「社会福祉士」の独り言Ⅱ-日々の雑感

福祉に関わる事柄の他、日々感じたことを書き綴っていきます。

『渚にて-あの日からの〈みちのく怪談〉』東北怪談同盟編 荒蝦夷

2018-03-06 20:53:39 | 読書
仙台に転居した年の8月。駅前にある喜久屋書店で行われた、納涼みちのく怪談2015「鬼久屋の怪」というイベントに行った。当日は、雨。酷暑は去ったもののかろうじて「納涼」となったような天気。宮城、山形の「みちのく怪談」作家7人の方々が、それぞれ怪談話を披露。その中でも、3話が、「震災怪談」。「怪談」と言うのも違和感があったが、被災地での体験談に基づいた内容。例えば、夜間、警備の仕事で、津波被害のあった場所を回った際に、目に入った多数の人影。夜、お客を乗せると、行き先を「荒浜まで」と告げられ、「お客さん、そこは何もないですよ」と答えると、後ろには誰も乗っていなかったというタクシー運転手の談。ただ、この方は、告げられた場所まで、車を走らせ、自動ドアを開け「降ろした」という。詳しくは、『みちのく怪談コンテスト傑作選2011』を読まれたいということだったが、古書店で、ほぼ同じ内容の書籍を見つけることが出来た。転居前、市内の高校の先生が講師で、震災への民俗学からの見方というテーマのお話を伺ったが、何回となく津波に襲われている岩手であるが、柳田国男の遠野物語の中で、それに関わる話は1つのみ(題目 魂の行方 話九九)であるのは意外だったことが思い出された。

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