まっすぐな言葉をくれた
まっすぐな怒りをくれた
まっすぐな涙をくれた
なのに、まっすぐなその思いに応えられなかった
だけど、まっすぐに道を示してくれた
まっすぐ、去って行く事を選んでくれた
偽りのない、まっすぐな言葉を残して
全ては、不甲斐ない僕の為に
そして、お互いの為に
ありがとう
全てが虚像であったとしても構わない
全部が戯れであったとしても最早、本望です
なぜなら僕は
貴方が口癖にしていた「幸せ」という言葉を
この短い時間で、確かに感じる事が出来たからです
他の何者でもない、貴方の力によって
10年前、還って行った人との別れとは違い
貴方は今もこれからも、どこかでシッカリと生きている
だから
僕もシッカリと生きようと思うのです
11年目を、1年目に変えて
貴方の声が聞こえる
幻聴ではなく、いつものあの強い口調で
僕を叱責する声が、やけにハッキリと聞こえます<