おとなりカフェ

そういえば郷土料理は文化だった・・・


『郷土料理の”深いチエ” 』。2月18日放送のNHKのクローズアップ現代で、郷土料理の大切さや現状を伝えていました。

私達の世代もそうですが、若くなればなるほど郷土料理を作る能力は落ちているであろうこと、容易に想像できます。

放送の中で話されていた宮崎大学教育文化学部・中村周作教授は、
流通システムが変化し、マス流通に耐えられるものだけが残る現状。
例えば少量多品種の魚から同じ種類の同じサイズの魚が大量に必要になる。
全国どこでも同じものが食べられることは一見豊かなように見えて、それはかえって食の貧困につながると。

文化の危機は一旦失われると二度と取り戻すことができない。

この言葉が、心に重たく残ったものです。

今、その産地に特有の食材でさえ、その地で郷土料理を食べる習慣が廃れたために手に入らなくなるものが多いといいます。

郷土料理は工夫に工夫を重ねた知恵の結晶、理にかなったたいてい栄養バランスのよいものであるという料理研究家の方のコメントもありました。

そういえばそうだなー・・と私もしみじみ思いました。
せめて生まれ育った地の郷土料理くらいは、今のうちに母から一つでも多く作り方を聞いておこうと思いました。
まだまだ習っていないものが残っているので。

熊本大学・徳野貞雄教授によれば、現代は核家族化ではなく極小家族化がすすんでいて、一人暮らしと二人世帯ですでに50%以上を占めている。
若い人たちの調理能力もどんどん落ちていると。

ところで、番組の中で青森・八戸の「せんべい汁」が出てきました。
私も南部せんべいの大ファンでしたが、昨年、知人から初めて「せんべい汁」の存在を教えてもらい感動したものです。
八戸せんべい汁研究所→ http://www.senbei-jiru.com/
(おもしろくて思わず勉強になるサイトです)

普段野菜嫌いの保育園の子ども達が、この「せんべい汁」の時は一緒に煮込んだ野菜を残さず食べるほど。

満足そうな子ども達の笑顔を見て、味付けその他、現代なりの工夫を付け加えながら(たぶんその方が自然なのかもしれません)、郷土料理は次にちゃんと伝えていくべき文化なのだと、私なりに認識を新たにしました。


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