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おもちゃ修理と電子工作

取手おもちゃ病院に所属しておもちゃ修理をしています。私のおもちゃ修理と電子工作のブログです。

タカラトミーのだっこしてネルン

2024-10-04 13:07:22 | おもちゃ修理
 タカラトミーのだっこしてネルンの中から、ふあふあこねこという猫のあかちゃん
 このおもちゃは動物の赤ちゃんのぬいぐるみ。
 おしゃぶりや寝かしつけで遊ぶおもちゃ。抱いたり、頭をなでることで静電センサーが動作し、目を閉じたり開いたり、声を出したりして反応する。
 子猫のほか、クマ、子犬、ウサギ、パンダなどがある。






症状: 喋らなくなった

故障診断と修理: 電池は単三電池2本 電池OK
 背中にある電池BOXは結束バンドで固定してある。結束バンドを切って電池BOXを出したところ。

 電池BOXやスイッチをチェックするが、異常なし。
 電源スイッチはON・OFFの外にTRY MEというレンジがあるが、取説では「TRY ME モードにはしないでください」とあり、TRY MEモードは何なのかは不明

 メインのメカニズムは頭部にある。電池BOXから、頭の後ろにかけて、ピンクの手縫い糸がある。頭部を出すのはこの手縫い糸を外す。縫い始めを切り、手縫いなので糸を引っ張りながら抜いていく。

 お腹に行っている電線(青色)が頭部で接続しており、断線しているのが分かる。


 頭部のネジを外し開けたところ

 スピーカーのチェックをするが、スピーカー異常なし

 頭部の静電センサー 銅箔に電線(灰色)がはんだ付け


 頭の内部の様子。

 基板の右側にモーターがあり、これでまぶたを動かしている。

 まぶたを動かしている機構

 まぶたを動かしているプラスチックには、爪が付いていて、組み立て時にこれをまぶたの部品の隙間に差し込んでいる。分解するにはこの爪を外す必要がある。
 まぶたを動かす機構 目玉の奥側から写す

 基板を調べるためにはこのまぶたの機構を分解する必要があるが、分解途中で部品が壊れる恐れがあるため、これ以上の分解は中止する。


 おしゃぶりの機構 おしゃぶりを口に差し込むと口の奥の機構が押され、このスイッチが動作する。


 お腹のセンサー 頭と同じで銅箔に電線がハンダ付けされている。布の袋に入ってお腹の位置に入っている。

 断線している。念のため、電線は交換した。

 基板のチェックはおもちゃを壊す恐れがあるため、治っていないが修理終了とする。

 参考に電源スイッチ周りをメモしておく
 電源スイッチは8本の端子がある2回路3接点のスライドスイッチ

 プリント基板の様子


 形状が似ているスライドスイッチを探してみると、アルプスアルパイン社(昔のアルプス電気)のSSSS223600というスイッチを探すことが出来た。
 カタログページから外形と回路図を抜き出したのが次の写真


 これからスイッチ廻りの回路図を作ってみると


 2回路3接点のスライドスイッチで一般的なのは

 今回のスライドスイッチと接点周りは同じだが、足の出方が違うだけ

 見たことは無いが、アルプスアルパイン社のカタログから、SSSF024800というスイッチのカタログから


 ギターのスイッチカタログから

 真ん中の端子を繋いで使うらしいが、すると3接点ではなく2接点になる。
 これと同じ形でドライヤー用のスイッチというのがある。こちらは3接点で使うらしい。大電流用のスイッチなのでおもちゃに使われることはないと思う。
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