●ドアなしトイレ
田螺抗土楼群には観光客用のトイレが作られていて助かった。
ただ、ドアがなかった(^-^;
仕方ない、やるしかない。
幸い誰もいなかったので、一番奥に入って、急いで済ませた。
こんなに落ち着かないトイレは初めてだ。
でも初めて体験したドアなしトイレは結構清潔で、においも気にならなかった。
トイレ休憩したガソリンスタンドより、かなりきれいだった。
●老夫婦
土楼群の中をぶらぶらしていたら、赤紫の「ほうづき」のようなものを干している老夫婦がいた。
聞いたら、「中の実を取って袋を干してお茶にする。」と言ってたような気がする(笑)
●立ち食いおじさん
しばらくすると、息子さんらしき人がご飯を食べながら家の中から出てきて、「中でご飯食べないか?」というようなジェスチャーをした。
ここで家族と一緒にお昼ご飯をごちそうになって、地元の人たちと触れ合う・・・なんて旅番組のようなことになれば、もっと思い出深い旅になると思うけど、おなかの弱い私は「ムリ~っ!」ってことで丁重にお断りする。
親切に誘って頂いたお礼に日本のたばこと子供たちに飴をあげてお別れした。
いずれにしても時間がなかったので、ゆっくり昼食を取る時間はなかった。
●お昼ご飯
出発時間が迫っていたのでもう車へ戻らなければいけない。
日本から持ってきたおにぎりとホテルのバナナを、時間がないので歩きながら食べる。
どこかに座って、棚田を見ながらのんびり食べたかったけど仕方がない。
でもおいしい空気の中、おにぎりを食べながら歩いたことは楽しい思い出だ。
山の斜面に沿って段々に造られた田畑の曲線美は、今の日本ではどこでも見られる景色ではない。
「自然百選」にでも選んで保護しないとどんどん減っていくだろう。
ちなみに我が家や近所の田畑も数年前に区画整理され、曲線がなくなってしまったのは非常に残念なことだ。
●承啓楼(しょうけいろう)へ
急カーブの多い山道ばかりだけど、道幅は広く、きれいに舗装されているので、快適なドライブである。
車窓からは美しい棚田やみかんの段々畑、お茶畑が見られ、時々、円形や正方形の土楼が現れるので全然飽きない。
それにしても「棚田、棚田」と騒いでいるのは私だけで、Kさんは特に興味がないようで写真も撮ろうとしない。
棚田に興奮する私は変わっているのだろうか(^-^;
世界遺産登録後、道路が整備されて、だいぶ時間が短縮されたそうだ。
来る前はどんな秘境かと思っていたので、とても快適なドライブにびっくり。
全然不便なことはないし、山奥でも携帯のアンテナが3本立っていることにもびっくりした。
うちもこんな山奥だけど、アンテナ3本立つことはほとんどない(笑)
こっちの方が進んでる~とKさんも笑っていた。
●承啓楼(しょうけいろう)
田螺土楼より1時間ほど走って、有名な承啓楼に到着。
入場料は50元(約700円)。
承啓楼は300年前(1,709年)に建てられ、世界遺産になる前から、中国では切手の柄になったりして人気があり、中国各地から多くの観光客が訪れていたそうだ。
●土楼内部
巨大な土楼の中庭には、4重の土楼があるので珍しい。
一番外側の土楼は4階建てで、資料によると、各階には72部屋あり、中庭の土楼の部屋と合わせると合計400部屋の巨大な土楼だ。
多い時には80家族、600人以上の親族が住んでいたそうだ。
300年前に600人が住んでもくずれない家を作ったなんで、中国人てすごい!と単純に感動してしまう。
お土産屋でもらった名刺には、「28代楼主 江浪峰」と書かれていた。
28代守ってきて、自分の代で世界遺産になるって、江浪峰さんはどんな気持ちなんだろう。
インタビューしてみたいものだ。
確実に生活は豊かになったと思うけど、1年中観光客が押し寄せてきて、落ち着かないだろうな~。
●土楼の入口
●中の祖堂
土楼の入り口を入るとまっすぐ祖堂につながっている。
祖堂は土楼の中心に造られていて、祭りや婚礼などを行うそうだ。
●回廊
●ドアの張り紙
田螺土楼は2階から上へ上がれなかったけど、ここ承啓楼は4階まで上がれるのでうれしい。
1つ1つの部屋は小さく、入り口に違う漢字の紙が貼られている。
土楼の一部は観光客が泊まれる旅館や、食堂、お土産屋になっていた。
●お土産屋
●土楼グッズ
4階の廊下で写真を撮っていると、写真の女性が声をかけてきた。
お土産屋のお姉さんだった。
あまり期待せずに入ったら、なんとかお土産になりそうなものがあったので、ここでまとめて買うことにした。
土楼の置物、メモスタンド、携帯ストラップ、写真集、壁掛けなど、2人でたくさん買って値段交渉。
Kさんが中国語数字でねばったら、半値くらいになった。
●福の字の壁掛け
福の字が彫られた壁掛けに目を奪われ、お土産に欲しくなった。
1つ1つ手作りなので同じものは2つとないし、意外と安いのだ。
大きくて結構重いので長い間迷ってしまったけど、Kさんと1つずつ買うことにした。
私たちにはこれまでの経験上、迷ったら買うべし!という教訓があるのだ。
スーツケースに入ると思ったのに、私の方は3㎝くらいオーバーして入らなかったので、Kさんのスーツケースに入れてもらった。
すると重すぎて、関空に到着した時、スーツケースの取っ手が取れてしまったのだ!ごめんなさいーっ!
でもこの壁掛けをもらった人はとても喜んでくれたので、苦労が報われてヨカッタ、ヨカッタ(^^)
●美しい曲線
●ノスタルジックな灯り
赤い提灯がノスタルジック。
まるで映画のセットのようです。
夜灯りがともると、幻想的でもっときれいなんだろうな。
見てみたいけど、軟弱な私は土楼に泊まる勇気がない。
土楼(承啓楼ではない)に泊まった人の旅行記によると、トイレはもちろん共同、虫は出るし、夜は寒い・・・などと書かれている。
住人と一緒に食事をするそうで、私は絶対おなかをこわすだろう(>_<)
お腹が丈夫なら、もっといろんなことに挑戦できるのに・・・本当に残念。
●汚すぎる猫
土楼の中には、猫、犬、鶏、豚などさまざまな動物が飼われている。
この猫は汚すぎて、思わず2度見してしまった(笑)
汚いけど、平和で幸せそうな寝顔。
●かわいい子猫
●土楼の空気穴
窓というより空気穴のようだ。
見たところ、ガラス窓はなく、このように土壁をくりぬいただけのものが数個ある。
この穴は異民族の侵入を防ぐため、3階以上の高いところに作っているそうだ。
また土楼の入り口も小さなものが1つだけで、敵の侵入を防いでいる。
ちなみに土楼の丸い形は、風が流れて倒れにくいからという理由もあるそうだ。
●食堂
土楼の外の食堂でドライバーさんが待っていた。
ここでおいしい烏龍茶を頂いたら、案の定、商売を始めたので、少しだけ買って出発。
●ホテルへ
名残惜しいけど、帰りも3時間かかるので、そろそろ土楼とお別れしなければいけない。
私たちは専用車なのをいいことに、少しずつ遅れて集合していたので、ドライバーさんは早く帰りたくてしょうがなかったようで、山道を猛スピードで走る。
帰りはトイレ休憩なしかも・・・という空気が漂っていたけど、ガソリンスタンドで停めてくれたので助かった。
行きとは違うガソリンスタンドだったけど、こちらは更に目を覆いたくなるほどの汚さだった。
19時頃、アモイのホテルに到着。
もう真っ暗だった。
ドライバーさんに用意していた日本のタバコと菓子折りをあげたら、満面の笑みで喜んでくれた。
●上海上海レストラン
●上海蟹
今日の夕食は、昨晩我慢した分、ごちそうを食べようと決めて、上海蟹で人気のレストラン「上海上海」へ行く。
フロントの人が予約不要と言うので、タクシーで向かう。
店内はおしゃれで、生演奏もあり、いい雰囲気。
上海蟹の生姜炒めやピリ辛炒めなど、どれもおいしくて安くて大満足。
お会計は212元(約3,000円)。
●中山路の譚木匠
●カラフルでかわいい櫛
夜は再び、中山路へ繰り出す。
まだまだお土産が足らないので、必死で探したけど、お茶やしょぼい民芸品のお店ばかりで、全然見つからない。
困っていたところにおしゃれなたたずまいの小さなお店が目に入った。
カラフルでかわいい漆塗りの櫛や、木彫りの手鏡など、一目ぼれしてテンションが上がってきた。
「譚木匠」というお店で、中国内にたくさん支店のある人気店のようだ。
閉店間際だったので、翌朝もう一度行くことにしてホテルへ帰った。