案外深刻な問題かも知れない。コロナ禍が長期化した為に、学園祭や文化祭の運営ノウハウが引き継がれずに消失しているそうである。先輩後輩の関係は、3年から4年と極めて短い。毎年新入生が来てイベントが開催されれば雑用の合間に現場の暗黙知を学べるが開催が中止される場合も多く、そもそも顔を合わせる機会自体が激減している。また、その手の知識はイキモノであり共有する人数も少ない事を考えれば、マニュアル化すれば済むと云うものでもない。伝承が途絶したらしたで何とかなる類のものではあるが、「焼きそばの材料はあの店が安い」とかの暗中模索をリスタートするのは生産的とは言えない。文化とは人間同士の繋がりで成立するものであり、それが喪われれば容易に消失するものである事を目の当たりにしている様で、少々切ない。ボッタクリ価格の焼きそばを後進育成の為にモソモソ食べる側としては、バトンを渡す支援が出来ないものかと思うのである。
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