青森の自然

野山で見かけた植物や動物の写真

土手っ腹に風穴の開いたブナ

2024-08-15 15:10:21 | 自然

土手っ腹に風穴の開いたブナです。

でも、幹の内部が空洞になった危険木とは違うようです。

内部が腐って空洞になった場合、向こう側が見えるようになることはほとんどありません。

反対側から見たところ。

きれいに穴が開いています。

上を見ると幹が二股に分かれています。

どうも、すぐそばで生育していたブナが、成長するに従って下部と上部がくっついてしまったものの、反対側に反っていた部分がくっつかず、穴になったものと思われます。

違う種類の木だとくっついて成長しても融合することはありませんが、同じ種類の木は一体化してしまうことがあるようです。

 


ネジバナとアザミウマ

2024-07-23 15:48:07 | 自然

庭でネジバナが咲いています。

花がねじれて並ぶのでネジバナ。

小さな花ですが、これでもれっきとした蘭の仲間です。

横顔。

花の大きさは5~6mm程度。

花の中には小さな、小さな虫がいることがあります。

アザミウマという昆虫のようです。

成虫でも体長が1~2mm程度。

花の中にいると撮影しにくいので、花弁を取って撮影しましたが、それでも難しい。

右側に見える黄色の塊は、花粉塊です。

アザミウマは吸汁性の害虫、確認されているだけで200種以上いるそうです。

花の中に、黄色い丸いものがありました。

卵でしょうか?

草が伸びてきたけど、ネジバナが咲いているので草刈りができません。

青森でも真夏日が続いているので、丁度いい言い訳です。

 


テンナンショウの送粉者の運命

2024-06-12 22:07:18 | 自然

植物の花粉を運んでくれる動物を送粉者(ポリネーター)といいますが、テンナンショウの送粉者はキノコバエ等の小さな昆虫です。

写真はネットからお借りしました。

テンナンショウの雄株の場合、ポリネーターは仏炎苞の上部から入り、下部の抜け穴から脱出できます。

なので、ポリネーターが雄株の中に取り残されることはありません。

雄株

ポリネーターは見当たりません。

しかし、雌株の場合、下部の穴が塞がっているので、脱出できないのです。

雌株

仏炎苞の中には、脱出できないポリネーターがいました。

この雌株には2匹いました。

この虫は、まだかすかに動いていました。

雄株からは脱出できますが、例外もあります。

この雄株の抜け穴は、大きい甲虫が挟まって動けなくなり、塞がれていました。

そのため、多くの虫が抜け出せずに息絶えていました。

体の小さなキノコバエも犠牲になっていました。

それにしても、犠牲者の顔ぶれをみると、キノコバエだけじゃなく、色んな種類の虫がやってきているようです。

 

 

 


性転換するテンナンショウ

2024-05-31 21:15:07 | 自然

テンナンショウは、成長するに従い性転換する植物です。

若いテンナンショウは葉を広げますが、花を付けない無性個体です。

成長して少し大きくなると雄株になります。

雄株の仏炎苞です。

下部には、ポリネーターの虫が脱出できる抜け穴があります。

左見頃が多いですが、中には右見頃もあります。

さらに成長すると、性転換して雌株になります。

雌株の仏炎苞です。

雌株の穴は狭かったり、ふさがってたりして、中に入った虫は抜け出せません。

テンナンショウ雄株の抜け穴


可愛いアナグマ

2024-05-23 09:14:02 | 自然

可愛いアナグマ

山間の道路を車で走っていると、前方になにやら茶色のモフモフした物体が。

近づいても動かないので、カメラを取り出して撮影しながら走っていくと、やっと動き出しました。

野生のアナグマでした。

道路を渡り終えると、こちらを一瞥して「邪魔するなよ!」とでも言いたげな表情、ごめんね。

つぶらな瞳の可愛いアナグマ君は、イタドリの中に消えていきました。

それにしても、出会ったのがアナグマでよかった。

この辺にはツキノワグマも出没しているのです。