早朝、愛犬クマを連れて散歩に出た
いつもと変わりない山道
腕時計ほどの
カメを見つけた路面中央で行き場に困っているようで
進退きわまっている
水場からは かなり離れている おかしいな
もしもしカメ君、どちらまで？
しゃがんで観察してみる
クマも鼻をクンクンいわせて興味深げじゃな
雨に打たれてきれいになったのか 模様がハッキリ見える
精巧にこしらえたオモチャのようじゃな
首筋に鮮やかな緑のラインがある
両眼はガラス玉に様に透きとおって きれいじゃな
あんまりつっつくんで 首をひっこめて防御態勢になった
気の毒になった。住んでいそうなところまで返しに行くより
散歩を中止して 拾って帰ることにした
手のひらにのせられて 急に動きだしたので
少しだけ頭を出して景色をうかがっている
悪いな 今日からウチの ペットになれ
こういうの苦手そうな老婆に見せると
「おぉおぉ かわいいねぇ」っと喜んだ
飼育用の水槽と敷き砂をたのむと
すっとんで持ってきた。エサは当面 メダカのを代用してみよう
カメを飼った経験はある。安心してえぇよ カメ君
亀吉っと命名した