われら幸いなる少数

海洋小説が大好きで、今までに読んだり聞いたり?したことを、徒然に書いています

大砲の甲板

2007-05-01 11:20:21 | Weblog
帆船の場合、大砲は各甲板に装備された。

大型艦になるとこのように3層にもなった。

これらの大砲に6~7人の砲員がついて操作する。

 小説の中にも、大砲の甲板での戦闘シーンが
数多く登場する、


 最下層の砲甲板では、戦いのもようが解らず
混乱するようすが良く解る。

 側壁を赤く塗っているのは、血が飛び散った場合
目立たないようにするため。
 何とも残酷な知恵・・

船の整備はこのように

2007-04-22 12:40:17 | Weblog
 艦船の整備は、まず艦底の清掃がまず一番!

 アランの時代には、すでの船底に銅版を張る
技術は開発されていたが、それでも海草などを
掻き取ることは重要だった。

 蒸気機関ではない、風だけで帆走するためには
少しでも抵抗を減らす必要があった。

 ドックを備えた湾口は少なかったので、艦長の
権限で行った。



 これは、マストの艤装をしているところ。

 マストやヤードは、戦闘で損傷することが多かったので
このような修理は日常茶飯事だった。

 それでもここまで大掛かりになると、搭載品を
全部一度降ろすので、手間ひまは相当なものだったろう。


ボートをどうやって降ろすのか

2007-04-19 08:44:43 | Weblog
という、なんでもない通常の作業が不明でした。

上甲板の真ん中に積載されているボート群。
ボートダビットが無い時代、これらのボートの
積み下ろしはどうやっていたのか?

この絵を見て納得


この絵は上手い!
風が強いのは、星条旗が強くはためいているので
わかります。

その中で、裏帆を打たせてヒープツーしている。
ガフの使い方がいい!

ボートはメンスルのヤードを使って積み下ろし
していたんだ!

・・では、一本マストの場合は?^^

シュライク号は、こんな船

2007-04-16 00:01:00 | Weblog
アランが間違って?配属されたシュライク号。

老リリークロップ艦長からしごかれて、
一人前になっていく過程が見事に
描かれています。



シュライク号はごく小型の“ケッチ”と呼ばれる
タイプのようですから、こんな感じでしょうか?

マスト上からの狙撃

2007-04-13 07:58:09 | Weblog
海洋小説で、白兵戦になった時必ず出てくるのが
マストからの海兵隊員の狙撃です。




ホーンブロワーでもボライソーでも必ず
描かれています。

腕利きの狙撃兵が撃ち降ろす弾丸は、さぞ
命中したことでしょう。

実際に、ネルソン提督もトラファルガーでの
勝利目前に、狙撃兵のために命を落として
います。

しかし、逆も真なりで逃げ場の無いトップマスト上では、
旋回銃などで掃射されると、脆いものでした。

それでも、当時の艦長は甲板上から逃げることは
できなかったので、損害も多かったことでしょう。

ドイツ人傭兵その2

2007-04-11 08:02:22 | Weblog
ヘッセン人の傭兵全貌。

アランは、話は通じないのに閉口しながらも、
その射撃の腕に信頼を寄せます。

イギリス側によって投入されたドイツ傭兵の
数はわかりませんが、ヨークタウンの戦いで
ほとんど捕虜になってしまったようです。

勇敢ではありましたが、イギリスのために
殉じる必要はありませんでした。



彼らが持っているのはライフル銃だが、
形式等は不明。

アメリカ義勇軍が持っていたライフル銃と
似ているものらしい。

しかし、傭兵というのはいつの時代も
使い捨て!
かわいそうな存在ではありますが・・

アランたちと並んで戦闘を繰り広げる
シーンを見たかったなあ

ドイツ人傭兵

2007-04-08 10:14:37 | Weblog
アランたちのヨークタウンの戦いの中で、
エッセンのドイツ人傭兵が出てきます。

この狙撃兵というのはドイツ中央部ヘッセン州出身の雇われ兵で、
先任曹長が悪魔じみた男だとすれば、傭兵たちはまったく悪魔の
化身そのものだった。

だれもかれも、マリンスパイキぐらいもある太いロヒゲを
立てていて、軍服よりヒゲのほうにずっと神経を使って
いるのだ。

いまではアランは、ヒゲの生やし方で一人一人を見わけられる
ようになっていた。



先任曹長のロヒゲはまるで船首汲そっくりで、鼻の下から
左右ヘカールしながら下がっていって、最後に先端が
ぴんと跳ねあがっている。

とにかく、フォン・ムークとかいうこの先任曹長のほうも
まともな英語は一文も喋れず、すぐにドイツ語に
もどって、話相手にやたらとツバをはね飛ばすのだ。



イギリス兵

2007-04-06 20:03:55 | Weblog
イギリス陸軍の兵士は赤い上着だったため、
通称「えび」と呼ばれた。

図は、一般的なイギリス兵

フリントロック式のマスケット銃を持っている。

通常の戦闘は、密集した隊形を取り一斉射撃を
2~3回したあと、銃剣突撃をするのが
常だったが、アメリカの義勇軍相手では、
奇襲されたり、狙撃されたりで苦戦した。


アランの戦い

2007-04-04 07:11:32 | Weblog
「アラン海へ行く」は、海戦ものには珍しく
陸上戦闘のようすが詳しく書かれている。

特に「ヨークタウンの戦い」の前後は興味深い。

図は、当時の砦のようす。



ヨークタウンではなく、アランが最初に立て篭もった
堡塁程度のもの。

これくらいなら、砲弾を大量にぶち込んで突撃すれば
抜けるのではないでしょうか。

小説の中では、苦労して大砲を運ぶようすや、
斥候に出て凄惨なシーンを目撃するところや、
遠くから独立軍の兵士が近づいてくるようすが
巧みに書かれています。

士官候補生とはいえ、17~8歳の少年が、
水兵たちを指揮して、戦闘を行っていることに
驚きます。

砲甲板

2007-03-30 07:12:03 | Weblog
標準的な戦列艦の砲甲板のようす。

甲板はほとんど大砲で占められている。



下の甲板に行くにしたがって、大砲のサイズが
大きくなる。

1門の大砲に7~8人がついて操作するが、
床には砂をまき、船の壁は赤く塗られている。

これは戦闘時に血糊で滑らないためと、
飛び散った血で、恐怖心を起こさないようにと
いう、残酷な知恵である。

特に下層甲板では、戦闘の様子が解らず
パニックが起こることも多かったようだ。

この辺は、ボライソーシリーズでの描写は
秀逸!

特に仕官候補生や若い時代のものがいい