おもちゃ修理と電子工作

取手おもちゃ病院に所属しておもちゃ修理をしています。私のおもちゃ修理と電子工作のブログです。

アンパンマンの知育玩具 よくばりボックスDX

2024-04-27 09:14:15 | おもちゃ修理
 アガツマのアンパンマン よくばりボックスDX 
 2024年4月時点で株式会社アガツマのWEBサイトを確認すると、アンパンマンの知育シリーズのサイトに「アンパンマン おおきなよくばりボックス」はあるが、DXは無い。今は販売されていないらしい
 7つの面に遊びやおしゃべりがつまっています  とのこと


症状: 上面にある8つの鍵盤のうち左4つの音が出ない。
 前の扉の開閉がうまくできない。

故障診断と修理: 電池チェック 単三電池3本 1.3Vだが該当の鍵盤以外の音は出るので、電池が原因ではなさそう。

 底板を外す。底面には電池BOXとスピーカーが付いている。長期戦になりそうなので、写真を撮った後に、はんだゴテを使ってこの配線を外しておく。
 上面を外したところ

 鍵盤のスイッチが付いているプリント基板が割れている。


 修理のためプリント基板のネジを外したところで、プリント基板が完全に割れてしまった。


 割れた部分に裏側から補強ベーク板を当てることとする。手持ちに両面生基板があったので、既設基板の形に合わせて加工した。


 エポキシ系接着剤を塗って貼り合せ、ステンレス針金で固定した。

 接着剤が固まるまで、万力で挟んで固化を待つ

 補強用のベーク板は銅箔が貼ってあるので、ステンレス針金で固定したプリント基板の銅箔部分はルーターで削った。
 ビニール被覆線でジャンパー。くしの歯スイッチ部分は、当初、導電性塗料での修理を試してみたが、導体が細いためかうまくつながらない。
 今回のくしの歯スイッチは銀色の箔で作ってある。余白部分で試してみるとはんだが効く。導電ゴムが当たる部分に掛らないように、細い銅線を併用しながらはんだ付けで接続した。


 基板裏側の様子


 アンパンマンが付いている前の扉の開閉がうまくできない原因は、蝶番が付いているところでひび割れているため。

 裏側から紫外線固化の接着剤を塗布。紫外線で固化させた。
 ドアの反対側を紙やすりで削り、うまく開閉できるようにした。
 ドアのラッチがうまく動かない。ドアのレバーを動かすとラッチが効くので、自動で閉まるのではなく、ドアレバーを操作して閉めるように説明した。

動作確認: 8つの鍵盤すべてで音が出ることを確認。
 その他の押しボタンの動作を確認。全てくしの歯スイッチの清掃で修理できた。
コメント (1)

鉄で出来たクリスマスツリー

2024-04-07 22:16:21 | おもちゃ修理
 鉄だと思われるもので出来たクリスマスツリーである。
 底に MADE IN INDONESIA と書いてある。
 星や月の模様が鉄板に開けてあるので、中にろうそくなどを入れるときれいに光ると思う。
 右の写真は修理後の写真

 








症状: 先頭の星が取れてしまった


故障診断と修理: はんだ付けで治るかと思ったが、


 ツリーの方はハンダがのったが、星の方にハンダがのらない

 ツリーの先頭に2.5mmΦの穴をあけ、星を差し込んで、エポキシ樹脂で固めた
コメント

すてきな ピアノえほんDX

2024-04-07 20:37:13 | おもちゃ修理
 ベネッセコーポレーション出版の「すてきなピアノえほんDX (たまひよ楽器あそび絵本)」
 持ち込まれた部分は本の中に両面テープで貼り付けてあるもの。今回はそれを外して持って来たらしい。
 アマゾンの説明によると
 ピアノあそびがたのしめる工夫がいっぱい! ピアノ絵本の決定版。プレゼントにも最適です。
お気に入りのメロディを流したり、楽譜を見ながら弾いてみたり、いろんな遊び方で長く遊べます。定番の童謡からやさしいクラシックまで、人気のメロディ33曲を収録。曲にあわせて変えて楽しめる鍵盤の音色は6種類(ピアノ、てっきん、ドレミモード、わん、にゃん、ケロ♪)。音符や休符の基本がわかる<やさしいピアノレッスン>もついています

症状: 音の出ない鍵盤がある。

故障診断と修理: 電池チェック 単四2本 M社のマンガン電池で1.17Vと1.17Vである 持ち込まれた電池では故障が再現しないが、電池が原因かもしれない
 試験用電池を入れて鍵盤を弾いてみると、ちょっと固い感じはするが全て音がでる。
 念のため中の清掃だけしようと、ケースを開けてみる


 鍵盤を外すと


 通常のむき出しのくし形基板とゴム導体ではなく、くし形基板とゴム導体がプラスチックでサンドイッチされていて、ゴミが入る気配もなければ、掃除もできない。
 そのまま再組立て

動作確認: 端から鍵盤を押してすべての音を確認。 電池電圧の低下が原因と判定する。
コメント

喋るウッディの人形

2024-04-07 18:41:33 | おもちゃ修理
 タカラトミーの「トイ・ストーリー リアルサイズ トーキングフィギュア ウッディ (リミックス版) 」
 背中に紐の付いたウッディの人形。背中の紐が「トークスイッチ」と言うらしいがこの紐を引っ張ると映画と同じ声でしゃべる。人形の中に声が出る装置があり、ここに付いた電源スイッチで日本語と英語の切替えができる。









症状: 音が出ない

故障診断と修理: 先ず電池チェック
 単四3本 P社製2本 1.47V、1.47V M社製1本 1.62V OKと判定
 メカ部分を分解する


 中に液漏れの跡が残っている。スピーカーの磁石部分はひどい錆が出ている。
 スピーカーチェックをしたところ、音が出る。OK

 電池BOXを見ると


 電池BOXの配線とヒューズを外し、水で錆などを取った。
 再び組立て。
 配線の取り回しが良くなかったようで、トークスイッチが動作しない。
 トークスイッチの方に配線が行かないようにして再組立て

動作確認: トークスイッチで声が出ることを確認。電源スイッチで日本語と英語の切り替えが出来ることを確認
コメント

キリンとサルのゼンマイで動くおもちゃ

2024-04-07 17:57:03 | おもちゃ修理
 製造元は不明。「キリンとサルのゼンマイおもちゃ」である。 ゼンマイを巻いて放すと、キリンが首を動かしながら前進し、サルが上下する。サルにはふいごが入っていて、上下の動きでキャッキャッに近い音を出す。キリンの足は下の車輪の動きに合わせて動く。








症状: 動かない

故障診断と修理: 右側の足は外側からのネジで止まっているので、先ずはこちら側の足を外す。

 足の付け根と車輪の間にガイドで止まっているので、外す時注意

 上の写真で見えるネジ4本を外すと、キリンの胴体が外れる


 サルの下側とゼンマイを巻くネジの歯車が折れている


 サルの下部分は0.9mmΦのステンレス線を入れて、エポキシ樹脂で固めた。


 ゼンマイを巻くネジの歯車の折れは、押し付けると巻けるので、修理せず押し付けて使ってもらう。

 元通り組み立てる。他にも部品の割れなどがあるが、元と同等強度になるような修理は不可能だし、そのままでも動くので修理は勘弁してもらう。

動作確認: ゼンマイが巻けて、動くことを確認
コメント