アルゼンチン取材ノート Cultura Cero

ブエノスアイレスを中心に最新の舞台、公演、展示会などを取材、画像と共に速報を御紹介します。

眠りの森の美女 Liliana Belfiore

2006年06月28日 21時10分54秒 | Weblog
バレエの黄金の演目「眠りの森の美女」、オリジナルなスペイン語のミュージカルを制作、自身のバレエ学校の生徒達と共に演じているアルゼンチン・バレエ界の大御所リリアーナ・ベルフィオーレ。素晴らしいダンサーとしてかの有名なヌレジェフとも共演、世界を駆け巡った女性です。50代の今なお現役で活躍。輝きは全く失せることはありません。舞台を愛してやまない彼女が演ずる悪役の妖精は必見。現在、子供達のために上演中。連日スクールバスで劇場に駆けつけ多くの子供達が絶叫しています。終了してからは子供達ひとりひとりに挨拶して送り出す..多くの夢を与え続ける偉大な巨匠がアルゼンチンには数多く存在します。

LUIS BULGARO (Recoleta美術館)

2006年06月12日 17時48分55秒 | 文化情報
こんなに生き生きとした..まるで生きているかのような作品を見たのは初めてです。生きている以上に生きている..もりもりと元気な塊を見つめていると力が漲ってくるようでした。作者 Luis Bulgaro はAutodidacta と履歴にあります。つまり美術大学や学校で学んだのではなく、あくまで自己流。とことんオリジナルな力強さ。

必見です!

5月30日ー6月25日 レコレタ美術館 Sala J にて

フォルクローレとコンテンポラリーダンス (ROJA文化センター)

2006年06月12日 15時45分47秒 | ダンス
フォルクローレのエッセンスを取り入れたコンテンポラリーダンスの公演が6月9日(金)より始まりました。毎週2回金、土曜日の21時、2ヶ月間に渡って上演されるとのこと。ROJA文化センターは前衛なものを中心に紹介することでよく知られていますが、毎回訪れるたびに新鮮な驚きに遭遇します。主催者の選抜が厳しく、それは滅多に外れることはありません。毎月しっかりした冊子が発行されるだけでなく、ラジオ番組など広報の面でもカナリしっかりしている文化センターです。

演目1 Manantiales (源)
北部のトラディショナルなものをフンダンに取り入れ、客席から登場して歌い踊りながら舞台へ..御馴染みの楽器を持って輪になって踊るシクーリの場面者から、演奏者が配置につき4人の出演者あの中から一人、ソロでのダンスを披露。最後、彼はマイクを手に歌い上げ演目が終了しました。

演目2 CHAMAME チャマメ
コリエンテス地方のトラディショナルなダンスと音楽、チャマメを生演奏と共に4人の女性ダンサーが共演、途中楽器を持って演奏家が立ち上がり、ダンサーが絡み合う場面やセリフを取り入れた工夫をこらした演出がされていました。

この2演目の合間、舞台の変換に音楽家がソロで演奏して繋いでいました。
ただ..フォルクローレフェスティバル、特にタンディル・フォルクローレダンスフェスティバルで自由演技のジャンルがあり、本来のフォルクローレダンスを新しく進化させる部門を見た後では、学芸会のように見えてしまいました。実際、訪れていたダンス専門の有名な記者は、この2幕を見て帰っていってしまった..正直、立ち上がりかけたのですが..この後に実は本番が.. こんなに心を動かされたダンスを見たのは久しぶりです。

演目3 Como marcas en el alma 
「フォルクローレのマジックは共有して分ちあうこと」私達の大地に育まれた音楽と感性で、物語と友情をわかちあうことができる.. 二人の男性ダンサー Gustavo Bravo と Nico Berrueta による 踊りと照明だけで表現されたストイックな世界。何よりダンス技術が非常に高く、ぐいぐいと舞台に引き込まれていきます。二人はコンテンポラリーダンスの総本山サンマルティン劇場のダンス学科出身とのこと。さすがの見ごたえでした。観客は総立ち、「この演目だけで十分」文化センターの係りに感動を告げながら観客が詰め寄っている場面に遭遇しました。2演目がいまひとつだったため、余計きわだってしまっていました。この最後の演目は見逃せません。「世界に届けたい!」心から思える公演でした。日本の皆さんに是非とも見て欲しいところです.. フォルクローレの美しさ、そして漲る勢いと憂い、全てが見事に表現されていました。他と比較してシミジミ思ったのは、本当の意味で観客を前に舞台で踊るということは半端なことではない..彼等の肉体に浮かび上がる筋肉や血管の筋..まさに踊りに生きている厳しさを体感しました。それは音楽も同じ。記者を退場に導いてしまった2演目は、そんな漲るプロの迫力に欠けていました。形になればいい..というものではない、ロハ文化センターの舞台はソンナ甘さを弾き出すかのような集中した佇まいがあります。今後2演目が育っていくのか..最終日の公演を再度見てみたいと思いました。


(今後の公演)
6月16,17,23,24日 21時より $7 Sala Batato Barea
programacion Danza en Rojas


アルゼンチン快勝!

2006年06月11日 15時58分35秒 | 速報
いよいよアルゼンチン登場! 試合直前こちらのテレビ局がゴールキーパーロベルト・アボンダンシエリの地元を取材、家族を中心に応援会場に集う人々を中継で繋ぎながら御両親インタビューを行っていました。年老いたお父様が本当に息子を誇りにしていることがヒシヒシと伝わってきて息子が写ると涙を浮かべています。本当に孝行息子とはこのこと。同時に代表選手に選ばれることがドレダケ凄いことか..23人に入る厳しい道程と幸運、代表が一段と輝いて見えてきます。コートジアポールのスピードはカナリものもでしたが、2-1でアルゼンチン快勝。試合時間中は人通りは少なく、息を呑んで試合を見守っているせいか静まり返っていました。が、ゴールの瞬間はバタバタと机を叩く音 etc 響き渡る物音と叫び.. なにはともあれ初戦突破です。次回は来週金曜日10時から。みんなの願いが飛び立ちました。

街中、国旗が溢れています

2006年06月09日 08時27分04秒 | 速報
カフェにはスクリーン等が設置され明日から始まるワールドカップを目前に控え、多くの場所がワクワクとしています。大家さんがケーブルテレビのアンテナを入念にチェックしていました。5月25日、建国記念日に飾られた多くの旗はそのまま。まるでワールドカップの前祝いだったかのように..元気に舞い続けている国旗が眩しい。前回が惨敗だっただけに皆さんの願いは高まっている模様です。