われら幸いなる少数

海洋小説が大好きで、今までに読んだり聞いたり?したことを、徒然に書いています

砲甲板

2007-03-30 07:12:03 | Weblog
標準的な戦列艦の砲甲板のようす。

甲板はほとんど大砲で占められている。



下の甲板に行くにしたがって、大砲のサイズが
大きくなる。

1門の大砲に7~8人がついて操作するが、
床には砂をまき、船の壁は赤く塗られている。

これは戦闘時に血糊で滑らないためと、
飛び散った血で、恐怖心を起こさないようにと
いう、残酷な知恵である。

特に下層甲板では、戦闘の様子が解らず
パニックが起こることも多かったようだ。

この辺は、ボライソーシリーズでの描写は
秀逸!

特に仕官候補生や若い時代のものがいい


白兵戦!

2007-03-28 22:24:40 | Weblog
砲火の洗礼のあとは、切り込みとなる。

お互いに近距離で散弾を撃ち合い、サーベルや斧を
使った壮絶な白兵戦!

これは、リューリーでも、ボライソーでも、
ホーンブロワーでも同じこと。





しかし、こういう絵を見ると生き残るか否かは
紙一重だということが良く解る。

こういう戦いはしたくないなあ・・

近接戦闘の凄まじさ!

2007-03-25 19:50:32 | Weblog
どの海洋小説でも、最後は舷々合い磨す接近戦闘に
なります。

ホーンブロワー、ボライソー、リュリーしかり。

その中で生き残るもの、死んでいくものとして
物語が作られていきます。

映画「マスターアンドコマンダー」はいい映画でした。

ちょっと首をかしげるところ(冒頭の不意打ちを
食らうシーンなど)もありますが、近距離で
大砲をぶっ放す迫力あるシーンや、飛び込んでの
白兵戦など見所いっぱい!

その期待で小説(太平洋の追撃戦)も読みましたが、
これは大ハズレ!でした。

マスターアンドコマンダーは、どういう訳に
なるのでしょうか?
「航海長と艦長」?
「海尉艦長」?

下の画は有名な、米艦の「ボンノム・リチャード」と、
英艦「セラピス」の一騎打ちのようす。



1779年9月23日、場所は何と英国フランボロ・ヘッド沖!で
イギリスの船団に襲いかかった「ボンノム」を迎え撃つ
「セラピス」。

中央が「ボンノム」で艦長はこの一戦で有名になる
ジョン・ポール・ジョーンズ。

老朽化していた「ボンノム」は「セラピス」の砲撃で
沈没に瀕していましたが、「セラピス」の艦長が
「降伏するか!」と呼びかけたのに対し、「戦いは
これからだ!」と叫び返し、「セラピス」に切り込んで
遂には捕獲してしまったのです。

海洋小説を地で行くような実話です。

絵の中では、「ボンノム」は裏帆を打ってヒープツーして
おり、戦いの臨場感が良くでています。

こういう絵を見ながら小説を読むと、臨場感が
あっていですね

ヨークタウンの攻防

2007-03-23 21:17:50 | Weblog
 アランリューリーは、デスパリット号の士官候補生として
ヨークタウンに海軍砲兵として参加する。

 大砲を陸上で扱う困難さ、王党派と反逆軍の凄惨な
戦いをラムディンは、正確な筆致で描き出す。

 この戦いでリューリーは、後々の親友になるであろう
チーズウィック兄弟と出会う。

 彼らと一緒に戦い、ヨークタウンの攻防は最終局面に
至り、独立軍の猛攻の前に、リューリーたちは脱出を
余儀なくされる。

 嵐の中、リューリーたちの艀は方向を見失い、
内陸から離れた半島に到着して、そこでまた
激しい戦闘になるのだが、それはヨークタウンの
イギリス軍が降伏した後のことだった。


有名なコーンウオリス将軍の降伏のシーン

 当時の戦闘の経過は、1781年9月28日、
ワシントンとロシャンボーはヨークタウンに到着し、
ラファイエットの部隊およびグラスの3千名と
合流した。

 結局、コーンウォリスと対峙したのは1万7千名と
なった。
 2対1の戦力差であった。

 ヨークタウンは攻囲され銃火に曝された。
 コーンウォリスはその窮状を、ニューヨークのクリントンに
知らせた。

 クリントンは援軍5千名を載せた艦隊が10月5日までには
到着すると約束した。
 両軍は互いに守りを固めていた。

 10月11日仏米連合軍はイギリス軍の鼻先わずか
400ヤードから2回目の攻撃を開始した。

 3日後、連合軍はイギリス軍の堡塁2つを占領し、
前線をイギリス軍の目前まで進めた。

 連合軍が包囲の輪を狭めてくる一方で、コーンウォリスは
ニューヨークからの救援隊の到着が遅れていることがわかった。

 10月16日、イギリス軍はフランス軍の砲兵隊に
攻撃を挑んだが失敗した。

 前線が近づいた以上、連合軍の砲火はイギリス軍の陣地の
中にも直接降り注いでいた。
(リューリーが砲撃を受けて、肝を潰したのはこの攻撃)

 その夜、ヨーク川を渡ってグロウスターに脱走が
試みられたが、ひどい嵐のために失敗した。
(リューリーが脱出したのはこの時)

 コーンウォリスの軍は食料も弾薬も底を突きかけており、
10月17日、遂に降伏を申し出た。

 10月19日、調印が行われ、正式に降伏した。
約7千名のイギリス軍が捕虜となった。


ジェイムズ・ラムディンが好き!

2007-03-21 07:33:20 | Weblog
アラン海へ行くが、大好きです。

私生児「アランリューリー」の波瀾万丈の
海物語!

 作者はアメリカ人の「ジェイムズ・ラムディン」
3S、つまり、シー、スゥオード、セックス?の
冒険活劇なのです。

 冒頭の腹違いの従姉妹とベッドインしている所を
父親に見つけられ(嵌められて)海軍の士官候補生と
して従軍するところから始まるところが凄い!

 ボライソーやホーンブロワーとの決定的な
違いですね。

 この荒削りながら、どんな状況にあっても
女好きというキャラクターが好き!

 残念ながら7巻まででたところでストップして
います。

 続きを読みたい!

当時の戦闘はこんな感じです。

こんな近距離でぶっ放すのは、さぞ恐かったろうなあ・・

2隻とも帆は穴だらけ!
リギングはぼろぼろ!

ヤードは吹っ飛んでるし、勝っても負けても後の修理は
大変だったことでしょう。