miao的 ぶろぐ(ってば>照)

 生業:打楽器奏者 ”みゃお助”のぼやき、旅、お気に入り、猫、そして時々音楽のこと(笑)etc 

香港は、いそがしい街だった~

2006-01-17 | 【つぶやき】
みゃお助は、一昨日、香港より帰国いたしました。

今回の渡航は、香港フィルハーモニックでの、エキストラプールに登録するためのオーディションと、その週末に行われる彼らの演奏会にエキストラで出演するためでした。
5泊6日という強行スケジュールでした。

初めてのアジアの国への旅。
日本からは約5時間、時差は一時間ですので、さほどきつくはありません。
(フィラデルフィアまでだと、乗り継ぎ16時間、時差14時間だからねぇ)

「香港」は、とっても忙しくて騒がしい、という印象です
街や人々は24時間、リラックスとかそういう言葉には無縁のようかのごとく、働き、動き回ってます。
路上を走る車はタクシーやバスが多く、その排気ガスからか、大気汚染もひどく、ゲネプロと本番の合間に登った、近くの山頂(PEAK)より、香港の街を一望したときには、分厚いスモッグの雲に覆われてる街並みをみてびっくりしました
あの、空気の中に私たちはいるんだーーーと・・・
電飾により、夜景がきれいで有名でもありますが、はたしてこのスモッグを考え
ると・・・うんざりです。(写真参照)

さて香港フィルですが、大半が外国人で構成されています。
とくに管打楽器の首席のほとんどは外国人という状態です。
演奏技術のレヴェルは高いと思います。
なにしろ世界中からオーディションで集まったわけで、ようするに地元優先とかそういうオーディションではなかったからだと思います。
地元の音楽家ももちろんいます。しかしみな一度は外国に出てる人が多いようです。

ちなみに、打楽器セクションは、首席ティンパニーと首席打楽器奏者はアメリカで勉強した外国人(アメリカ人とルーメニア人)、ほかの打楽器奏者ふたりは香港出身で、ひとりはイギリス、ひとりはアメリカで勉強してきました。
楽器も、首席の打楽器奏者がきちんとしてるので、しっかりしたものが揃っています。(ここにいたるまでは大変だったようです)
シンバルにいたっては、私に関しては6種類ほど使い分けることができるくらい、ヴァラエティに富んでました。これは二大大手のシンバルメーカーJ社とS社に、それぞれに打楽器奏者がエンドウスしてるためかとおもいます、つまり両社のシンバルがあったのです。
今回、私自身は初めて本番で、21インチというものを使いました。(自転車の車輪みたいな感じでしょ??) ちなみにわたしは今回のメンバーの中で一番小柄かとおもいますけど、一番重たい楽器を扱う羽目になったわけです(苦笑)
外国では、ごくあたりまえです。女性がシンバルをたたけない、または、たたかせないなんてありえないですから・・・。
なんと楽団のグロッケン、ヴィヴラフォン、シロフォンが、日本のSというメーカーだったことです。(ちょっとやわらかめの音色)
ホールは、めちゃくちゃ響きます。
だから、演奏するほうは、硬い音を出すように努めています。(そうじゃないとアーティキュレーションがはっきりしない)
ティンパニストも、撥にかなりの工夫をしてました。

地元、香港人の、「西洋音楽」に対しての興味はどうか??というと、もっぱらヴァイオリンや、ピアノばかりに興味の矛先は集まってるようです。優秀な管打楽器奏者が街のオーケストラにいながらも、彼らには、ほとんど指導の仕事はまわってこないようです。
ピアノやヴァイオリンを使っての子供の英才教育に、親がとても力を入れてるらしく、こちらは指導者が足りないほどだとか。
ヴァイオリンやピアノを演奏する人は、指導するほうが収入も割がよく、またそちらが忙しくなると、オーケストラを辞めてしまうこともあるんだとか。

香港には、もうひとつ「香港シンフォニエッタ」という室内合奏団があります
(ちなみに、そこのティンパニストは日本人です) 
今年の5月の「ラフォルジュルネ・ジャポン」にも来日する予定ですね。
そこの合奏団の大半の弦楽器奏者などは、昼間は指導に忙しいので、彼らの合奏は、もっぱら夜間や午前中だということです。

とまぁ、ほかの管打楽器をならいたいというニーズは、まだまだ少ないようです。とにかく、西洋音楽はまだまだという状況のもと、このオケには、絶対数のエキストラの人数も、能力の不足もあるそうです。

なので、今回のオーディションは、実は、地元に戻ってきている外国で勉強した「演奏家」を発掘し、エキストラでオーケストラに協力してもらうための面通しのようなものだったと聞いていますが、ふたを開けてみると、管打楽器に関しては、ほとんどが外国からの応募者だったということです。
打楽器も二人だけ、香港出身の21歳という男の子いましたが、彼らとて、まだ学生。オーディションが終わったら、それぞれの留学先に帰ってしまいました。

とまあ現状は厳しい。
しかし、地元にエキストラがいないのですから、海外から今後参加してもらうために交通費や宿泊費の補助なども考えなければならないという事務局側の頭の痛い課題も残しました。(ちなみに今回の渡航は、「オーディションが目的」という大前提のため、交通費+旅費補助なし。ギャラをあてても、今回の旅の収支はマイナスになってしました)
でも、貴重な経験をしました。お金では買えません。

こんないいオーケストラがあるのに、なかなか集客にはどちらのオケも苦労してるようです。
前にマーラーを演奏会プロに持ってきたときには、あまりにお客さんが少なくて、演奏会を延期しようかどうか考えたくらいといいます。(本当かね??)
今回の演奏会には、14歳のピアニストが登場!もうすごいのなんのって・・・
だからか、お客さんも親子連れで、多かったようです。
今後も、音楽鑑賞会的なものから、徐々に西洋音楽をなじみのあるものに、そして生活に浸透させていかなくてはいけないという問題があります。

ーーーーーーーーーー

香港での共通言語は英語ですので、英語が話せれば、広東語ははなせなくても、コミュニケーションに問題はありませんが、
オーケストラでは、ステージクルーの数人は広東語しかしゃべれませんでした(汗)
街中、バスの運転手や屋台のおばちゃんらでも、(わたしは、どう見ても西洋人には見えないですから)、広東語(だと思う)で機関銃のようにまくしたてらるように話し掛けられて、焦りました。
(「私は英語しかしゃべれない」という英語さえも通じないから困る・・・)

そこで、6日間で、おぼえた広東語は
「ゾウサン(こんにちは)」と「ムゴイ(ありがとう)」・・・汗
自分の宿泊していた町の名前、香港フィルの練習場の駅の名前ぐらいか・・・


食べ物は、安くてとってもおいしかったです。
「まず一い!!!」ってものには、あたらなかったですね~
これもひとえに、香港フィルの仲間がつれってってくれたディンサム(飲茶)のお店が、よかったからでしょう・・・苦笑
しかし彼らは、ものすごく食べるのに、なぜ太らないのか???
それは、24時間、よく食べ、よく動くのです、そしてお茶!!(ウーロン茶の濃いの(エスプレッソだわ)を食前にぐいっとに飲んだあと、食事中はずっとカップにお茶を絶やすことなくお互い注ぎあって、そして飲みつづけ食べつづけるのです。
彼らがハイパーなのは、このカフェインもあるのかな???とも思いました。
街中も、車も、人も、エスカレーターも、すべてが早く動きます。
人も早口(多分)にしゃべるし、しゃきしゃきと動きます。
常に忙しくて、落ち着いてるひまはありません。
ぼけっとしてると、ひとに追い越されてしまうし、外国に行くと、街中ではあまりぼけっとしないように心がけるのですが、ここは
ぼけっとする隙さえも与えない街でした。

・・・・というわけですが、たくさん写真をとってきましたが、アルバムに整理中です。またUPしたら、またご案内しますね~
ご興味のある方は、ぜひのぞいてみてください。

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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
お帰りなさ~い! (J)
2006-01-18 00:26:11
大変だったね。お疲れ様!

香港の空気は本当に最悪だったでしょ・・

街中をあるいているだけで

目の前がチカチカ・・

排気ガスもすごくて毎日どんよりしているし、

なんだか水銀が飛んでるような錯覚さえ起こす、

そんな空気でした。

絶対あの時に悪い空気を吸いすぎたと思う・・(泣)

まあ、それはさておき、

無事に帰って来れてよかったね!

香港フィルが大変だと言うのは

聞いているけど・・・

オケはどこも大変よ!!きっと・・

私も友人がいるけど、元気だったかなー。

伝言頼めば良かったね。

またの機会に☆彡

少しでも美味しい物にありつけたのは良かったわ。

また、色々と話を聞かせてね♪
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ただいまぁ~ (みゃおすけ)
2006-01-18 02:24:54
そうだね~たしかにすごい街だったよぉ。

急に帰国も暖かいところにいったってのもある行けど、きっと空気だね

空港についたとたん、ひどい頭痛に見舞われ、香港島までのバスではえらい揺れたりして、もう吐きそうなくらい大変だった。

でも翌日がオーディションで初リハーサルときたら、もう根性で治すしかない!!ってな感じでした。

一日休んだら、すっかりよくなって。

そうそう!!!

今回の打楽器のもう一人のエキストラ!誰だと思う???Edくんだったんだよぉおおおおお!

もう感動の再会でした!

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おかえりなさいませ (tap)
2006-01-18 03:21:31
また凄くいい経験をつんでこられたようですな.お疲れさまでした.



それとですね、今日凄くサプライズな

ネタが手元にやってまいりましたのよ

お姉さま!

もしかしたらそちらにも一報が届いているかもしれませぬが・・・

また今度お会い出来た時に色々とお話し

しましょう.



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おおおおおお! (みゃお助 (^-^)ノ)
2006-01-18 14:36:31
もしやして、例の、めでたいネタ???

あれはびっくりしたよね~でも、お似合いよね~



自然に、そうなったってことか・・・

無理にくっつけても駄目だし、

タイミングってゆ~のもあるし



そこにのっかるってのもあるし・・・。



ほへ?

あたし、おちまくりじゃん???
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