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タイ当局、テロ容疑者の似顔絵公開

バンコク郊外のスワンナプーム空港で12日、タイ国内でテロを企てた疑いで、イスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーとみられるレバノン系スウェーデン人の男(47)が身柄を拘束された事件で、タイ当局はタイ国内にいるとみられるもう1人の容疑者の男の似顔絵を公開し、行方を追っている。男は中東系で、身長180センチほど。当局は男を見かけた場合はすぐに警察に連絡するよう呼びかけている。

 タイは人口の大多数が仏教徒だが、マレーシア国境に近い深南部はイスラム教徒が多数派で、タイからの独立を求めるイスラム過激派によるテロで過去10年に住民、兵士ら約5000人が死亡した。バンコクにはイスラム教徒住民のコミュニティーがあるほか、バンコク高架電車BTSナナ駅周辺に中東、アフリカからの旅行者、滞在者が集まっている。

 バンコクでは2006年以降、手榴弾や手製爆弾を使った爆弾テロが度々起きている。いずれもタクシン元首相派と反タクシン派の政治抗争絡みとみられ、深南部のイスラム過激派や国際的なイスラム・テロ組織が関与したという証拠は上がっていない。ただ、2003年には東南アジアのイスラム・テロ組織ジェマイスラミアの幹部で国際テロ組織アルカーイダともつながりがあるハンバリ容疑者がタイ中部アユタヤで逮捕されており、バンコクでイスラム・テロ組織による攻撃が起こる可能性は以前から指摘されている。
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