以前、実家に頂いていたお饅頭が、とっても美味しかった。
かるかんでもなく、じょうよ饅頭でもないふわふわの生地に、
あっさり味の黄身餡がしっとりと包まれていて、
他に食べたことないお饅頭だった。
ちょうど来客があったので、このお饅頭をお出ししたら、
そのお客も、大絶賛で、
「おいしい、おいしい
」
と言われるので、我が母は、
「それなら、頂き物ですが、どうぞどうぞ
」
と、箱ごと全部、あげちゃったじゃないか
箱ごとなんて、間違っている
一体、なんという店のなんというお菓子かチェックできないじゃないか
信じられないよ、お母さん
おかげで、そのお饅頭はこの通り、二度と会えない幻となってしまった。
手がかりは、北九州の人から頂いたという事だけ。
それが、去年、ガス会社の冊子のプレゼントに、
それらしき饅頭を発見して、とにかく食べたいと思った。
私は、真剣にクロスワードパズルに取り組み、
当選の連絡を待ったが、ハズレた。
その話を、北九州出身の友人に話したら、
なんと先日、買って来てくれた
ありがとう、ありがとう、ほんとうにありがとう
やっと会えた幻のお饅頭は、
こんなに白く美しく、はかなげで、上品な味わいなのに、
『戸畑音頭』って、
ちょっと浮かれすぎてないですか?その名前。