かくれんぼ

僕とＹは夜になるとかくれんぼをして遊ぶんだナー。

隠れるのはＹ。
探すのが僕。

我が家は２部屋あるんだナー。
僕とＹは別々の部屋でゲームを始める。

Ｙが隠れ終えると
『うめーーーー。』
って僕を呼ぶんだナー。
そしたら僕はＹを探しに行く。

Ｙを見つけると、そこへ向かってダッシュ＆ハイタッチナー。
勢い良すぎるとＹがびびったりもするんだけど、僕もびっくりして急ブレーキかけなきゃいけない。
そこがまた楽しいんだナー。

そしてまた部屋を変えて、ゲーム再開ナー。

最近、それにＴが加わってきた。

Ｔが鬼ナー。Ｙは隠れる方ナー。僕はＹがうまく隠れられるよう、指示を出す役目ナー。

僕とＹと２人で片方の部屋で、どこへ隠れようかいろいろ考えるんだナー。
Ｙが隠れ終わるとＴを呼ぶ。
ＴがＹが隠れてる部屋へ来ると僕もドキドキナー。
うろうろとちょっと挙動不審な動きをしてしまうんだナー。

って遊んでたんだけど、先日、大変な事が起こったんだナー！

我が家のベッドは下が収納になってるんだナー。
それも引き出しとかじゃなくて、ベッドの寝る部分が持ち上がるようになってて、中が空洞なんだナー。
何を思ったか、Ｙはそこへ入った。

『うめ、Ｔに言っちゃ駄目だよ。』

そう言いながらベッドの蓋を中から閉めるＹ……

『Ｙ－？Ｙ－？どこー？』

Ｔが入ってきたんだナー。
僕、言っちゃ駄目って言われてるし…

Ｔはいろんな場所（タンスの中とかソファーの陰とか机の下とか…）を探したんだけど、Ｙは見つからない。
いつもだったら、うちは狭いし、これくらい探せば絶対見つかるし、Ｔがこれだけ探しても見つからないと、Ｙは笑いが堪え切れなくなって、大笑いしながら自分で出てくるんだナー。
でも、Ｙはまったく出てこない…

『Ｙ－－？？？ついに異次元空間にでも行っちゃった！？』

違うナーーーー！！
でも僕教えちゃ駄目だし…
にしてもＹ、遅いんだナー。もう出てきても良いんだナー…

『Ｙ？？ほんとにどこ行っちゃったの！？』

ナーーーー…

さすがにＴも、居場所を知ってるとはいえ僕も、ちょっと心配になりかけた瞬間、Ｙのくぐもった声が聞こえてきたナー。

『出れない～……開けて………』

『ど、どこーーーー！？』

ここナー！Ｔ！このベッドの下なんだナーーー！！

僕はベッドの周りをうろうろしたんだナー。
でも僕にはこのベッドは持ち上がらない…

『うめ～…Ｔ～…ここ～～～…』

そしてようやくＴに救出されたＹ…

暗くて狭くて出られなくなってちょっと怖かったみたいナー。

自分で出られなくなるような場所へ隠れるのはやめましょうナー。皆さん。
って、かくれんぼなんてそんなにしないか…

そして今日も僕とＹはかくれんぼをするんだナー。
ベッドの下はもう無しナー。