どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 2556

令和になって初めての正月である。新時代に向けて気分一新するよりも、これから昭和世代は異邦人を見る様な目で見られるであろうと云う根拠の無い漠然とした不安に苛まれている。私達が明治世代に抱いていたイメージと似た様なものであろう。そもそも昭和が激動過ぎたせいで、親世代である戦中・戦後生まれとも価値観が極端に異なる様に思う。まず大抵は、兄弟姉妹の誰かが夭逝している。皆息災だったとしても、食糧不足を経験している。好き嫌いせず残さず食え、と云う教育指導が批判される時代が来ようとは夢にも思わなかっただろう。死と飢えとが日常だったのは高々60年前なのだが、私でも想像は困難である。令和生まれが成人する頃、果たして昭和がどう評価されるのかは分からないが、何となく「平成の大停滞を招いた元凶」扱いされそうな気がする。それは必ずしも間違いでは無いのだが、一つの時代を単純化して判断するのは、色々な意味で危険なのである。

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