい。

激しい運動は無理だが、普通の運動に支障はない。


監督にお願いして、選手としてチームに残してもらった。
背番号は10

決して試合に出ることはない。

3年間、黙々とレギュラー選手のバックアップを手伝ってきた。



「正直に言って、頭が下がる思いだ。」は、監督の言葉である。



さて、3年生最後の夏!
甲子園への夢を賭けた県予選である。


この高校は、一回戦を逆転勝ちする。

しかし、2回戦はコールド負け。

実力校との力の差は歴然だった・・・。



「お前の3年間の努力に報いるためにも、一つでも多く勝ちたかった。」

これも監督の言葉である。
レギュラーもその他の野球部員もみんな泣いていた。

おそらく、試合に負けたことに泣いているのではない。
この瞬間に高校野球が終わったことに泣いているのだと思う。

グランドの上で一緒に頑張ってきた。

いつまでも続くとは思っていなかったが、
できるだけ長く、一日でも長く
みんなと一緒に野球がしたかった。

その時の監督、選手の気持ちだと思う。




その選手は、一回だけ涙を拭い、その後は毅然としていた。

むしろ、他の選手を慰めているようだ。


One For All.
All For One.


(一人は、みんなのために。みんなは一人のために。)




高校野球は!!
こんな、ドラマがあっちこっちにある。


実は、この生徒は、
我が少年野球チームの代表の息子さんである。


高校野球を終え、
「今度は、少年野球の指導がしたい。」
と言っているそうだ。



野球は、
いや、スポーツは人間を成長させるんだろうな。








しかし、

亀田兄弟は、なかなか人間的に成長せんな・・・。




by mino





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