血圧と血圧波について

メディカルテクニカが輸入する最先端医療機器の国内販売代理店を募集

日本の未来が見える村

2013-04-28 01:05:28 | 医療

 

日本の未来が見える村

長野県下條村、出生率「2.04」の必然

篠原 匡

2009年2月10日(火)1/5ページ

 霞が関を頂点とした中央集権的な行政システムが日本の国力を奪っている。霞が関は省益確保に奔走、特殊法人は天下りの巣窟となっている。効果に乏しい政策を検証もなく続けたことで行政は肥大化、国と地方の二重、三重行政と相まって膨大な行政コストを生み出している。

 さらに、補助金や法令を通じた霞が関の過度の関与によって、地方自治体は「考える力」と自主性を失った。1990年代の景気対策で積み上げた公共投資の結果、末端の市町村は多額の借金にまみれ、住民が望む行政サービスを手がけることもままならない。国と地方の借金総額は約1000兆円。これが、今の行政システムの限界を如実に示している。

 増え続ける社会保障コストを賄うため、増税論議が俎上に上がる。年金や医療の信頼を取り戻すためには国民負担が必要だ。それは、国民も分かっている。だが、既存の行政システムには膨大な無駄が眠っている。それを看過したまま増税に応じるのはお断り――。それが率直な国民の思いだろう。

 では、何をすべきか。それを考えるうえで示唆に富む村が長野県にあった。地方分権、行財政改革、国の過度の関与、非効率な補助金、住民自治。国と地方を取り巻く様々な問題。これらを解決する糸口がこの村にはある。子供が増えた“奇跡の村”、下條村。だが、それは奇跡ではなく必然だった。村の20年を紐解いてみよう。

 長野県南部、天竜川の畔に広がる下條村。出生率を向上させたことで全国的に知られる村である。国の合計特殊出生率は1.34。それに対して、下條村の出生率は200306年の平均で2.04人に上る。199397年の平均1.80人から0.24人改善させた。この出生率は長野県下でも随一だ。さらに、村の人口4176人のうち014歳が710人を占める。人口比17%。この数字も県下一という。

 村には、子供たちの声がこだましている。

過去3年間で250以上の自治体が視察に訪れた

 村に1つの保育園を訪れた時のこと。「こんにちは~」と声をかけると、黄色のそろいのスモックを着た園児が、わらわらと集まってきた。「さ~いしょ~はぐ~」。保育園ではジャンケンが流行っているのだろうか。見ず知らずのおじさんに、次から次へとジャンケン攻撃を仕掛けてくる。この保育園には155人の園児が通っている。増える園児に対応するために2回、校舎を増築した。

 

保育園を訪れると、黄色のスモックに身を包んだ園児がわらわらと集まってきた(写真:高木茂樹)

 夕方になると、園児を乗せた送迎バスが国道を行き来し、ランドセルを背負った下校途中の小学生が列を連ねて歩いている。目ぼしい産業もない静かな村。だが、子供の声が響くだけで活気を感じるから不思議なものだ。「子供の声を聞くと、年寄りの背中がピシっと伸びる。子供を増やすのが最大の高齢化対策だな」。下條村の村長、伊藤喜平氏はそう言って相好を崩した。

 この下條村の奇跡に触れようと、全国各地から視察に訪れる。この3年間で250以上の視察団が来た。役所の通常業務に差し支えるため、週1回に視察を制限しているほど。出生率の減少が続いた日本にあって、この村は異彩を放っている。

 なぜ出生率が増えたのか――。多くの視察団はそれを知ろうと、この辺鄙な田舎にやってくる。だが、その理由は驚くほど単純だ。村独自の子育て支援を充実させたこと。この一事に尽きる。

 例えば、村営の集合住宅を見てみよう。一部屋は約60平方メートル。2LDKの間取りだが、2台分の駐車場がついて月36000円である。このリーズナブルな価格に引かれて、若い夫婦が数多く移り住んできた。

 

村営の集合住宅。2LDK、約60平方メートルの広さで月36000円だ(写真:高木茂樹)

 「飯田よりも家賃が安いし住みやすいですね」。送迎バスのバス停で保育園から帰る子供を待っていた母親はこう言った。下條村から飯田市までは車で2030分ほどの距離。十分に通勤圏だが、飯田市の同規模のマンションと比べて半額程度の賃料である。若い夫婦に人気があるのはそのため。これまでに10124戸のマンションを建てたが、20組ほどの夫婦が入居待ちの状態にあるという。

 

夕方になると、保育園の送迎バスが走り回る(写真:高木茂樹)

中学3年生まで医療費がタダ

 下條村の子育て支援は安価な村営住宅だけではない。

 この村では中学3年生までは子供の医療費がかからない。さらに、この2年で村営保育園の保育料を20%値下げした。子供向けの書籍を中心に68000冊の蔵書がある村営図書館も村の中心部にある。最近では、より広い住居を求める夫婦のために戸建て分譲も始めた。

 一時、4000人を割り込んだ村の人口も4200人近くまで増加した。若者夫婦が下條村に移住してしまうため、飯田市をはじめ周辺の市町村からはやっかみの声も漏れる。それもこれも、子供を持つ家族が暮らしやすい村作りに取り組んだ成果である。

 出生率を上げるには若い夫婦を呼び寄せればいい。そして、彼らが安心して子供を育てられる環境を提供すればいい。下條村が示しているのは簡単な事実だ。ならば、「ほかの自治体も子育て支援を充実させればいいではないか」と誰もが思うだろう。だが、借金にまみれた市町村は独自の政策を打てるほどの財政的な余力がない。やりたくてもやれない――。それが多くの自治体の本音だ。

 なぜ下條村にそれができたのだろうか。

 これから、子育て支援に至る20年の過程を紐解く。地方に対する国の過剰な関与、非効率な補助金の改廃、自治体の行財政改革、国と地方の役割分担、そして住民自治の実現。国と地方の間には解決しなければならない難問が山積している。その難題を解くヒントがこの小さな村には隠されている。下條村の20年間の軌跡を追ってみれば、霞が関を頂点とした中央集権システムの破綻が鮮明になる。

 それでは、子供が増えた奇跡の村の物語を始めよう。物語は伊藤氏が村長に就任した1992年に幕を開けた。

 

 


日本の最大の問題点

2013-04-26 18:44:59 | 医療

 

日本の最大の問題点

戦後の自民党が日本の良さを消し去った。更に、補助金、銀行および大企業の横暴で、良き日本が消える。創意工夫、小さな発明、芸術的製品が消えてしまった

米国・欧州は、個人企業がほとんどであり、その中から、最先端技術が生まれている。今の日本はそのような個人企業を消し去ろうと法律を次から次と作る。

 

問屋制家内工業(といやせいかないこうぎょう)

は、商人から原材料の前貸しを受けた小生産者が自宅で加工を行う工業形態のこと。それ以前の手工業と技術的な差はないものの、工程ごとの分業が可能になったことで生産性が向上した。一方で生産者による原材料の着服を防げないという欠点もあった。

問屋制度にもっとも適合的な形態として、特に繊維業において発展した。生産者の規模が大きくなればマニュファクチュアとよばれる工場制手工業へと発展する場合も見られたが、両者は問屋制度を前提とする点で差はなく、機械制大工業によってともに衰退するまでマニュファクチュアと家内工業は並行して存在した。

生産性や生産者の立場から、中世における自営・自立的手工業と近代的な工場制機械工業の過渡的形態とされる。

 

商店街はなぜ滅びるのか

近頃では町の商店街というとシャッター通りと言われるように寂れてしまう典型のように思われている。そうした商店街を社会・政治・経済史から分析、評価そして再生の道を指し示す書である。「商店街はなぜ滅びるのか」(光文社新書)は気鋭の社会学者である新雅史が書き下ろした非常に読み応えのある良書である。

著者は1973年生まれだからもうすぐ40歳という若手の研究者である。われわれは何となく商店街というと古めかしい、旧態の存在だという先入観がある。だから、古いがゆえに時代とともに消えていくものだと普通に思ってしまう。ところが著者はそこに異議を唱える。商店街は20世紀になって作られた比較的新しいものであるというのである。それがゆえに、どうやって商店街が形成され、隆盛し衰退したのかを解説していく。

だから、単なる商店街の存亡の歩みというわけではなく、そのときどきの社会を反映したものとして捉えるのでさながら戦後の社会史となっている。本では、1920年~1945年を胎動期、1946年~1973年を安定期、1974年以降を崩壊期と規定している。商店街の胎動は第一次世界大戦後に起こった。農村部から都市部へと流れ出る人々を中間層化して社会秩序に統合する目的だったという。大戦後の不況にあえぐ農民が都市へと移動したが、彼らは製造業では受け入れられずに零細小売業として増加していくのである。

http://www.medicalteknika.jp/

 


スマホを用いた12誘導心電図伝送システム

2013-04-25 05:22:14 | 医療

 

独協医科大学本院 救急医学(心臓・血管内科)

准教授 菊池 研は、臨床モニター学会2013(奈良)

平成25419日、

「スマホを用いた12誘導心電図伝送システム」をご発表

ラブテック社(ハンガリ国)のラブテックパソコン心電計

(モバイル スマートホン、スマートタブレット)

 

 

 


救急車から12誘導心電図を病院へ伝送

2013-04-25 05:17:56 | 医療

日本初!(世界でも初めてです)

 「救急車から12誘導心電図を病院へ伝送」開始

2012年9月10日より、一宮消防の尾西救急車に、救急車から病院へ12誘導心電図を伝送する実証実験が開始となりました。

救急車が病院へ向かって搬送中に走行しながら心電図がとれ、病院へmailで心電図を送ります。院内あるいは宅直の救急担当医や循環器医が心電図を判読し、早期の診断、治療開始が可能となります。現状と心電図伝送システムの利点欠点をまとめました。

現状

• 心筋梗塞では再灌流療法までの時間が生死やその後の生活のQOLを決定する。

• 心肺蘇生のガイドライン1)2)でも、心筋梗塞では早期の再灌流療法が必要で、病院到着から10分以内に心電図をとり、病院到着から90分以内に冠動脈再灌流を行うことが推奨されている。

• 救急車には心電図モニターは装備しているが、12誘導心電図(以下、心電図)を装備している救急車は非常に稀である。

• また、救急隊員や救命士は心電図読影の教育を受けておらず、診断はできない。

• さらに、通常の心電図をとる際には、救急車は停車(アイドリング)しなくてはとれない。(通常の心電図は、基線がブレるため、移動中にはとれない)。

• このため、通常の心電図をとっていると、病院までの搬送時間が従来より延長する。

• 現状では、救急車が病院に患者さんを搬送して、病院内で心電図をとり、救急担当医が心電図を判断し、循環器医へ連絡する。循環器医は必ずしも院内にはいない場合もあり、院外から駆けつけ、心電図を見て、心臓カテーテル検査や経皮的冠動脈形成術(PCI)を行う判断し、さらにそれから他の循環器医と放射線技師を呼び出す。このため、病院到着後60分くらい要することが多い。

• 救急担当医は循環器に精通しているとは限らず、時に判断を誤り、さらにPCIが遅れることも時にありうる。

• 不整脈を現場で認めても、病院到着時には不整脈が消失していることがあり、正確な診断ができない場合がある。

注: 心電図モニター:右胸、左胸、左下肢(左腹部)の3点モニターで、心電図のI.II.IIIの3つの誘導のみ:心筋梗塞の診断は困難

心電図伝送システムの利点

• 伝送システムの心電図は救急車走行中でも基線がぶれずとることができる。つまり、救急車が搬送病院に向かって走行しながら心電図をとることができるため、現場の滞在時間は今までと同等である。

• 病院到着前に病院に心電図を送るため、心筋梗塞の診断、治療が早期に可能である。

• 院外にいる循環器医が直接心電図を見ることができ、専門医による正確な診断が早期に可能である。院外にいるスタッフもいち早く招集し、早期の再灌流が可能となる。

• 当番医だけではなく、多くのスタッフとも心電図を共有できる。

• 現場で認めるも、病院到着時には消失している不整脈も、現場で心電図を記録に残すことができる。

欠点

• 費用:1台につき定価180万円と高額である。

(薬事法による申請認可経費、二年半毎の監査経費、医療機器販売の薬事経費、

メーカとして及び販売店としての薬事法経費、医療機器扱い場所の経費、

販売資料経費、販売までのデモ経費、展示経費、バックアップ在庫経費、

一台しかご購入しないのに何回もの立ち合い経費、機器メンテナンスの経費、

一年間無償保証経費、薬事法による補修交換修理部品の在庫等の負担、

社員維持経費、車やパソコンや携帯電話や工具類保持経費、

一括10台以上の納入ならば価格はさがります)

 

また、タブレットの通信費などが必要となる。確かに初期投資は必要であるが、維持費はタブレットの通信費くらいと安価である。

• また、年間数名の命を救える、あるいは、QOLを改善することができる可能性が非常に高く、初期投資も決して高いものではないと考えられる。

文献

1) 日本蘇生協議会, 日本救急医療財団 監修: JRC蘇生ガイドライン 2010. へるす出版, 東京,2011.

2) Egan, Chris Ghaemmaghami, Venu Menon, Brian J. O'Neil, Andrew H. Travers and O'Connor RE, Brady W, Brooks SC, Diercks D, et al. Acute Coronary Syndromes: 2010 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular. Circulation 2010;122;S787-S817

 


スマホを用いて現場の救急隊から急病者の症状や画像を離れた病院の医師に送り

2013-04-25 05:16:01 | 医療

スマホで早期に病院検索 大阪市消防局が24年度から新システム

2012.3.18 09:27 

病院選びの平均時間最大1分以上短縮

 救急隊が急病人を病院に搬送する際、病院側から医師がいるかどうかや手術の可否、別の救急隊を受け入れていないかなどの詳細な情報をリアルタイムで収集、隊員がスマートフォンで検索して適切な病院をリストアップし、素早い治療に結びつける新システムを、大阪市消防局が24年度から導入することが17日、分かった。

 スマホを用いて現場の救急隊から急病者の症状や画像を離れた病院の医師に送り、アドバイスを受けられるようにもなっており、すでに一部で試験運用を開始。病院選定の平均時間が最大1分以上短縮される効果があったという。

 システムを考案した大阪府立急性期・総合医療センターの吉岡敏治院長は「多くの医療機関がありながら、その『資源』を有効に利用しにくい都会の救急活動にとって、極めて有用なシステムになる」と話しており、府内全域で同じシステムが活用されることが決まっている。

 「救命には『一刻も早い専門医療』が必要」と話す吉岡院長は、財団法人「救急振興財団」の調査研究事業として、大阪府医療対策課や同局などとシステム構築に着手。もともと同局の救急隊は、車内に搭載した端末で「脳外科」「循環器内科」などの診療科目で病院を検索していたが、曜日や時間帯によって医師が不在のケースがあるなど、選定の効率化が求められていた。

このため、病院ごとの受け入れ可能日や時間を書面でリスト化したが、今度は分厚いリストの中から適切な病院を探すのに、逆に時間がかかるようになった。そこで吉岡院長は「大量の情報処理にはデジタル化が不可欠」として、スマートフォンで検索できるシステムを開発。大阪市内の病院から情報提供を受けて昨年10月と12月、同局の一部の救急隊で試験運用した。

 119番通報を受けて現場に到着した救急隊が、例えばスマホで「激しい頭痛」「言語障害」といった症状をチェックすれば、適する病院の候補がリストアップされる。その際には、手術が可能かどうかや他の救急患者を受け入れているかといった情報も瞬時に分かるうえ、さらに電話をかけて医師に画像を送ってアドバイスを求めることもでき、救急隊員が「診断」できない現状でも、より適切な対応につながるという。

 同局によると、顔面のしびれや発語障害が見られた57歳の男性は、このシステムによって隊員が想定した病院よりも近い病院が検索でき、脳血管障害に早期に使うと後遺症を減らせる「t-PA」という治療薬を使用できたという。全体委でもリストを利用するほどの比較的重い病気で、病院選定時間の平均は8・6分から7・2分へと短縮された。

 


心停止を疑わせる前触れの症状

2013-04-25 05:14:18 | 医療

心筋梗塞などで、突然、心停止となった人のうち、

6割の人が、倒れる前に「胸の痛み」や「息苦しさ」などを、

感じていたり、訴えたりしていた、という調査結果がまとまり、

調査した京都大学などの研究グループは、

「心停止を疑わせる前触れの症状なので、

すぐに救急車を呼んでほしい」と話しています。

この調査は、京都大学や大阪市消防局の研究グループが

行ったもので、倒れるところを目撃され、

救急車で搬送された18歳以上のケースについて詳しく分析しました。


その結果、心筋梗塞など心臓の病気が原因で

心停止となった1042人のうち61.8%の644人が、

倒れる前に何らかの症状を感じたり、

訴えたりしていたことが分かりました。


具体的には、

息苦しさを感じた人が27.6%、

胸の痛みを感じた人が20.7%、

一時的に気を失った人が12.7%

などとなっています。


また、前触れ症状があった人の40.2%は、

倒れる3分以上前に、これらの症状を経験していました。


研究グループの西山知佳さんは、

「1分でも早く病院で処置を始めたら、救命率が高くなるので、

『胸の痛み』や『息切れ』といった心停止を疑わせる症状が

あったときには、すぐに救急車を呼んで病院に行ってほしい」

と話しています。

 


在宅用いみず野システム

2013-04-25 05:12:09 | 医療

先進的ICT遠隔医療システム(IMIZUNO-HOME)

入院に近い安心在宅医療

射水市民病院の地域医療室では最新の情報通信技術(ICT)を用いて、医師や看護師が病院にいながら、 いつでも在宅患者さんとスクリーンを介して向き合い病状を聴き、高画質カメラにより表情や体の状態を観察することができます。患者さんが自宅のベッドに寝ているだけで電極を付けなくとも、心拍・呼吸・体温・睡眠情報が計測され病院に転送されるため、革新的な遠隔医療が可能になりました。


在宅用いみず野システム

IMIZUNO-HOME(The Innovative MonitorIng Zone Under Network Observation for HOme MEdicine)

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ICTユビキタス・ホスピタルタウン射水プロジェクト

1.プロジェクト立ち上げの背景と経緯

射水市の高齢化率は現在21%、10年後にはこれが約28%に到達する高齢化社会を迎える。射水市における高齢者の罹患する疾患の第一位は循環器疾患(脳血管障害を含む)で全体の33.5%を占める。さらに整形外科疾患、眼科疾患などを含めると、身体活動を制限する疾病の割合はおよそ6割である。これらの患者では高齢化とともに通院治療が大変になるため、在宅医療のニーズは今後ますます高まることが予想される。
しかし、現状では在宅医療の普及は遅れており、これを担う人材もまた不足している。市町村合併により医療圏が広域化したにもかかわらず、現在の在宅診療は従来型の往診診療に頼らざるを得ない状況にある。従来型在宅診療は高齢医師にとっては体力的制約が大きく、また若い医師にとっては魅力に乏しいことも、在宅医療の普及を妨げている可能性がある。今日、医療におけるIT化は電子カルテに代表されるように、診療情報のオンライン化、共有化を可能にした。さらに、この10年で普及したブローバンドのインターネットを組み合わせることで、診療情報を瞬時に医療施設間で共有できる医療連携のIT化へと発展してきた。しかし、在宅医療において最も重要となる、患者の病状に関する情報収集へのICTの普及は大変遅れている現状である。
射水市民病院は最新のICTを応用し、たとえ在宅患者が医療機関や訪問看護ステーションからどれだけ離れていようと、いつでも患者の病状を適確に把握できる、新しい遠隔在宅医療支援システムの実用化を計画してきた。幸い、平成21年総務省が進めるICTを活用した地域住民の安心・安全のためのまちづくり「ユビキタスタウン構想推進事業」に、新しい遠隔在宅医療支援プロジェクト「ICTユビキタス・ホスピタルタウン射水プロジェクト」が、特に評価が高い重要案件「ランクA」として採択された(図1)。

図1 【ICTユビキタス・ホスピタルタウン射水プロジェクト】


「ICTユビキタス・ホスピタルタウン射水プロジェクト」は、射水市全体を一つの病院にみたて、医師のいる市民病院や診療所を「病院の医局」、訪問看護ステーションを「病院のナースセンター」、患者の自宅を「病室」として、医師・看護師・患者間の空間的距離を、ICTを活用した生体情報計測転送システムと双方向性音声画像転送システムにより短縮するものである。これは、平成18年に射水市民病院と金沢大学工学部が共同開発し、すでに当院の特別個室(501号室)に設置されている、無意識無拘束生体情報モニターシステムを用いた「ネットワーク観察下にある革新的モニター空間:いみず野」(Innovative MonitorIng Zone Under Network Observation: IMIZUNO)の遠隔在宅医療への応用であり、これを「在宅用いみず野システム」(Innovative MonitorIng Zone Under Network Observation for HOme MEdicine: IMIZUNO-HOME)と呼ぶことにする。このシステムを用いて医師や看護師は、病院や訪問看護ステーションにいながら、スクリーンを介して在宅患者と向かい合い、病状を聴き取り、高画質テレビカメラにより患者の表情や体の状態を観察することができる。さらに、患者が自宅のベッドに寝ているだけで、患者の心拍・呼吸・体温などの生体情報を毎日病院へ転送し、解析・保存することができるため、遠隔在宅診断が可能となる。

2.IMIZUNO-HOMEシステムの概要

 本システムは生体情報モニタリングシステム、双方向性音声画像転送システム、およびWeb記録システムの三つから構成される。
1) 生体情報モニタリングシステム(Biosignal monitoring system)
患者のベッドにセンサを設置することにより、心拍数、呼吸数、体温、臥床時の体圧分布、および臥床時間を自動計測できるシステムである。ベッドに取り付けるセンサはピロータイプセンサとシーツタイプセンサで構成されている(図2)。ピローセンサは脈拍・呼吸・体動を、シーツセンサは体温・体圧分布、臥床時間を長時間モニターすることができる。いずれも身体に一切電極を装着することなく、患者がベッドに寝るだけで各種生体情報が計測できる点が優れている。計測された生体情報は逐次インターネットを介してサーバに転送され、射水市民病院地域連携室のコンピュータで自動解析される。結果(図3:呼吸数、心拍数、体温、血圧、体圧マップ、臥床時間)は実時間で表示されるだけでなく、毎日三測表に書き込まれ更新される。自動作成された三測表から在宅主治医や訪問看護師は、患者の心拍・呼吸・血圧の異常、発熱あるいは褥瘡を発生させる体圧分布異常を早期に発見することができ、適切な対策を講ずることができる。数分間に及ぶ呼吸停止など致死的状況が患者に生じた場合には、このシステムが即座に家族と主治医の携帯電話にアラームメールを送るようセットされている。
この三測表には、毎日看護師がハイビジョンテレビ電話を介して患者や家族から聴取した食事・排便・排尿・服薬状況や体調なども書き込むことができる(図3)。丁度、入院中に看護師が毎日病室を回って病状を聴き、体温・脈拍数・患者の状態などを三測表に書き込んでいる状況に相当する(看護師によるネット在宅巡回)。

図2

図3【IMIZUNO-HOME 生体情報計測システム】


2)画像音声伝送システム
(インターネット回線を介するハイビジョンテレビ電話:TV communication system)

病院、訪問看護ステーション、患者の寝室に設置した高性能テレビカメラとディスプレイをインターネット回線でつなぐハイビジョンテレビ電話である(図4)。

図4 【IMIZUNO-HOME 画像・音声伝送システム】

   射水市民病院地域連携室や訪問看護ステーション(ひよどり)から患者宅のテレビカメラの方向やズーム機能も遠隔操作できる。患者宅から病院および看護ステーションの看護師を緊急で呼び出すこともできる。ハイビジョンテレビ電話を介して看護師が聴取した患者の体調や食事摂取量、排便、排尿状況は、三測表に記入され保存される。患者との対話中に重要と思われるところは、ボタン一つでその音声画像を保存することができる(図4)。画像は相手側の新聞の字も読めるほど高画質であるため、視診情報として充分役立つ。

3)Web記録システム(Web recording system)
病院、訪問看護ステーション、開業医がそれぞれ担当する患者に関して利用することができる。射水市民病院内のサーバで全データを管理する。Web記録にあるカレンダー機能により患者への対応状況が一目で理解できるだけでなく、これを用いて各施設は訪問診療・訪問看護・処置・治療の計画(診療計画)をたてることができる。主治医から看護ステーションへの指示出し・指示受け(指示簿)ができ、訪問・治療・処置内容、連絡事項などの記録(カルテ)を残すことができる(図5)。また掲示板機能により関係者と連絡や討論することができる。さらに、Web記録から生体計測システムが記録した三測表にアクセスできるだけでなく、病院や看護ステーションが録画した患者の音声画像データも再生することができる。

図5 【IMIZUNO-HOME Web記録システム】

4)IMIZUNO-HOMEへのアクセス
 訪問看護ステーションと開業医からWeb記録(病院サーバ)へのアクセスにはVPN、パスワードを介することにより、個人情報のセキュリティを保障する。Web記録がプラットホームになって、保存されている三測表や画像データを呼び出せるので、病院医師、看護師、開業医は担当する患者に関して情報共有することができる(図6)。

図6 【IMIZUNO-HOME 情報通信システム】

3.プロジェクトの推進計画(第一段階:平成22~23年度)

  IMIZUNO-HOMEを在宅患者に広く用いる前に、まず本システムへのニーズが極めて高くかつその価値を証明できる対象から適用し、段階を追って拡大をはかる。
 射水市民病院には心臓血管センターが平成22年10月に開設され、入退院を繰り返す重症心不全患者を在宅で管理する機会が増えている。また最近、埋め込み型人工心臓が承認されたため、今後人工心臓を埋め込んだ患者が帰宅できるようになる。かかる患者の在宅管理にIMIZUNO-HOMEは威力を発揮すると考えられる。
 本プロジェクトにおけるデータ解析・表示ソフトウエアが平成22年9月に完成したので、患者宅、訪問看護ステーション(射水市内)および診療所(射水市内開業医)への機器の設置を平成22年10月から開始した。本プロジェクトの推進計画は、すでに外部識者を含む射水市民病院倫理委員会において承認されている。

  1. 射水市民病院患者支援チーム(SYMPAT)
     医師だけでなく、看護師、薬剤師、栄養士、心リハ指導士、ME技士などにより、系統的に組織された専門職が患者の治療とケアに当たる多職種患者支援チーム(SYstematic Multidisciplinary Patient-Assistance Team:SYMPAT)を編成した。

現在、地域連携室の看護師が毎日在宅患者にネット巡回を行い、三測表をチェックし患者の状態をWeb記録システムに記録し医師と相談している。SYMPATが対象としている患者に対しては、栄養士、薬剤師、心臓リハビリテーション指導士がIMIZUNO-HOMEシステムを用いて相談や指導にあたっている。

 


臨床モニター学会2013年奈良

2013-04-25 05:09:33 | 医療

在宅・遠隔モニタリングの活用例さまざま-臨床モニター学会シンポジウム

医療介護CBニュース 4月19日(金)21時45分配信

 

在宅・遠隔のモニタリングについて議論(19日、奈良市内)

 ICT(情報通信技術)の進歩に伴い、離れた場所からでもモニタリングが可能となり、活用が広がりつつある。19日から奈良市内で開催された臨床モニター学会のシンポジウムでは、4人のシンポジストが自施設での在宅や遠隔におけるモニタリングの実践例を紹介した。

 獨協医科大心臓・血管内科の菊地研准教授は、小型心電図とスマートフォン(スマホ)を用いた12誘導心電図電送システムを紹介。小型心電図からワイヤレスでスマホにデータを飛ばし、スマホから病院へメールを送信する仕組みで、このシステムを使えば、12誘導心電図データを救急隊から専門医に事前に提供できるようになり、「ST上昇型急性心筋梗塞」(心電図波形のST部分が上昇する心筋梗塞)の早期診断につながる。このため、救急隊の到着前にカテーテル治療室の準備やチームの招集ができ、2時間以内の実施が推奨されている「再灌流療法」(閉塞した血管を開通させる治療)までの時間を短縮できる。スマホが整っている場合の導入コストは、小型心電図の100万円弱だという。

 自治医科大内科学講座循環器内科学部門の星出聡講師は、東日本大震災後に南三陸診療所を医療支援した経験を語った。高血圧の治療では血圧測定が欠かせないが、震災後のストレスのため、医師や看護師の前で緊張して血圧が上昇してしまう「白衣効果増強」や、環境の変化による脱水症状から、診察室で測った血圧だけで判断して治療を行うと、過剰降圧になる恐れがあった。そこで、避難所に据え置き型の血圧計を設置。家庭には25回分の測定データを記録できる血圧計を配布し、データセンターにデータが集積されるシステムをつくった。集積されたデータは、自治医科大の医師が評価。ハイリスク患者を遠隔で同定し、診療所に連絡する。現在も、この支援は継続している。

■再入院率が高い慢性心不全患者のモニタリング

 佐賀大医学部循環器内科の野出孝一教授は、再入院率が高い慢性心不全患者へのICTを用いた遠隔モニタリングを紹介した。心不全患者は、薬の服用や水分制限の不徹底などで再入院することが多いため、在宅での看護師や介護福祉士の介入の必要性が指摘されているが、マンパワーや経済的な面から限界がある。そこで野出氏は、病状変化を遠隔で早期発見できるシステムを考案した。病状変化の指標にしたのは、再入院の1週間前から起こるとされる体重増加。また、血圧も同時に測定することにした。導入コストは、体重計、血圧計、無線LANのセットで約8万円。今後の課題として、患者に納得してもらえるだけの費用対効果や安全性の確保などを挙げた。

 射水市民病院の麻野井英次病院長は、慢性心不全患者の悪化を早期発見するためのモニタリングを紹介した。心不全患者の多くに「周期性呼吸」や不規則な呼吸が認められることから、麻野井氏は呼吸情報に着目。呼吸の不規則性を定量評価できる呼吸安定性指標(RSI)を開発し、遠隔医療への応用の可能性を、ほかの指標(心拍数、血圧、呼吸数、体重、臥床時間など)と比較・検討した。
 その結果、心不全の悪化に最も鋭敏だったのはRSIで、体重増加や自覚症状など、ほかの指標には入院直前までほとんど変化は見られなかったという。このため、呼吸の安定性を指標にして遠隔モニタリングすれば、重症心不全患者の悪化を早期に発見し、適切に治療介入して再入院を予防できる可能性があるとした。【坂本朝子】

 

 


ワイヤレス コードレス 非拘束 の医療機器で、医療現場はすっきり

2013-04-12 09:50:22 | Weblog


システム最大の利点は「正確な診断を素早くできる」こと

2013-04-04 10:37:11 | 医療

 

スマホで心電図送信、救急現場で活用

 心筋梗塞(こうそく)など緊急処置が必要とされる心臓病の治療に役立てようと、静岡県立総合病院(静岡市葵区、神原啓文院長)が、スマートフォン(多機能型携帯電話)などを使った心電図送受信システムを開発した。救急医療現場や医療過疎地で従来より素早い心臓病治療が可能になるとして、開発者らは「配備が進めば画期的」と期待している。

 このシステムは、文庫本サイズの「ポータブル心電図」とスマホやタブレット端末などを近距離無線通信でつなぎ、心電図の画像をスマホなどを通してリアルタイムで病院のパソコンへ送信するシステム。心電図の画像はスマホなどに無線で送られ、スマホからは電子メールに添付する方法でパソコンへ送信することができる。スマホやタブレット端末は、基本ソフト「アンドロイド」を搭載しているものであれば、アプリケーションを無料でダウンロードして使えるという。

 ハンガリーの医療機器メーカー「ラブテック社」と共同開発した同病院院長代理の野々木宏医師は、このシステムを「富士山(ふじやま)」と命名。川根本町の診療所などに配備し、すでに実証実験を始めているという。

 システム最大の利点は「正確な診断を素早くできる」こと。心筋梗塞(こうそく)の診断に不可欠とされる「12誘導心電図」は大型で高価なため、これまで救急車などへの配備は進んでいなかった。医師法の制限で救急隊員は現場で診断はできず、患者を病院に運んでから医師が心電図を使って診断していたため、治療開始まで時間がかかることが問題となっていた。

 現場から心電図が送られれば、病院側が前もって受け入れの準備や治療チームの招集ができるようになり、野々木医師は「心筋梗塞の治療時間を30分は短縮できる」と胸を張る。

 ポータブル心電図やスマホの配備は救急車や診療所を中心に進めなければならないため、普及には行政の後押しが不可欠。野々木医師は「我々としても働きかけなければならない」というとともに、「心筋梗塞の治療問題は世界共通なので、ゆくゆくは世界に広げていきたい」と話している。