インバウンド需要は回復傾向である。それ自体は好ましいのだが、観光公害の問題も再燃しているそうで、ヨノナカままならぬものである。緩和策として宿泊税を徴収する動きも見られるらしい。しかし東京都大阪府福岡県京都市金沢市長崎市等が既に導入済みだが、効果の程は微妙である。観光需要は勝者総取りの傾向が有り、混む所は益々混雑するが閑古鳥が鳴く所は群れになって襲来するのが通例である。さいたま市に降り立って詫び寂びを感じられる外国人は稀であろうし、現地人でもまず無理である。旅先で路地裏を徘徊し観光化を目指したが諦めた物件に邂逅するのが好き、と云う私の様な特殊性癖の持ち主で無い限り楽しめないだろう。更に悪い事にそう云う物件は著名な観光地にも存在するのである。中途半端な税金を上乗せしても集中は避けられないだろう。ここは素直に諦めて、全国民の総力を挙げてぼったくる方向で埋め合わせするのが現実解にも思えるのである。
生成型AIはエコじゃない。それを言い始めたらデータセンタもクラウドも電気をバカ食いしているから同罪なのだが、その時々の話題の対象を叩くのが目的だろうから、「そうだよね」と受け流しておけば宜しい。しかし高性能なサーバをぶん回しているのは事実で、その費用は一日当たり70万ドルと試算する人も居る。月額20ドルの有料プランで儲けが出るのか心配であるが、法人にはそれなりの価格設定をしており、月に数千万円も支払っている企業も有るらしい。定型的なビジネス文書の作成程度なら人間がやった方が安上がりだろう。各社が競って参入しているので、いずれ価格競争が発生するのだろうが、どれを選ぶべきなのかの判断基準が難しい。MS-OfficeにCopilotとして組み入れているMicrosoftが有力候補であろうが、Excelを方眼紙にしか使っていない人にとっては無用の長物だろう。最新技術に無暗に飛び付かなくても、現有資産で賄えるカイゼン可能な業務はそれなりに存在するのである。
面白い試みである。秋田高専で下水処理水を活用し、無肥料で酒米を栽培する実験を続けているそうである。今年の4月にお酒として販売出来る様になったとの事で、機会が有れば呑んでみたい。処理水は窒素やリン等の作物の生育に欠かせない成分が豊富に含まれており、使い道としては理に適っている。浄化処理技術進歩の成果の一つとも言えるだろう。ただ処理水自体がそんなに大量に出るものでも無いだろうし、何より水を引くのに適した立地は限られる。糞尿の最大産地である東京であっても確実に赤字だろう。それでもSDGｓとか肥料原料の殆どを輸入に頼っている食料安全保障とかの観点から、出来る範囲でやるに越した事は無い。処理水からリンを抽出する実験も各地で行われている様だから、それぞれの地域に適したやり方で取り組めば宜しい。それで美味しい銘酒が増えるのならば尚良い。糞尿の産出量に関しては自信が有るので、微力ではあるが協力したいのである。
やったねスマホでマイナンバー認証が使えるよ！こう云うのをぬか喜びと云うのである。5月11日にリリース予定のスマホJPKIの対応機種一覧が発表された。予感はしていたが、概ね2021年以降に発売されたモデルじゃないと使えない様である。ただ、国策絡みの割にはSamsungやGoogle、OppoやXaiomi等でも機種によっては利用可能との事で、Xperia一択にならなかった点は評価したい（富士通とシャープに怒られそうだが）。とは言え現時点で使えるスマホがどれだけ出回っているのか、その所有者はJPKIとかeKYCとかの横文字に拒絶感を示さないのか等は不明であり、普及には数年を要すると想像している。加えてiPhoneは「やる」以外の何も公表されていない。発売予定の15に間に合わなければ更に数年は使い物にならないと想定される。５年後もスマートデバイスの主流がスマホである保証は無いので、更なる方針変更も有り得るだろう。国策が企業の都合に振り回される様子は、見ている分には面白いのである。
被害に悩まされているのは分かるが、他に方法は無かったのか。英国ブラックプール動物園は海の近くと云う立地の関係上、カモメの襲撃に困っているらしい。人間が手にする食べ物が美味しいと学習したカモメが来園客から奪い取ったり、動物達の餌を失敬したりするそうである。窮余の策として「天敵であるワシの着ぐるみを着て追い払うスタッフ」を募集しているとの事であるが、それでカモメが逃げていくものなのかは私には分からない。何か問題が発生してもジョークで切り抜けるのが英国の流儀なのかも知れない。取り敢えず喫食エリアの警備から始めるそうであるが、子供達の玩具になりそうで心配である。ただ募集要件として「着ぐるみ姿でも気にしない社交性」の持ち主である事を挙げているから、遊園地とかで経験が有れば務まりそうである。少しでも被害が減る事を祈っているが、効果次第では国内でもワシの着ぐるみが徘徊する姿を拝めるかも知れないのである。