外交ボイコットなあ。珍妙な案を捻り出したものである。彼の国の強権的な人権弾圧は看過出来ないが、かと言って大上段に事を構えるには厄介な相手だし、何より競技関係者からの支持を失い兼ねない。そんな国際政治のアンビバレンツが滲み出ており、大変味わい深い。女性の権利が著しく制限されている国から大量に石油を輸入している我が国がそこら辺の大義名分を振り回すのも、何となく気恥ずかしいものである。ただ外交には「オツキアイ」と云うのも必要らしいので、ボイコットかどうかは曖昧にして政府高官の代理に程々の人材（私に腹案が有る）を送り込むに留めれば宜しかろう。各国首脳級が集まれば色々と密な物事がやり易いには違いないが、五輪の政治利用はいかがなものかと云う大義名分を敢えて振り回してみたい。外交とスポーツは綺麗事の範囲で良いから切り離そうではないか。国家の威信と同じ位に、アスリートの人生設計も大切だと私は思うのである。
そろそろ答え合わせが出来るんじゃないかな。物凄い勢いでメディアから姿を消しつつある令和五輪情報であるが、開催期間中の新型コロナ感染者数の増加も忘れ去られようとしている。終わった事は水に流しがちな国民性はある意味美徳だが、今後の参考にする為にも大規模イベント開催の是非は検討すべきだろう。新規感染者数のピークは閉会式（8月8日）のおよそ2週間後の8月20日であり相関は十分に読み取れるのであるが、ほぼ無観客だった事を踏まえると直接の要因とするのにはやや無理がある。夏の盛りを迎え、冷房の効いた部屋に引き籠っていた人が多かったからと云う方がまだ説得力がある。プロ野球は同時期に5000人の上限で観客を入れていた事を勘案すれば、細心の注意を払う必要はあるが、開催そのものは可能とするのが妥当だろう。この手の報告書を専門家が出してくれるのが望ましいのであるが、総合的俯瞰的な立場の人が見当たらないのが残念なのである。
いや、目に優しいのは分かるけど。Office365が突如ダークテーマを採用した。もしかすると以前から採用していたのかも知れないが、少なくとも私の環境では今日いきなり変わった。Wordの文章領域も濃灰色の背景に白文字、と云うMS-DOS世代には懐かしい雰囲気になっている。この見た目で印刷されたらインクを大量消費するので困るのだが、流石にそちらは白地に黒の様である。しかし見えている通りに印刷されなくなったのは確かであり、この手の改変には慎重になってもらいたいと思う。設定を弄れば好きな様に変えられるのは分かっているが、ヨノナカの人全てがWordに通暁しているとは限らないし、その必要も無い。コールセンターに無用の負荷を掛けない為にも、ダイアログボックスか何かを出して「変えるかどうか」の意思確認をすべきだったと思う。ただヨノナカにはどんな警告も読まない人は一定数居るのも事実であり、強引に慣れてもらうのも一つの解決策には違いないのである。
何故サバなのか。その理由は定かではないが、サバ好きとしては歓迎である。埼玉県上川町の温泉施設がサバの養殖を始めた。海無し県で海産物を育てると云うレジスタンス精神は嫌いではない。現時点では他施設から輸送したサバを展示しているが、1年後には卵から育てたアニサキスの心配がほぼ皆無の完全養殖ものが食べられるそうである。先行する養魚場ではブランド化にも取り組んでおり、鳥取県の「お嬢サバ」、和歌山県の「こりゃうめぇ！サバ（飼料に南高梅を配合）」、福井県の「よっぱらいサバ（飼料に酒粕を配合）」と大変ユニークである。埼玉県では何を食わせたものかとも思うが、下手に奇を衒うと逆効果になり兼ねないので、まずは普通に育てて頂きたいと思う。新鮮なサバの刺し身を堪能出来る日が楽しみなのだが、問題は採算性だろう。サバだからなあ。それを補うブランディングは必須であり、「なんで埼玉」の疑問を払拭しなくてはならないのである。
同じ事を何度も繰り返すならコードを書け。Python方面で良く言われる話であるが、時代はローコードである。幸いな事にMicrosoft謹製Power Automate Desktopが無料配布されていたので、早速使ってみた。目的は四百字をFacebookに投稿する不毛な行為の自動化である。文章も自動生成してくれれば楽なのだが、流石にそこまで高機能ではない。仕方ないのでそこら辺はこれまで通りWordででっち上げるとして、それ以降の一連の動作（ブラウザを起動し投稿欄にタイトルと連番と本文を連結した文字列をコピペして投稿ボタンをクリックする）を任せたい。「アクション」と云う作業単位を並べていくのだが、何が出来るのか、それが何処に有るのかが当初全く分からず、VBAマクロの様にまずは操作を記録してそれを参考に組み立てていくのが一番手っ取り早そうである。数時間の悪戦苦闘の末、ノーコードで自動化は見事に成功した（例外処理は無視した）のであるが、何故か生産性が向上した様には思えないのである。