なんでも鑑定団を見ました 2018年7月

2018年07月28日 | 活動記録(2018年)
2018年7月24日(火)放送の「開運!なんでも鑑定団」を見ました。

↑ 11系統のこけし。
土湯系が2本、津軽系が3本あるので、14本あります。


この番組は作品の背景も説明してくれるので、
とても良いですよね。
こけしについては、こんな感じの説明がありました。
「こけしは文化文政年間の頃、東北地方で生まれ、
東北地方でのみ発展した木製の人形である。
元々は幼児のための玩具だったが、
やがて椀や盆を作る木地師(きじし)が副業として作るようになり
湯治客(とうじきゃく)向けの土産物として販売。
そして明治20年代、足踏み轆轤(ろくろ)の導入により
技法が飛躍的に向上し、東北地方を代表する工芸品になったのであった。
こけしはその産地により形や模様に微妙な違いがあり、
およそ11系統に分類される。」
※文化文政 ・・・1804年~1830年(江戸末期)


↑ 肘折系 佐藤周助 1873~1939年

佐藤周助のこけしは全こけしのナンバーワンだったんですね。
どうしてナンバーワンなんだろう?


↑ 鳴子系 大沼岩蔵 1876~1950年

↑ 土湯系 阿部治助 1885~1952年

出品された80本の中に、佐藤周助、大沼岩蔵、阿部治助の
こけしがあるとのこと。


↑ こけし80本の鑑定額は1200万円でした。
佐藤周助 1本 200万円
佐藤松之進 1本 40万円
阿部治助 1本 60万円
鑑定をした大熊敏之さんは、
「7つか8つ、いいものを除くと平均して10万くらい」と言ってたので、
平均10万円×72本=720万円
平均36万円×5本=180万円
ってことですかね?
「阿部治助のこけしは竹久夢二が好んでいたことが知られると
値段があがった」と言ってましたけど、
そんな理由で値段があがるの?と思ってしまいました。
大沼岩蔵を紹介したのなら、大沼岩蔵がいくらだったのかも
言ってもらいたかったな。
あと、「絶対ばらして売っちゃダメです」と言っていたのが
気になりました。
どうしてばらしてはダメなんだろう。

200万円!!
私なんかはパッと見ただけだと、
佐藤周助さん、佐藤巳之助さん、佐藤きくさん、佐藤昭一さんの
区別がつけられないかも。
巳之助さんは周助さんの次男、きくさんは巳之助さんの奥さん、
昭一さんは巳之助さんときくさんの長男です。
伝統こけしは親から子へ、師匠から弟子へ受け継がれているので
見た目がすごく似ている場合があるんですよね。


↑ 佐藤松之進
「こけし往来55集」の佐藤松之進は最低入札価格が5万円だったので、
佐藤松之進だから必ず40万円で売れるというわけではないかも。
こけしの保存状態や何歳のときに作られたかによっても
値段は変わってしまうんじゃないかな。
※※※
今回、なんでも鑑定団で出品されたこけしは
依頼人のお父さんが集めたものだそう。
「8年前に亡くなっている」「40年かけて集めた」とのことなので、
1970年~2010年ごろに集めたということでしょうか?

「ほとんどが戦前の作品」とのことなので、
新品ではなく中古のこけしを買ったってことですよね。
第2次こけしブームの頃とかぶるので、
買ったときもそれなりに高い値段だったんじゃないかな。
お医者さんだったから買えたんでしょうね。
こけし用の部屋をつくる人は多いと思いますが、
光と湿気を防ぐため、南向きで窓のない部屋を作った
というのは、さすがお金持ちという感じがします。

昭和49年(1974年)の「こけし手帖 154号」を見ると、
新春こけし展は、三越本店、大丸東京店、
日本橋東急百貨店、新宿京王百貨店、
東京高島屋、横浜高島屋、上野京成デパートで開かれているので、
いかにこけしがブームだったかが分かります。
※※※
第1次こけしブーム・・・昭和10年代(1935年頃~)
第2次こけしブーム・・・昭和40~50年代(1965年頃~)
第3次こけしブーム・・・平成22年頃~(2010年頃~)