まちとも こころのおもむくままに

50年間の振り返りから エピソード8 ボランティア養成

保健所での業務が10数年経過した1990年代半ば、在宅の精神障害者施策が少しずつ増えてきました。さらにサービスを広げるには、精神障害を理解し支援してもらえる人たちを増やすことが必要と考え、精神保健福祉ボランティア養成講座を行うことを企画提案し、予算がない中で実施することになりました。予算がなければ周りを巻き込んでやるしかないと、病院や社協と共同で実施することにし、ボランティアの基礎は社協、医学的な解説は病院、実践的な障害の理解等は保健所と分担して実習も含めて8日間の講座を開催しました。30名余の参加者があり、受講者でボランティアグループを結成し、様々な分野で活動してもらうとともに、ボランティアグループ独自の活動も生み出されました。

このボランティア講座はその後も5年にわたって毎年行い、その都度新たなグループが作られました。それぞれ独自の活動が展開されるようになりました。

その中の一つは、ボランティアの持っている借家の一部を利用した夕食会の開催。月1回、そこに集まってボランティアと参加者で夕食を作り、一緒に会食します。一人暮らしでみんなで話しながら食事をする機会が少ない人たちを中心に10数人が集まって会食しました。ほとんどの会に私も参加しました。その場所が有名な花火会場の近くにあったので、花火大会の時は早めに食べてみんなで花火見物することもありました。ボランティアも高齢化で数が少なくなり10年ほど前に夕食会は終了しました。

もう一つ、スナックのママさんがボランティア講座を受講し、その方の提案で経営していたお店を利用したカラオケグループという活動も生まれました。月一回、土曜日の午後にそのお店を利用してカラオケを楽しもうという集まりです。これは、私が店の鍵を借りてその場を管理するということでできたもので、ママさんが店を閉めるまでの3年間ほど続けられました。2時間ほどの集まりでしたが、カラオケ好きが10数人集い、次々と歌われていました。みんなで会費を出し合い、飲み物を用意して楽しく時間を過ごす集まりになりました。

こうした集まりに参加するのは、私自身もボランティアとして通常の業務とは一線をおいていました。業務を離れ、こんな感じで障害者と関わりながら過ごす時間は私自身にとっても楽しく、大事な時間でした。

可睡斎の風鈴




   

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