京都府立医科大学 松原弘明の不正

京都府立医科大学循環器内科、関西医科大学第二内科の松原弘明氏の論文での研究不正疑惑について(捏造・改竄・人体実験疑惑)

画像類似論文の詳細(全指摘項目まとめ)

2011-12-18 04:10:00 | 類似画像論文事例内容(全指摘項目まとめ)
画像類似指摘項目No.1
・論文#1 (Kidney Int. 2001;60:2153-63.)のFig.2Bの「Ang II + BAPTA」のグラフを上下反転させたものが、その右隣りの「AngII + TMB 8」のグラフと類似しています。
・また、論文#1のFig.2Bの「Ang II」のグラフが、論文#2 (Hypertension. 2001;38:367-72.の「AngII + PD123319」のグラフと類似しています。
・さらに、論文#1のFig.2Bの「Ang II + BAPTA」のグラフが、論文#2のFig.2Bの「AngII + Olmesartan」のグラフと類似しています。

画像類似指摘項目No.2
・論文#1のFig.1Aの「GAPDH」の「500」 のバンド画像と「100+RNH」のバンド画像と類似しています。
・また、論文#1のFig.4のGAPDHの「HB-EGF」と「HB-EGF + heparin」のバンド二つの画像は、同論文#1のFig.6Bにおける「Control」と「AngII」のバンド二つの画像や、「AngII + TGF-β antibody」と「AngII + IgG」のバンド二つの画像や、「TGF-β」と「TGF-β + TGF-β antibody」のバンド二つの画像に類似しています。

画像類似指摘項目No.3
・論文#1のFig.1Aの「BlotαPY」の「Control」のバンド画像は、論文#4 (Kidney Int. 2002;62:799-808.)のFig.5Aの「BlotαPY」の「Control」のバンド画像と類似しています。
・また、論文#1のFig.1Aの「EGFR」の6レーン分のバンド画像は、論文#2のFig.2Aの「EGFR」の6レーン分のバンド画像や、論文#4のFig.5Aの「EGFR」の6レーン分のバンド画像や、論文#3 (Circ Res. 2001;88:22-9.)のFig.4の「EGFR」(下側のパネル)の左側6レーン分のバンド画像((-), AII, PD123319, PD123319 CS866, Banadate, Vanadate CS866 の6レーン)と、類似しています。
・また、論文#1のFig.1Aの「BlotαPY」の右側4レーン分の画像(AngII: Calphostin, Heparin, Batimastat,AG1478の4レーン)は、論文#4のFig.5Aの「BlotαPY」の右側4レーン分の画像(TGF-β: Calphostin, Heparin, Batimastat,AG1478の4レーン)と類似しています。
・また、論文#1のFig.6Cの左側の図の「BlotαPYの3レーン分の画像と「EGFR」の3レーン分の画像は、それぞれ、論文#4のFig.5Aの「BlotαPY」の左側3レーン分の画像(Control, TGF-β, Calphostin)と「EGFR」の左側3レーン分の画像(Control, TGF-β, Calphostin)と、類似しています。

画像類似指摘項目No.4
・論文#1のFig.6Cの右側の図の「Phospho-ERK」の3レーン分の画像と「ERK」の3レーン分の画像は、それぞれ、論文#4のFig.5Bの「Phospho-ERK」の左側3レーン分の画像(Control, TGF-β, Calphosin)と「ERK」の左側3レーン分の画像(Control, TGF-β, Calphosin)と、類似しています。
・また、論文#4のFig.5Bの「Phospho-ERK」の「Calphostin」のバンド画像と「Batimastat」のバンド画像が互いに類似しています。
・また、論文#4のFig.5Bの「ERK」の左側2レーン分のバンド画像(ControlとTGF-βのバンド)が、論文#1のFig.5Bの「ERK」の左側2レーン分のバンド画像(ControlとAngIIのバンド)と類似しています。
・また、論文#4のFig.5Bの「ERK」の「Calphostin」のバンド画像は、その右隣りの「Batimastat」のバンド画像や、論文#1のFig.5Bの「ERK」の「Heparin」のバンド画像と、類似しています。
・また、論文#4のFig.5Bの「ERK」の「AG1378」のバンド画像が、論文#1のFig.5Bの「ERK」の「Batimastat」のバンド画像と類似しています。
・。また、論文#4のFig.5Bの「p38 MAPK」の「Batimastat」のバンド画像と、その右隣りの「AG1478」のバンド画像が、互いに類似しています。

画像類似指摘項目No.5
・論文#4のFig.1Bの「GAPDH」の「0.25」のバンド画像と「5」のバンド画像と「250」のバンド画像は互いに類似しています。また、これらのバンド画像は、論文#4のFig.2の「GAPDH」の「Staurosporin TGF-β」のバンド画像や「Calphostin C TGF-β」のバンド画像や「PD98059 SB203580 TGF-β」のバンド画像とも類似しています。さらに、これらのバンド画像は、論文#4のFig.6Cの「GAPDH」の「Control」のバンド画像や「TGF-β」のバンド画像とも類似しています。
・論文#4のFig.2の「FN」の「TGF-β」のバンド画像と「PMA」のバンド画像が互いに類似しています。
・論文#4のFig.2の「GAPDH」の「D609 TGF-β」のバンド画像が、論文#4のFig.6Cの「TGF-β Cyclohexmide」のバンド画像と類似しています。
・論文#4のFig.2の「GAPDH」の「D609 PMA」のバンド画像が、その右隣の「AG1478 TGF-β」のバンド画像や、論文#4のFig.6Cの「Cycloheximide」のバンド画像と類似しています。
・論文#4のFig.3の「FN」の「TGF-β」のバンド画像と「PMA」のバンド画像が互いに類似しています。
・論文#4のFig.3の「GAPDH」の「Batimastat TGF-β」のバンド画像と「Heparin HB-EGF」のバンド画像と類似しています。
・論文#4のFig.6の「FN protein」の「Calphostin」のバンド画像と「Batimastat」のバンド画像と「AG1478」のバンド画像が互いに類似しています。

画像類似指摘項目No.6
・論文#2のFig.1Bの「Phospho ERK」の「(-)」のバンド画像と「Ang II」のバンド画像と「Ang II Olmesartan」のバンド画像は、それぞれ、同論文#2のFig.3Cの一番右側の図の「Phospho ERK」の「(-)」のバンド画像と「Ang II」のバンド画像と「Ang II Olmesartan」のバンド画像に、類似しています。

画像類似指摘項目No.7
・論文#2のFig.2Aの「EGFR」の「Ang II」, 「Ang II PD123319」, 「Ang II vanadate」, 「Ang II olmesartan」の中央4レーン分のバンド画像は、同論文#2のFig3Bの「EGFR」の「(-)」, 「Ang II」, 「Ang II olmesartan」, 「Ang II PD123319」の4レーン分のバンド画像と類似しています。

画像類似指摘項目No.8
・論文#5(BBRC 2001:282:1085-1091) のFig.2Cの「Wild-type」のグラフと「SHP1-DN1」のグラフが互いに類似しています。

画像類似指摘項目No.9
・論文#5のFig.2Bの二つのグラフは、論文#2のFig.2Bの二つのグラフに類似してます。
・また、論文#5のTable 1と、論文#2 のTable 1が類似しています。
・また、論文#5のFig.4の「GAPDH」の画像と、論文#2のFig.4の「GAPDH」の画像が類似しています。
・また、論文#2と論文#5には、下記のように類似文章が多数認められます。
BBRC These differences might be due to variation of cell types or reflect the complexity of the network involved in negative regulation of ERK activity. Thus, further dissection of the AT2 signaling pathway and identification of cross-point with Pyk2-JNK intracellular cascade, may provide new perspectives for pharmacological targeting of proliferative diseases.
Hypertension These differences might be due to a variation of cell types or might reflect the complexity of the network involved in negative regulation of ERK activity. Thus, further dissection of the AT2 signaling pathway and identification of the cross-point with EGFR cascades may provide new perspectives for pharmacological targeting of proliferative diseases and a unique example of negative cross-talk in growth signals.
BBRC However, the molecules interacting with SHP-1 were not defined in these earlier studies. Interestingly, Li et al. reported that platelet thrombin receptor causes SHP-1 tyrosine-phosphorylation in a PTX dependent manner, and suggested the role of tyrosine kinases linked to the thrombin receptor by Gi-protein.
Hypertension However, the molecules interacting with SHP-1 were not defined in these earlier studies. Li et al reported that platelet thrombin receptor causes SHP-1 tyrosine phosphorylation in a PTX-dependent manner and suggested the role of tyrosine kinases linked to the thrombin receptor by Gi protein.
BBRC Recently, a structural model for SHP-1 was proposed, in which SH2 domains of SHP-1 were shown to be capable of interacting with its C terminus in a phosphotyrosine-dependent manner and thereby drive the PTPase domain in an inactive conformation.
Hypertension Recently, a structural model for SHP-1 was proposed in which SH2 domains of SHP-1 were shown to be capable of interacting with its C terminus in a phosphotyrosine-dependent manner and thereby drive the PTPase domain in an inactive conformation.
BBRC It is possible that the conformational change of SHP-1 induced by AT2 causes an increased association of SHP-1 with downstream molecules of Pyk2, leading to JNK inactivation. Thus, we speculated that AT2 has the capacity to disrupt this intramolecular interaction.
Hypertension It is possible that the conformational change of SHP-1 induced by AT2 leads to the increased association of SHP-1 with EGFR and forms the basis for activation toward the receptor as observed in our study. Thus, AT2 may have the capacity to disrupt this intramolecular interaction.
BBRC SHP-1 is predominantly expressed in hematopoietic cells and plays a key role in hematopoiesis. Although the role of SHP-1 in VSMC has not been defined in detail, the present study suggested a novel function of SHP-1 in AT2-mediated JNK inactivation followed by a growth inhibitory action.
Hypertension SHP-1 is predominantly expressed in hematopoietic cells and plays a key role in hematopoiesis. Although the role of SHP-1 in VSMCs has not been defined in detail, the present study suggested a novel function of SHP-1 in AT2-mediated ERGFRinactivation followed by a growth inhibitory action.
BBRC Since SHP-1 was reported to interact with SHP-2, further studies are required to define the relationship between SHP-1 and SHP-2 in the mechanism for AT2 activation.
Hypertension Because SHP-1 was reported to interact with SHP-2, further studies are required to define the relationship between SHP-1 and SHP-2 in the mechanism of

画像類似指摘項目No.10
・論文#3のFig.2の「GAPDH」の右側6レーン分の画像(PKC depletion, BAPTA, TMB8, GF BAPTA, PMA, ionomycin)が、同論文#3のFig.5の「GAPDH」の画像を180度回転させたときの「12, 6, 4, 2, 1, 0 (hours)」にあたる6レーン分の画像と類似しています。

画像類似指摘項目No.11
論文#7 (Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2002;22:1804-1810)のFig.4の「BM-MNC」、「PB-MNC」および「Saline」の組織画像を180度回転させると、それぞれ、論文#6 (Circulation. 2001;104:1046-1052)のFig.5の「BM-MNC」、「CMEC」および「Control Medium」の組織画像に、類似しています。

画像類似指摘項目No.12
・論文#8 (Hypertension. 2003;41:156-62.) の“Correction”の通知が出される前のFig.3の「Wild-type」の「basal」の画像は、「eNOS-Tg」の「basal」の画像を左右反転させたものに類似しています。また、これらの画像は、論文#9 (Circulation. 2002;106:2019-25.)のFig.4の「Control」の画像を上下反転させたものにも類似しています。論文#9
・また、論文#8の“Correction”の通知が出される前のFig.3の「Wild-type」の「ischemia」の画像は、論文#9のFig.4の「platelet」の画像を180度回転させたものに類似しています。

画像類似指摘項目No.13
・論文#8 の“Correction”の通知が出された後の新しいFig.3の「Wild-type」の「basal」の画像内において、類似した部分が複数認められます。例えば、画像類似説明参考資料画像(画像類似指摘項目No.13)の緑線で囲まれた部分と黄色線で囲まれた部分が類似しています(180度回転させて比較すると類似していることが確認できます)。また、この二つの画像は、「eNOS-Tg+L-NAME」の画像内の一部の領域ともバックグラウンドなどが類似しています。また、画像類似説明参考資料画像(画像類似指摘項目No.13)の紫線で囲まれた部分と水色線で囲まれた部分が類似しています(180度回転させて比較すると類似していることが確認できます)。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます。

画像類似指摘項目No.14
・論文#8 の“Correction”の通知が出された後の新しいFig.3の「Wild-type」の「ischemia」の画像内の一部の領域の赤いシグナルの分布が(画像類似説明参考資料画像NO.14-1の青色や緑色の線で囲まれた領域)、論文#9のFig.4の「platelet」の画像内の一部の領域の赤いシグナルの分布(画像類似説明参考資料画像の青色や緑色の線で囲まれた領域)と類似しています(どちらかの画像を180度回転させて、二つの画像を互いに比較すると類似性が確認できます)。
・また、論文#8 の“Correction”の通知が出された後の新しいFig.3の「Wild-type」の「ischemia」の画像内の一部の領域の赤いシグナルの分布が、同画像内の別の領域の赤いシグナルの分布と類似しています(画像類似説明参考資料画像NO.14-2の青色や緑色の線で囲まれた領域)。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます。

画像類似指摘項目No.15
・論文#8 の“Correction”の通知が出された後の新しいFig.3の「eNOS-Tg」の「basal」の画像内の一部の領域の赤いシグナルの分布が、同Fig.3の「eNOS-Tg」の「basal」の画像内の一部の領域の赤いシグナルの分布と、類似しています(画像類似説明参考資料画像NO.15の白色や紫色の線で囲まれた領域)。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます。

画像類似指摘項目No.16
・論文#8のFig.3の「eNOS-Tg」の「ischemia」の画像が、論文#9のFig.4の「platelet」の画像を180度回転させたものに類似しています。なお、論文#8の方の画像の左下部分(画像類似説明参考資料画像NO.16-1の赤線で囲まれた領域)のみ、論文#9の方の画像と類似していませんが、この赤線領域内の画像の一部(画像類似説明参考資料画像NO.16-2の青色の点線で囲まれた領域)は、同画像内の別の領域部分と類似していることから、編集(コピー&ペースト)されたものであると推測されます。

画像類似指摘項目No.17
・論文#8のFig.3の「eNOS-Tg+L-NAME」の「basal」の画像内のシグナル(赤い点)の分布の多くが右隣りの画像(「eNOS-Tg+L-NAME」の「Ischemia」の画像)内のシグナル(赤い点)の分布と類似しています(どちらかの画像を左右回転させて、二つの画像を互いに比較すると類似性が確認できます)。

画像類似指摘項目No.18
・論文#8のFig.4の「28S rRNA」のバンド画像の左側6列分の画像(Wild-type)が右側6列分の画像(eNOS-Tg)と類似しています。

画像類似指摘項目No.19
・論文#9のFig.5の A) の「CD34+ (106 cells)」の画像が、その右隣りの「CD34+ (105 cells)」の画像を上下反転させた画像と類似しています。

画像類似指摘項目No.20
・論文#10のFig.1の「Control」の画像の一部(右上部分)が、同論文#10のFig.4のdの画像の一部(上部分)と類似しています(Fig.4のdの画像を反時計回りに90度回転させて比較すると類似性が確認できます)。
・また、論文#10のFig.1の「0h」の画像の一部(右下部分)が、同論文#10のFig.4のaの画像の一部(上部分)と類似しています(Fig.4のaの画像を反時計回りに90度回転させて比較すると類似性が確認できます)。
・また、論文#10のFig.1の「24h」の画像の一部(上部分)が、同論文#10のFig.4のbの画像の一部(左中央部分)と類似しています(Fig.4のbの画像を反時計回りに90度回転させて比較すると類似性が確認できます)。

画像類似指摘項目No.21
・論文#11のFig.4のGAPDHの右側3列分の画像(「CO2 water」のDay 7, 14, 21の画像)が、同論文のFig.5のGAPDHの右側3列分の画像(「Forelimb」のDay 0, 14, 21の画像)と類似しています。

画像類似指摘項目No.22
・論文#11のFig.3のAの「CO2 water」の画像内の一部の領域が、同画像内の別領域に類似しています(画像類似説明参考資料画像No.22の赤線で囲まれた領域)。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます(同画像を90度回転させて、元画像と比較すると類似性が確認できます)。

画像類似指摘項目No.23
・論文#11のFig.3のBの「CO2 water」の画像内の一部の領域(画像類似説明参考資料画像No.23の赤線で囲まれた領域)が、同画像内の別領域(画像類似説明参考資料画像No.23の青線で囲まれた領域)に類似しています。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます(同画像を180度回転させて、元画像と比較すると類似性が確認できます)。

画像類似指摘項目No.24
・論文#11のFig.3のAの「Control」の画像内の一部の領域が、同画像内の別領域に類似しています。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます。

画像類似指摘項目No.25
・論文#9のFig.4の「AP」の「Control」の画像内の一部の領域が、論文#11のFig.3のBの「Control」の画像内の一部の領域と類似しています(論文#11の方の画像を反時計回りに90度回転させて、論文#9の方の画像と比較すると類似性が確認できます。)(画像類似説明参考資料画像No.25の赤線で囲まれた領域が互いに類似しています。)。

画像類似指摘項目No.26
・論文#11のFig.3のBの「Control」の画像内の一部の領域が、同画像内の別領域に類似しています。以上の事実から、意図的な画像の編集が推測されます(画像類似説明参考資料画像No.26の赤い点線で囲まれた2領域が互いに類似しています。一方の領域を180度回転させて、もう一方の領域と比較すると類似性が確認できます。)。

画像類似指摘項目No.27
・論文#12 (J Mol Cell Cardiol. 2006;40:510-9.)のFig.1のDの画像の一部の領域(右側中央部分)と、同Fig.1のFの画像の一部の領域(左側部分)とが、互いに類似しています(画像類似説明参考資料画像No.27の赤線で囲まれた領域が互いに類似しています。)。

不正論文の研究結果を基に、患者で臨床試験?

2011-12-18 03:32:40 | 不正論文の結果をもとに、患者で臨床試験?

公的研究費No.19の、
・ 厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 ヒトゲノム・再生医療等研究【再生医療研究】
事業(研究課題)名:「血管新生と血管保護療法の開発に関する研究」
研究年度:平成15(2003)年度 ~ 平成16(2004)年度
分担研究者(所属機関): 松原 弘明(京都府立医科大学 医学研究科)

の「平成16(2004)年度総括研究報告書」の
「分担研究報告書(分担研究者:松原弘明)」には、
「自家骨髄単核球移植による重症虚血下肢・虚血性心臓病への血管再生療法」という標題で、
以下のように研究要旨が記載されている。



研究要旨 骨髄単核球は内皮前駆細胞(EPC)に分化可能な血管芽細胞と強力な血管内皮増殖因子(VEGF, bFGF)を含む。大動物実験より骨髄単核球の虚血組織(下肢・心筋)への自家移植は効率に側副血管形成、機能改善を誘導した。これら前臨床データをもとに ”自家骨髄単核球移植による末梢動脈閉塞性疾患(2000年1月より)・虚血性心臓病(2000年12月より)への血管新生治療" を多施設で開始した。世界で初めての細胞治療による血管新生療法として世界に普及した。・・・(以下略)




骨髄単核球の虚血組織(下肢・心筋)への移植に関する前臨床データ(大動物実験結果)には、
不正疑惑の疑惑の論文#6のデータは含まれているのだろうか?
倫理的に甚だ問題である。

疑惑の論文#6
Kamihata H, Matsubara H (corresponding author), Nishiue T, Fujiyama S, Tsutsumi Y, Ozono R, Masaki H, Mori Y, Iba O, Tateishi E, Kosaki A, Shintani S, Murohara T, Imaizumi T, Iwasaka T.
Implantation of bone marrow mononuclear cells into ischemic myocardium enhances collateral perfusion and regional function via side supply of angioblasts, angiogenic ligands, and cytokines.
Circulation. 2001 Aug 28;104(9):1046-52.
Department of Medicine II and Cardiovascular Center, Kansai Medical University, Moriguchi, Osaka, Japan.


下記論文#7も、虚血心筋治療に関連の深い基礎研究論文である。

疑惑の論文#7
Kamihata H, Matsubara H (corresponding author), Nishiue T, Fujiyama S, Amano K, Iba O, Imada T, Iwasaka T.
Improvement of collateral perfusion and regional function by implantation of peripheral blood mononuclear cells into ischemic hibernating myocardium.
Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2002 Nov 1;22(11):1804-10.
Department of Medicine II and Cardiovascular Center, Kansai Medical University, Moriguchi, Osaka, Japan.


また、問題はこれだけに治まらない。
京都府立医科大学付属病院では末梢血単核球細胞を用いた重症虚血下肢治療が行われているが、
下記の不正疑惑論文はその治療の効果やメカニズムを実験動物で検討した実験の結果や、虚血惹起血管新生のメカニズムなどを報告した論文である。
もし、この前臨床データが疑惑通りに虚偽だとしたら、現在人間の患者を対象として行われている治療の正当性が損なわれることにならないのか?

疑惑の論文#9
Iba O, Matsubara H (corresponding author), Nozawa Y, Fujiyama S, Amano K, Mori Y, Kojima H, Iwasaka T.
Angiogenesis by implantation of peripheral blood mononuclear cells and platelets into ischemic limbs.
Circulation. 2002 Oct 8;106(15):2019-25.
Department of Medicine II and Cardiovascular Center, Kansai Medical University, Moriguchi, Osaka, Japan.

疑惑の論文#8
Amano K, Matsubara H (corresponding author), Iba O, Okigaki M, Fujiyama S, Imada T, Kojima H, Nozawa Y, Kawashima S, Yokoyama M, Iwasaka T.
Enhancement of ischemia-induced angiogenesis by eNOS overexpression.
Hypertension. 2003 Jan;41(1):156-62.
Department of Medicine II and Cardiovascular Center, Kansai Medical University, Moriguchi, Osaka, Japan.


論文撤回Watch 関連リンク (関連記事) 

2011-12-18 03:32:25 | 論文撤回Watch関連リンク

関西医大から京都府立医大への道 【1】

関西医大から京都府立医大への道 【2】

関西医大から京都府立医大への道 【3】

関西医大から京都府立医大への道 【4】

関西医大から京都府立医大への道 【5】

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関西医大から京都府立医大への道 【最終回】

【続】バンドの切り貼り


京都府立医科大学への研究不正告発文書

2011-12-18 03:32:24 | 京都府立医科大学への画像類似告発

 

京都府公立大学法人 京都府立医科大学 研究支援課 御中 

 

申   立   書 

 私は、xxxx 氏 (京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学 教授、関西医科大学第二内科 元 助教授)のグループによる公的研究費を用いた研究における不正行為に関して、下記のとおり申立てを行います。 

 

申立ての日 

平成23年   12月    26日 

申立人の氏名

 

申立人の連絡先

TEL: 

E-mail: 

住所: 

研究上の不正を行ったとする研究者の氏名・グループの名称

        xxxx 氏 および、xxxx 氏のグループ

(京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学、 関西医科大学第二内科)

        xxxx 氏は、20034月より、京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学の教授に就任しています。

        xxxx 氏は、京都府立医科大学大学へ就任する前は、関西医科大学第二内科に所属していました。

 

目次

 

1.「不正行為の態様(要約)」

 

2.「不正行為に関係する公的研究費について」

3.「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について」

3-1 「不正が疑われる論文の名称と割り当て番号(論文番号)」 

3-2 「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について (詳細)」

3-3 「学術的・社会的影響について」

3-4 「捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をしている可能性について」


 

1.「不正行為の態様(要約)」

・ 申立人(告発者)は、xxxx氏らのグループによる京都府立医科大学および関西医科大学での下記の公的研究費(No.1~19)を用いた研究において、「捏造および改竄したデータを用いた論文投稿」や「二重投稿」を確認しています。不正は12報の論文にわたります。被告発者は、論文#1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 11の責任著者(コレスポンディングオーサー)であり、論文#5の筆頭著者でもあり、論文#10, #12のラストオーサーでもあるxxxx氏です。また、論文#10, 12 のコレスポンディングオーサーであるxxxx 氏や、論文#1, 4の筆頭著者であxxxx氏や、論文#2の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#3の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#6, 7の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#8の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#9の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#10の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#11の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#12の筆頭著者であるxxxx氏らに関しても研究不正への関与がなかったどうかについても調査を求めます。 

 

・ 本件の疑義は、 電気泳動像及び顕微鏡像の「流用」 の研究不正行為に対するものです。「流用」とは、一つの実験データまたはオリジナル画像を複写したり、一つの実験試料から複数の実験画像を撮影するなどして、別の目的のためにデータや画像として使用することであり、「捏造」と「改竄」及びそれらの複合に当たります。本件においては、画像サイズ、明度、コントラスト、縦横比、解像度、トリミング領域などが多少異なっている場合もあるものの、顕微鏡像に関しては、組織・細胞の形(輪郭)、各色調あるいはシグナルの分布等が複数の画像で酷似しており、また、電気泳動像に関しては、泳動像の歪み、泳動位置のズレ、バンドの形、バンド内の濃淡の分布、バックグラウンドの汚れ(しみ・斑点など)等が酷似しています。仮に、これらの類似が極めて低い確率で偶然に生じ得るとしても、それが一つの画像のみならず複数の画像で、また異なる実験条件で実施された複数の実験や複数の論文をまたがって、同時に生じることは極めて不自然であり、合理的な説明は不可能です。さらに、画像をソフトウェアを用いて切り貼りした編集の痕跡も多数確認できます。特に、一つの顕微鏡画像内に類似した領域が複数認められる場合があることから、意図的に画像を編集して捏造したことが推測され、意図的に研究不正を行ったと考えられます。これらのことから、本件は、一つの実験データ・画像を複数の実験図で流用したり、一つの実験試料から複数の実験画像を撮影し複数の実験図で流用したものと判断されます。よって、申立者は、京都府立医科大学および関西医科大学の調査委員会における画像データの類似性解析や、生データや実験ノートの確認などによるデータ流用の事実調査を求めます。 

 

 

2.「不正行為に関係する公的研究費について」

 

    別記事参照  → 不正論文に使用された科学研究費 (文部科学省、日本学術振興会関連)

 

   別記事参照 → 不正論文に使用された科学研究費 (厚生労働科学研究費補助金)

 

 

3.「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について」

3-1 「不正が疑われる論文の名称と割り当て番号(論文番号)」 

       別記事参照 → 不正疑惑論文リスト(京都府立医科大学循環器内科、関西医科大学第二内科)

 

3-2 「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について (詳細)」 

    別記事参照 → 研究不正疑惑内容(全指摘項目まとめ)

 

3-3 学術的・社会的影響について本件の研究不正の疑義に該当する論文は、Circulation誌や、Kidney International誌などの学術専門誌に公刊されていますが、いずれも本分野では評価の高い国際学術雑誌であり、これらの学術雑誌に対して、12論文もの多岐にわたり不適切なデータの掲載を繰り返したことは、貴学のみならず関連学会の真摯な学術研究活動に対する信頼を大きく失墜させるものです。科学実験は、結論を導く過程に真摯な自己検証を必要とするものであり、結果を改ざんすることや他の実験のデータを流用することは決して許されることではありません。研究不正に基づく結論の学術的な価値は皆無であり、今回の研究不正は本学術分野全体の発展を阻害するものと言わざるを得ません。また、このような不正行為は、科学者に対する社会からの信頼を著しく損なうものでもあります。 

 

3-4 捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をしている可能性について

京都府立医科大学付属病院などで行われている細胞移植による重症虚血下肢(末梢動脈閉塞性疾患)・虚血性心臓病の治療法(再生医療)に関連の深い基礎研究論文に数多くの研究不正(捏造・改ざん)が認められます。

公的研究費No.19の「平成16(2004)年度総括研究報告書」の「分担研究報告書(分担研究者:松原弘明)」には、「自家骨髄単核球移植による重症虚血下肢・虚血性心臓病への血管再生療法」という標題で、以下のように研究要旨が記載されています。

 “ 研究要旨 骨髄単核球は内皮前駆細胞(EPC)に分化可能な血管芽細胞と強力な血管内皮増殖因子(VEGF, bFGF)を含む。大動物実験より骨髄単核球の虚血組織(下肢・心筋)への自家移植は効率に側副血管形成、機能改善を誘導した。これら前臨床データをもとに ”自家骨髄単核球移植による末梢動脈閉塞性疾患(2000年1月より)・虚血性心臓病(2000年12月より)への血管新生治療" を多施設で開始した。世界で初めての細胞治療による血管新生療法として世界に普及した。・・・(以下略)“

 もし、上記の研究要旨に記載されている「骨髄単核球の虚血組織への移植に関する前臨床データ(大動物実験結果)」に、不正が疑われる論文#6の捏造・改ざんデータが含まれているとしたら、“捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をした”ということになり、医療倫理上、非常に問題です。そうでないとしても、松原弘明氏らは、論文#6だけでなく、論文#7,8,9など、再生医療、虚血心筋治療、虚血下肢治療に関連の深い基礎研究論文を発表しており、それら論文#6,7,8,9の論文いずれにおいても、研究不正が行われた事実が疑われます。もし、これらの基礎研究データが研究不正による虚偽のデータだとしたら、現在、人間の患者を対象として行われている関連治療の正当性が損なわれることにならないでしょうか?厳正な調査を希望いたします。

 

添付資料

 

・ 不正説明参考資料画像No.1 ~ No.27 

・ 公的研究費No.1 ~ No.16の研究実績(成果)報告書 

・ 公的研究費No.17 ~ No.19の研究報告書

・ 関連論文No.1 ~No.11のpdfファイルの写し、関連論文No.12の要旨ページの写し

 


関西医科大学への研究不正告発文書

2011-12-18 03:32:23 | 関西医科大学への画像類似告発

 

関西医科大学 内部監査室長殿 

 

研究活動に係る不正行為に関する申立書 

 私は、xxxx 氏 (京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学 教授、関西医科大学第二内科 元 助教授)のグループによる公的研究費を用いた研究における不正行為に関して、下記のとおり申立てを行います。 

 

申立ての日 

平成23年   12月    27日 

申立人の氏名

 

申立人の連絡先

TEL: 

E-mail: 

住所: 

研究上の不正を行ったとする研究者の氏名・グループの名称

        xxxx 氏 および、xxxx 氏のグループ

(京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学、 関西医科大学第二内科)

        xxxx 氏は、20034月より、京都府立医科大学大学院医学研究科循環器内科学の教授に就任しています。

        xxxx 氏は、京都府立医科大学大学へ就任する前は、関西医科大学第二内科に所属していました。

 

目次

 

1.「不正行為の態様(要約)」

 

2.「不正行為に関係する公的研究費について」

3.「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について」

3-1 「不正が疑われる論文の名称と割り当て番号(論文番号)」 

3-2 「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について (詳細)」

3-3 「学術的・社会的影響について」

3-4 「捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をしている可能性について」


 

1.「不正行為の態様(要約)」

・ 申立人(告発者)は、xxxx氏らのグループによる京都府立医科大学および関西医科大学での下記の公的研究費(No.1~19)を用いた研究において、「捏造および改竄したデータを用いた論文投稿」や「二重投稿」を確認しています。不正は12報の論文にわたります。被告発者は、論文#1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 11の責任著者(コレスポンディングオーサー)であり、論文#5の筆頭著者でもあり、論文#10, #12のラストオーサーでもあるxxxx氏です。また、論文#10, 12 のコレスポンディングオーサーであるxxxx 氏や、論文#1, 4の筆頭著者であxxxx氏や、論文#2の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#3の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#6, 7の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#8の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#9の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#10の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#11の筆頭著者であるxxxx氏や、論文#12の筆頭著者であるxxxx氏らに関しても研究不正への関与がなかったどうかについても調査を求めます。 

 

・ 本件の疑義は、 電気泳動像及び顕微鏡像の「流用」 の研究不正行為に対するものです。「流用」とは、一つの実験データまたはオリジナル画像を複写したり、一つの実験試料から複数の実験画像を撮影するなどして、別の目的のためにデータや画像として使用することであり、「捏造」と「改竄」及びそれらの複合に当たります。本件においては、画像サイズ、明度、コントラスト、縦横比、解像度、トリミング領域などが多少異なっている場合もあるものの、顕微鏡像に関しては、組織・細胞の形(輪郭)、各色調あるいはシグナルの分布等が複数の画像で酷似しており、また、電気泳動像に関しては、泳動像の歪み、泳動位置のズレ、バンドの形、バンド内の濃淡の分布、バックグラウンドの汚れ(しみ・斑点など)等が酷似しています。仮に、これらの類似が極めて低い確率で偶然に生じ得るとしても、それが一つの画像のみならず複数の画像で、また異なる実験条件で実施された複数の実験や複数の論文をまたがって、同時に生じることは極めて不自然であり、合理的な説明は不可能です。さらに、画像をソフトウェアを用いて切り貼りした編集の痕跡も多数確認できます。特に、一つの顕微鏡画像内に類似した領域が複数認められる場合があることから、意図的に画像を編集して捏造したことが推測され、意図的に研究不正を行ったと考えられます。これらのことから、本件は、一つの実験データ・画像を複数の実験図で流用したり、一つの実験試料から複数の実験画像を撮影し複数の実験図で流用したものと判断されます。よって、申立者は、京都府立医科大学および関西医科大学の調査委員会における画像データの類似性解析や、生データや実験ノートの確認などによるデータ流用の事実調査を求めます。 

 

 

2.「不正行為に関係する公的研究費について」

 

    別記事参照  → 不正論文に使用された科学研究費 (文部科学省、日本学術振興会関連)

 

   別記事参照 → 不正論文に使用された科学研究費 (厚生労働科学研究費補助金)

 

 

3.「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について」

3-1 「不正が疑われる論文の名称と割り当て番号(論文番号)」 

       別記事参照 → 不正疑惑論文リスト(京都府立医科大学循環器内科、関西医科大学第二内科)

 

3-2 「不正の内容及び不正とする科学的合理的理由について (詳細)」 

    別記事参照 → 研究不正疑惑内容(全指摘項目まとめ)

 

3-3 学術的・社会的影響について本件の研究不正の疑義に該当する論文は、Circulation誌や、Kidney International誌などの学術専門誌に公刊されていますが、いずれも本分野では評価の高い国際学術雑誌であり、これらの学術雑誌に対して、12論文もの多岐にわたり不適切なデータの掲載を繰り返したことは、貴学のみならず関連学会の真摯な学術研究活動に対する信頼を大きく失墜させるものです。科学実験は、結論を導く過程に真摯な自己検証を必要とするものであり、結果を改ざんすることや他の実験のデータを流用することは決して許されることではありません。研究不正に基づく結論の学術的な価値は皆無であり、今回の研究不正は本学術分野全体の発展を阻害するものと言わざるを得ません。また、このような不正行為は、科学者に対する社会からの信頼を著しく損なうものでもあります。 

 

 

3-4 捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をしている可能性について

 

京都府立医科大学付属病院などで行われている細胞移植による重症虚血下肢(末梢動脈閉塞性疾患)・虚血性心臓病の治療法(再生医療)に関連の深い基礎研究論文に数多くの研究不正(捏造・改ざん)が認められます。

 

公的研究費No.19の「平成16(2004)年度総括研究報告書」の「分担研究報告書(分担研究者:松原弘明)」には、「自家骨髄単核球移植による重症虚血下肢・虚血性心臓病への血管再生療法」という標題で、以下のように研究要旨が記載されています。

 

 “ 研究要旨 骨髄単核球は内皮前駆細胞(EPC)に分化可能な血管芽細胞と強力な血管内皮増殖因子(VEGF, bFGF)を含む。大動物実験より骨髄単核球の虚血組織(下肢・心筋)への自家移植は効率に側副血管形成、機能改善を誘導した。これら前臨床データをもとに ”自家骨髄単核球移植による末梢動脈閉塞性疾患(2000年1月より)・虚血性心臓病(2000年12月より)への血管新生治療" を多施設で開始した。世界で初めての細胞治療による血管新生療法として世界に普及した。・・・(以下略)“

 

 もし、上記の研究要旨に記載されている「骨髄単核球の虚血組織への移植に関する前臨床データ(大動物実験結果)」に、不正が疑われる論文#6の捏造・改ざんデータが含まれているとしたら、“捏造した基礎研究結果を基に臨床応用をした”ということになり、医療倫理上、非常に問題です。そうでないとしても、松原弘明氏らは、論文#6だけでなく、論文#7,8,9など、再生医療、虚血心筋治療、虚血下肢治療に関連の深い基礎研究論文を発表しており、それら論文#6,7,8,9の論文いずれにおいても、研究不正が行われた事実が疑われます。もし、これらの基礎研究データが研究不正による虚偽のデータだとしたら、現在、人間の患者を対象として行われている関連治療の正当性が損なわれることにならないでしょうか?厳正な調査を希望いたします。


 

添付資料

 

・ 不正説明参考資料画像No.1 ~ No.27 

・ 公的研究費No.1 ~ No.16の研究実績(成果)報告書 

・ 公的研究費No.17 ~ No.19の研究報告書

・ 関連論文No.1 ~No.11のpdfファイルの写し、関連論文No.12の要旨ページの写し