一号路は歩き辛いが取りあえず歩いた。苦労する舗装道だが休み場所が有るので疲れを取りながら休息する。ベンチに座り水を飲んだりおやつも出したりで一息入れる。通りかがればあれっ犬じゃないよねと声が掛かる。熊小だと話すとペットですかと来たのだ。いやいや世話はしているが飼っていない。
自然に居るのに熊は如何して此処に、ある時山で遭遇した熊の親子です。そして親は子供放棄したのです。風変りな子熊ですが親から見放され黙っては居られず面倒見る事にしました。白い毛色なのでね白熊と見られそうだがそんな事は無いれっきとしたツキノワ熊なのだ。
相手してもらい良かったら頭なでも良いよと言うと可愛いと声を上げて喜んだ、良かったねと熊小に声掛けると首は上下に動かした。芸出来るんだと感心する。お手だってやるよと言うとその調子で熊小にお願いしてた。こうして次の場所に上って行く。薬王院当たりだと人が多いのと管理者が目立つ為一旦ザックに入ってもらう。
こうして高尾山に上れました。久しぶりの高尾山を満喫する。熊小はどう感じたかは分らないが楽しめたはずです。声掛けてくれたハイカーが居たりで嬉しかったと思う。子熊を連れて歩く事はまずない話だ、ある時此のままではどうしようも無いと考え動物園に預けようと考えた。近い場所には多摩動物園が有るが大きなエリアですから多分持ち込んでも相手にされないと考え小さな動物公園を探した。そうしたら羽村市に子供動物公園が有った此処なら預けられそうと談判する。取りあえず様子見るため子熊と飼い主が一緒にいて下さいと成る。公園に泊るのでは無く病院から直行で公園に入る。
数日間様子を見ようと成り園内で作業しながら熊小の様子を見る。檻には入れるが逃がす事は許されないので慎重に扱ってました。自分は開門すると外周から熊小に声掛け会いに来たよと流す。熊小は嬉しそうに首を縦に振った。当然お客もそのしぐさを見ている。可愛いと声が掛かると其処で芸の一つ万歳をさせた。
両手を上げる仕草をする。両手か前足かは如何でもいい事だが喜んで対応する熊小である。一日が過ぎると自分は病院に駆け込んで戻る。
此れが暫く日課と成るがある日熊小が戻って来た、檻から逃走を図ったようだ。矢張り慣れない環境から居場所には出来ないと感じたか目の前の山に帰って来たのだ。ご飯はちゃんと食べられたのに何が不服だったかは分らないが自分が公園から帰って行く姿に寂しく感じ元の生活にと逃げたのでしょう。公園に謝りを入れ何とか済ませた。続く5へ