今日という日の意味を知ってるからか
嫁さんは折角の休暇を僕との時間に充てた。
小康状態ではあるが体調もまだ優れない癖に。
明日の再出発を前に、僕の胸中を如何ばかりか察したのだろうか。
有難い。
お互い花粉にもだいぶヤラレちゃって
鼻をグズグズやりながらのドライブとなった。
2年前に購入した携帯は、2年前からずっと調子が悪くて困ってた。
契約満了となった為、今日めでたく他社へ乗り換える事が出来た。
相変わらずスマホは使う気になれなくて、
ちょっと話題になったガラホとやらもLINE以外の売りがない。
なのでまたガラケーにした。特に困らない。
対応してくれたショップのお姉さんは、
名札に「思いっきり笑います!」と書いてあったが
ついに一度もその思いっきりな笑顔は見せず、
終始カチカチの表情で接客してくれた。
何故だろう。
花粉や黄砂だらけで、
温かな陽気だけど太陽は姿をチラホラ霞ませる。
だけど今日は、家にいるべき日ではないと思っていたから
宛てもなく車を走らせる。
取り留めもない会話を続けながら。
最近リリースされたマツダのCX-3も見に行った。
随分車内は狭いが、何しろデザインが良いし
走行性能も申し分ない。
嫁さんもだいぶ車の事が分かってきたようで
「運転席の視認性がやや不満だ」とちょっと得意気に
僕から聞きかじったセリフを使う。
ずっと
こういう時間だったな
僕らが過ごしてきたのは
今まで、ずっと。
凪もあって、大シケもあって、
だけど今日みたいに晴れた休日は
いつだって穏やかに生きてきたんだ。
今こうなってしまった僕が
今更にしてまた、同じ時を刻もうとは思わないけど
違う景色は見せてやりたいと思う。
多分、望んじゃいないんだろうけどな。
でもそれでもいい、見せてやりたい。
今日で、僕が自ら囚われていた呪縛はもう捨てる。
それがどういう未来を生むのか、或いは何も変わらないかも知れないんだけど
唯一それを受け入れてくれた人と、
明日、新しい門出を得ようと歩みを進めるのだから。
11年目の同じような人生ではない
1年目。
新しい1年目を刻んで生きる。