And This Is Not Elf Land

Children’s Books

いつになく「ファミリー・フレンドリー」なトピックで、ちょっとヘンな感じがするんですが~

先日、TVをつけておりましたら、小さい女の子が、ママから手取り足取り、お店での買い物の仕方を教えてもらっていました。まぁ、可愛らしい、なごやかな光景でありました…ところが、その女の子がお釣りを受け取らずに帰りそうになったとき、ママさんがおっしゃるのです

「まだだよ。お店の人が、お釣りくれるよ!」

ちょ…ちょっとよろしいですか!?わたくし、さっきの「なごみ」は何処へやら?…ちょっと寒気を覚えたんでございますが…

ここは「くれるよ」でいいんでしょうか!?


~姑根性注意報~
私の感覚では「くださるよ」なんですが…(違う?)だって、お店の人は「他人」ですよ?

え~、こんなんでいいの!?

ただね…このあたりというのは、それぞれの地方の方言でちょっと温度差が変わるんですよね。ですから、一概に言えないのかも知れません。よく県外から来られた人の敬語の使い方が「?」だと感じることもあったりしますんでね…

考えてみれば、じゃぁ、私が普段から「お釣りをくださる」と言うかと言われれば…これはこれで「?」であります。結局、何が「おかしい」と感じるかというと、私たちのところでは、お釣りとかそういう類のものは「もらう」という風に、あくまでも「受けての立場」で表現するんですよね。(で、その際も「いただく」とまでは言わないし…笑)それにしても、「くれる」というのは少々きつく感じるのでした。


どっちにしても、私は最近「年寄りになっても、誰も自分に敬語を使ってくれないんじゃないか…」なんてことを気にし始めているんですっ(←ヒマ)だって、自分が出かけた先でも、「来た」と言われても「来られた」と言われることがだんだん少なくなってきていますしね~




というわけで…(姑根性ついでに)今回は、「お子さまによい言語環境を」ということで、お子さまの本を紹介いたしましょう。(なんだ、突然に!?)

これ、実物が手元にないものもありまして、多くの部分を「記憶に頼って」書いています。紹介するほんの「対象年齢」は幼児~小学校中学年ぐらいまでだと思います。あくまでも「お子さまの本」です。今流行りの「大人の絵本」とかじゃありませんので、あしからず!





ロングセラーですよね。質素なアパートに住む女の子が、おもちゃ屋さんの棚の隅にいたクマのぬいぐるみ、コールテンくんを見つけ、家に連れて帰りたいと思うのですが、「ある理由で」ママに反対されます。いかにも「翻訳調な」言葉が惜しいんですけど、「ふれあいっていいなぁ~」と思わせてくれる本です。




簡潔な文でイマジネーションに訴えるような絵本ってたくさんあるんですが、はっきり言って「玉石混交」の集まりであります。そんな中で、これは絵柄と言い、ことばの選び方と言い、ワンランクもツーランクも上。




かつて、『シナの5人きょうだい』という絵本がありましたが、それがあまりに人種差別的だということで発禁になり(現在は復刊しているようです)「こんな痛快な話を埋もれさせるわけにはいかない」と、新たに書かれたのがこの本です。中国の少数民族の民話が基になっている。「痛快!」ということばは、この話のためにあるようなものです!舞台化も希望!




同じ出版社の同じシリーズとして出ている『かわいそうなぞう』があまりに有名ですが、「絵本としてのクオリティーはこっちが上!」と私が長年主張している(笑)のがこれ。明治・大正・昭和…人々が夢を持って、懸命に生きてきた歴史を、機関車の目から語ります。




こういうご時世では、保育園の先生がお昼寝の時間に騒ぐ子へのお仕置きとして、押入れに閉じ込めたりすると、早速マスコミに「虐待」なんて騒がれるのでしょうか?子どもにも大人の側にも、それぞれに少しずつ不完全な部分があって、でも、みんな真剣にぶつかりあって…そういうのが真の教育になっていくはず。理想の子育てがここにあります。



これはもう廃刊になっているかもしれません。だって、出版社の在庫に残っていた「最後の1冊」を買った記憶があるんで(!)フランス系カナダ人の童話です。ヨーロッパ的なファンタジーに、新大陸ならではの突き抜けた合理性が加味されていて…ちょっと無国籍な味わいがクセになります。




本来の子どものイマジネーションはこうやって広がっていくもの。ゲーム機を作りだしたのは誰だ!?




パステルの美しい絵とともに、抑制のきいた淡々とした語り口調が人の世の喜びと悲しみを際立たせていきます。名作中の名作!


ホントに…
ブログ開設以来初めて(?)ファミリー・フレンドリーな内容の記事を書いちゃった(!)…なんか変な気分だ!

      でも、たまにはこういうのもいいか~

コメント一覧

master of my domain aka Elaine's
heatherさま、こんにちは!
言葉遣いは難しくて、奥深いですね…
それよりも、お母さまが「くまのコールテンくん」を読み聴かせられたというのは興味深いですよ。heatherさまがNYとBWがお好きなのは、案外この本が出発点だったりしてね
heather
私は東京育ちですが、この場面で「くれる」っていうのには違和感があります。友達同士や親しい間柄ではいいかも、ですが、お母さんが娘に教えるシチュエーションではちょっと違うような?

「くまのコールテンくん」何度も母親に読んでもらった記憶があります。いや、内容はイマイチ覚えていないのですが(笑)
master of my domain aka Elaine's
>Mrs.Gumpyさま
こんにちは、いらっしゃませ!
図書館にあればいいですね。これ、訳は有名な石井桃子さんで、今の時代には古風に感じる日本語かも知れませんが、私はいい味わいの言葉遣いだと思っています。

>kumikoさま、
そうなんですよね~
関西だと「する」と「なさる」の間に「~しはる」という使い勝手のいい丁寧表現があるんですよね。
こちらの言葉は、文字で書くと「関西系」なのですが、イントネーション等は名古屋風味のオリジナル(?)で、他の土地の方には、語調がきつく聞こえることがあります。
Kumiko
そういえば、関西なら「ほら、お姉さんがお釣りくれはるよ」というふうに言うかもしれませんね。(私は7歳まで関西、その後埼玉です。)

母(神戸出身70代)に聞いたら、関東に来た時、「ご主人が(あなたを)呼んでるよ」と言われて、きつく感じた、と言ってました。関西だと「呼んではる」と言うのですけどね。「呼んでいらっしゃる」というのは...どうも関東言葉だと、敬語が大仰に感じられるようです。
Mrs.Gumpy
こんにちは

「トンボソのおひめさま」
面白そうですね。
今は廃版なんでしょうか
図書館で探してみようと思います

master of my domain aka Elaine's
kumikoさま、コメントありがとうございます!
よく考えてみたら、私たちも「(お釣りを)くださる」とはあまり言わないですね。これはむしろ「もらう」という風に、受けての立場で言う場合が多いです。(もちろん「いただく」とまでは言わない)ただ、「くれる」というのは、少々きつく感じます。関西の人が「馬鹿」がきつく感じるのとおなじようなものなのかも知れません…
上の記事、少し加筆しときます~
Kumiko
うわー、すみません...私45歳ですが、私が子供のころでも、お店の人がお釣りを「くださる」という表現は使ったことがないような...地方差なんでしょうか。

「おおきなおおきなおいも」懐かしいですねー。大好きでした。
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