どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

あってもなくてもいいもの。

どうでもいい四百字 3919

2023-09-30 18:03:22 | 時間の無駄
お金を貯めたければコンビニに寄らない様にしなさい。そんな主張を何処かで読んだ。ついで買いを誘発する仕掛けに溢れており、衝動を抑えるのが難しいかららしい。その見立てには私も同意する。煙草だけ買いに行った筈なのに、アイスコーナーの前で暫く悩んだ末、一個手に取ってしまう事が多いからである。お金が貯まらないのは必然であろう。ただコンビニは単に買い物するだけでなく、「物欲のツボ」を押してもらいたくて立ち寄っている気がする。ドンキや百均と同様、ツボを的確に突いてもらって衝動買いしたい、と云うねじくれた欲望が潜んでいる様に思えてならない。消費は一種の快楽であり、それが生活必需品からかけ離れている程効果は強い。モヤシを買ってカタルシスを得られるコスパの良い人は確かにお金が貯まりそうだが、少数派だろう。日常からちょっと遊離したリラクゼーションと考えれば、多少の出費は無駄ではないと自分を正当化したいのである。

どうでもいい四百字 3918

2023-09-29 18:17:01 | 時間の無駄
Amazonのカオスっぷりは今に始まった事では無い。しかし、この問題には対処すべきだろう。GAIで錬成したスカスカな書籍を、著名な作家の名義で電子出版する悪質な手口が発生している様である。当然被害に遭った作家は異議を申し立てるが、「同姓同名だ」と主張されたり「そう云うペンネームだ」と強弁されたりすると手出しが出来ない様である。全米作家協会がAmazonに働きかけた事で改善の動きは有る様だが、売れていない作家だとGAIが作った書籍が数で上回る可能性も有る。更にそっちの方が面白かったら腹も立つだろう。名前を商標登録するのが有効らしいが、そんなもんに金を払わなければならないのも変である。臍下舐太郎の様な、絶対に真似したくないペンネームにするのも一考だが、品性を疑われて本が売れなければ本末転倒である。申し立てが有れば審査する運用に落ち着かざるを得ないのだろうが、テクノロジが何処に副作用を齎すのか分かったもんじゃないのである。

どうでもいい四百字 3917

2023-09-28 18:33:57 | 時間の無駄
崇高な理念は理解するけれども。EUの裁判所が、Steamを運営するValveに対し160万ユーロの罰金を支払う様に命じたそうである。同プラットフォーム上ではゲームの価格が国やエリア毎に定められており、その為に特定の地域で購入すると安くなる場合が有る。その対策としてジオブロッキングが設けられており、米国で買ったゲームを日本でアクティベートする事は、原則出来ない(やってやれない事も無いが突破するメリットも無い)。ただそれがEU域内にも設けられていたせいで、デジタル単一市場規則に抵触すると見做された様である。しかし中核を担う独仏と旧東欧諸国は物価に大きな開きが有る。同じ価格にしろと云うのは少々無理が有ると思うし、是正されたとしても誰も得をしない(罰金を徴収する機関を除く)。そもそも食料品の価格も国それぞれだと思うのだが、統一された欧州と云う大義名分を何処まで無理強い出来るものなのか、いささか心配にもなってくるのである。

どうでもいい四百字 3916

2023-09-27 20:46:18 | 時間の無駄
備えあれば患いなしである。地球に衝突する恐れの有る小惑星ベンヌから試料を持ち帰るプロジェクトが無事に成功した。最近のシミュレーションでは2135年9月22日だと予測されているそうなので、その瞬間に立ち会えないのが少々残念である。尤もその確率も1750分の1で、天文学的には桁違いに危機的な数値らしいが、一般人の感覚としては大丈夫なんじゃないかなと思ってしまう程度の低さである。それでも万が一よりも高確率なのは確かであり、衝突しそうだったらミサイルなり何なりを撃ち込んで軌道をずらすしかあるまい。直径は約500mなので破壊も不可能では無いだろうが、散らばった破片が予測不可能な落下をしてくるよりも、穏便にお引き取りを願うのが上策である。その為には詳細な組成の調査が必要であり、今回のサンプルリターンはその一助になってくれるだろう。掛ける保険としてはやや割高な気もしなくはないが、事が起きてから後悔するよりはマシなのである。

どうでもいい四百字 3915

2023-09-26 19:15:32 | 時間の無駄
本当に出てきやがった。米国のGAIトレーニング企業が、学習用のオリジナル短編を創作する作家や詩人を募集しているそうである。そんな会社が既に登場しているのも驚きであるが、AI養成の為に人を雇うと云うディストピア感もなかなかのものである。英語に限らない多言語の大規模学習モデルの構築を目指しており、日本語も対象だそうだから、興味の有る方は挑戦してみるのも良いと思う。「いや、こんな文章を教材にするのはちょっと」とGAIにリジェクトされたら泣いてしまうので、私は遠慮する。人文学の学位を取得している等、一定の質を担保出来る人のおちんぎんは時給50ドルと非常に魅力的ではあるが、学習に必要なのは質より量である。Webスクレイピング以上のデータセットを用意できるかがビジネス成功の鍵となろうが、実は人間も作文は苦手だったりする。そこら辺を楽にしてくれる筈のGAIが人類にその元ネタを要求すると云うのも、実にディストピアなのである。