
このおもちゃは動物の赤ちゃんのぬいぐるみ。
おしゃぶりや寝かしつけで遊ぶおもちゃ。抱いたり、頭をなでることで静電センサーが動作し、目を閉じたり開いたり、声を出したりして反応する。
子猫のほか、クマ、子犬、ウサギ、パンダなどがある。
症状: 喋らなくなった
故障診断と修理: 電池は単三電池2本 電池OK
背中にある電池BOXは結束バンドで固定してある。結束バンドを切って電池BOXを出したところ。

電池BOXやスイッチをチェックするが、異常なし。
電源スイッチはON・OFFの外にTRY MEというレンジがあるが、取説では「TRY ME モードにはしないでください」とあり、TRY MEモードは何なのかは不明
メインのメカニズムは頭部にある。電池BOXから、頭の後ろにかけて、ピンクの手縫い糸がある。頭部を出すのはこの手縫い糸を外す。縫い始めを切り、手縫いなので糸を引っ張りながら抜いていく。

お腹に行っている電線(青色)が頭部で接続しており、断線しているのが分かる。

頭部のネジを外し開けたところ

スピーカーのチェックをするが、スピーカー異常なし
頭部の静電センサー 銅箔に電線(灰色)がはんだ付け

頭の内部の様子。

基板の右側にモーターがあり、これでまぶたを動かしている。
まぶたを動かしている機構

まぶたを動かしているプラスチックには、爪が付いていて、組み立て時にこれをまぶたの部品の隙間に差し込んでいる。分解するにはこの爪を外す必要がある。
まぶたを動かす機構 目玉の奥側から写す

基板を調べるためにはこのまぶたの機構を分解する必要があるが、分解途中で部品が壊れる恐れがあるため、これ以上の分解は中止する。
おしゃぶりの機構 おしゃぶりを口に差し込むと口の奥の機構が押され、このスイッチが動作する。

お腹のセンサー 頭と同じで銅箔に電線がハンダ付けされている。布の袋に入ってお腹の位置に入っている。

断線している。念のため、電線は交換した。
基板のチェックはおもちゃを壊す恐れがあるため、治っていないが修理終了とする。
参考に電源スイッチ周りをメモしておく
電源スイッチは8本の端子がある2回路3接点のスライドスイッチ

プリント基板の様子

形状が似ているスライドスイッチを探してみると、アルプスアルパイン社(昔のアルプス電気)のSSSS223600というスイッチを探すことが出来た。
カタログページから外形と回路図を抜き出したのが次の写真

これからスイッチ廻りの回路図を作ってみると

2回路3接点のスライドスイッチで一般的なのは

今回のスライドスイッチと接点周りは同じだが、足の出方が違うだけ
見たことは無いが、アルプスアルパイン社のカタログから、SSSF024800というスイッチのカタログから

ギターのスイッチカタログから

真ん中の端子を繋いで使うらしいが、すると3接点ではなく2接点になる。
これと同じ形でドライヤー用のスイッチというのがある。こちらは3接点で使うらしい。大電流用のスイッチなのでおもちゃに使われることはないと思う。
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