ペロキャン

服大好きな管理人が日常やオタク趣味などについてだらだら垂れ流すブログです。

最近の読書

2008-04-06 21:04:56 | 読書
やっと伊坂幸太郎先生の「ゴールデンスランバー」と芦辺拓先生の「グラン・ギニョール城」を読みました。
以下感想です。

・ゴールデンスランバー
個人的に伊坂先生の本の初読は深く考えずにさっさと読んでいます。
登場人物が多いから覚え切れないんですよね…。
一言で言うと超面白かったです。ボロ泣きでした。
伊坂作品はギャングみたいに明るい馬鹿話もいいですけど
つらい状況の中、一筋の光が差している…という話が最高に好きです。
正直第四部までは読み進めるのがしんどかった。
散々広告等で「主人公は無実の罪を着せられて逃亡する」と目にしていたので
ひたすら主人公を犯罪者扱いする描写を読むのはかなりのストレスでした。
主人公が森田と再会して、軽い会話や大学時代のしょうもないエピソードを書き連ねて
親近感を持たせたところで落とすのは相変わらずでした。
森田と別れる時点でもう涙腺が崩壊しました。
森田なんでそんなにいい奴なんだ…友情の為命まで捨ててしまえるんだ…。
まあ森田ほどじゃないけど主人公の両親や大学時代の友人、仕事仲間は皆
友情に厚くて素敵。
伊坂作品では「アヒルと鴨のコインロッカー」に並ぶ傑作だと思います。
エンターテインメントとして書かれているので多少のご都合主義展開は仕方ないと思います。
重たい話を軽く書く(読ませる)のが伊坂節なので合わない人は合わないかもね。

・グラン・ギニョール城
芦辺先生の作品を読むのはこれが初めてですが、面白かったです。
海外翻訳ものの様な章と現代日本の章が交互に書かれて
架空の世界が現実に侵食してくる…みたいな雰囲気がすごく良かったです。
探偵役の森江さんが作中作の世界に入り込んでしまったような箇所は
読んでいてくらくらしました。
ただその後は緊迫感が薄れてしまったのが残念です。
ちょっとトリックは「ふーん」という感じで薄味でしたね。
でもストーリーは雰囲気たっぷりでとても楽しめました。
芦辺先生はトリックよりプロットの人なのでしょうか。
文庫版はナイジェルソープの書き下ろしがあるそうなので買ってみようかな。

森博嗣先生の「タカイ×タカイ」も読みました。
またすごい「…で?」っていう話。
一応森先生の小説は全部読んでいますがこのXシリーズは本当何がしたいのって感じです。
いいかげん本単価の高い新書をやめて文庫書き下ろしで出せよ…と思いますが
森先生は金の為に書いてるからハードカバーで出さないだけマシか。
大抵の作家はハードカバー→文庫と出しますが
森作品はハードカバー→新書→文庫と出す辺り、すがすがしいほどの金の亡者っぷり。
どうせなら3パターン同時刊行して下さい。

以下駄文
Gシリーズを海月萌えで読んでたっつうのに中断されたので正直ムカついています。
Gを放り出してXを始めたんだから何か意味があんだろうなえ?森先生さんよ。
どうせまた後付け設定の真賀田四季関係だろ。
犀川と萌絵と四季が森の飯の種と言っても過言ではないから仕方ないが。(すっかり敬称略)