Drマサ非公認ブログ

東京オリンピックとアジェンダ・セッティング

 テレビや大手新聞で、東京オリンピック中止問題が取り上げられない。いいとこ日刊ゲンダイだけだ。

 相変わらずのメディアの怠慢なのか忖度なのか、オワコンだ。

 僕がオリンピック中止が決定したのが事実かどうかは確かめようがない。市井の人間でしかないし、取材能力もないだろう。ネットを中心に、ただ話題になっている。しかもIOCのバッハ会長以下来日するのだから、取り上げる必然性はある。

 メディアの機能にはアジェンダ・セッティング(議題設定)がある。通常マス・コミュニケーション論では、マス・メディアのアジェンダ・セッティング機能はマス・メディアの新効果論として取り上げられる。簡単にいうと、マス・メディアの影響力は非常に大きいというものである。

 そこでこの議論はあくまでマス・メディアの影響は議題設定の力が強いということに過ぎない。それは強い影響力があるということは、マス・メディアが適切なアジェンダを設定すれば、社会に良い影響力を持つとも言えるわけだ。

 芸能人が不倫したとして、その情報を垂れ流すことが適切なアジェンダを提示しているかといえば、もちろんそうはならない。本当に論じなければならないアジェンダは、政府や企業、それと同等の役割を果たす機関の情報公開であり、それに国民がアクセスすることである。

 国民が直接アクセスするのは難しいので、マス・メディアがそれを代替し、その本質を抽出することだ。なぜならその情報は国民のものであるからだ。マス・メディアの所有物ではないし、そのような力ある機関のものではない。つまりこれが言論の自由であるし、民主主義の根幹なのである。

 当然、コロナ禍でのオリンピック開催は大きなアジェンダになる。よって、マス・メディアはこの問題を取り上げ、国民に広く知らしめ、国民のアジェンダとしなければならない。そうできていなければ、怠慢である。

 特にオリンピック中止の情報源が本間龍さんであるのだから、彼から話を聞き、その情報の裏を取り、報道しなければならない。ましてや、バッハ来日な訳だから、なおさら議論の焦点になる。

 今テレビニュースでバッハが来日し、菅総理と会っているとの報道があった。オリンピック開催報道のニュアンスが変わったように思う。「オリンピック中止」との言葉が普通に使われていた。開催であろうと中止であろうと、アジェンダとして議論の俎上にあげるのが当然だ。

 僕は中止すべきと思うけどね。

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