タプタプアテアのマラエ(まんぼ~タヒチ)

2023年11月29日 | タヒチ

タヒチ旅行のフォトギャラリーが追加になりました。

タヒチリピーターのお客様にライアテア島のタプタプアテアのマラエ
を訪問して頂きました。

楽園考古学で有名な篠遠博士の元でお仕事をされていたラフィーさん
がガイドを務め、さらに通訳はサツキさんという夢のコンビがご案内
を致しました。

お客様写真館の方では、パノラマのマラエの写真もご紹介しています
ので、ご興味のある人はご覧下さいませ。

宿泊はお隣のタハア島で、そこからタプタプアテアを日帰りでご訪問
頂いているような流れです。



まんぼ~のフアヒネ島の旅行記でも触れていますが、ポリネシア人は
約1000年前にカヌーで海を渡ってタヒチに来ました。

タヒチ博物館には、篠遠博士が発掘した1000年前のカヌーの部品
が保管されており、全長は20メートルにもなります。

気の遠くなるような航海に備えて、家畜や食料を山盛りに積み込んで、
どんぶらこ~、どんぶらこ~ と星を目印に海を渡ってきたのです。

雨や曇りの日は星が見えなくて迷子になったり、カヌーでは仲間同士
のトラブルも日常的にあったのではないでしょうか。

「あーーっ! 俺が楽しみにしてたバナナを勝手に食べやがったな!」

「もう、お前だけは絶対に許さないぞ!」  とかね。



おそらく、タヒチにやってきた頃にはカヌーはズタボロになっていた
と推測され、みんなゲッソリと痩せていたのだと思います。

普通なら、そんな航海は2度としたくないと思うでしょうし、その場に
私がいたとすれば、タヒチに定住することを選んだと思います。

バナナを勝手に食べたことで仲間からボコボコにされてますし、その
頃には病院もありませんから、身動きが取れません。

命がけの航海中のバナナは、砂漠での水のような価値があります。

タヒチで暮らすことになった人は、神の世界と人の世界を繋ぐ祭祀場
として、石を敷き詰めたマラエを造ることになります。

ライアテア島のタプタプアテアのマラエは、部族を束ねる組長たちが
集まって、様々な議題についてお話をする場所でした。

今日の議題は、カヌーで起きたバナナ事件について。
話し合いの結果、バナナを食べた私はみんなから無視されることに。

恐るべし、バナナの恨み。



ポリネシア人は、私のように定住した人ばかりではありません。

タプタプアテアのマラエで神聖な儀式や祝福を受けたあと、そこから
カヌーに乗って航海を続けた人もいます。

更なる新天地を求めて、もっと遠くを目指した勇敢な海の冒険者。

ニュージーランドの先住民であるマオリや、イースター島にモアイ像
を作った人、ハワイにカメハメハ王朝を築いた人も、タヒチから海を
渡った人なのです。

ですから、タプタプアテアはポリネシア人にとってルーツとなる場所
であり、ポリネシアの各地から巡礼に訪れる人がいたのですね。

このように書くと綺麗な昔話に聞こえますが、人間を生贄にする怖い
宗教儀式が行われていた場所でもあります。

今日の組長たちの議題は、誰が生贄になるのかです。

「誰かが犠牲になるなら、仲間のバナナを勝手に食べるようなヤツが
生贄になるべきだと思うけど、君はどう思うよ?」

「それがいいね。 まんぼ~で決まりじゃん!」



それから、イギリスのスーパースターである、ジェームズ・クックを
はじめとするヨーロッパ人がタヒチにやってきました。

ヨーロッパ人はタヒチの古い信仰を禁止するようになり、ポリネシア
の人が築いていた文化は衰退することになってしまいます。

ですが、近年になってポリネシアの文化を復興させる動きが高まり、
タプタプアテアは「心のふるさと」として甦り、世界文化遺産に登録
されたのです。 めでたし、めでたし。

ハァ~。 つい出来心だったんです。

ボコボコにされて、仲間はずれにされて、ついには生贄かよ。

バナナを食べたばかりに、悲しい結末を迎えることになってしまった
私ですが、ポリネシアの人が自分自身のルーツやアイデンティティに
誇りを持って下さることを天国から願っています。

チーン♪   って、コラ!

あまりにも可哀想じゃないか。 そこまでしなくてもいいでしょ。
せめて、生贄を決めるのはジャンケンにするとかさ。

なんで、こんな話になってしまったのだろう。



愛知県在住のT・T様。

いつもタヒチ旅行でご利用頂き、誠にありがとうございます。

リゾートのご滞在をメインに楽しまれている印象ですが、ポリネシア
の歴史にご興味を持って頂き、ご自身の目でタプタプアテアを見学
して頂けた事を嬉しく思います。

ラフィーさんとサツキさんのダブルガイドとはラッキーでしたね。

また次回のタヒチ旅行でも、まんぼ~を宜しくお願い致します。

これからも、素敵なタヒチ旅行を続けられますように。




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