「妻と一緒に眠る男性は、頭が悪くなる!?「夫婦別寝室」or「ダブルベッド」、正しい選択はどっち?」gooマスターズ - 健康ナビに以下の記述があった。当該原文を探そうとしたが見つけられなかった。
ウィーン大学のクレシュ教授とは、「Kloesch, G.」「Klösch」?
別の論文
ウィーン大学のクレシュ教授とは、「Kloesch, G.」「Klösch」?
男性は、妻やパートナーと1つのベッドで眠ると、愛し合ったかどうかには関係なく、翌日の脳の働きが低下すると、オーストリアのウィーン大学のクレシュ教授は報告しています。
20代の8組の未婚カップルに、まず10日間は1つのベッドで寝てもらって、その後の10日間は別々のベッドで眠ってもらう、という実験をしました。この間に睡眠パターンをモニターして、知力テストを行ないました。
1つのベッドで寝た翌日に、男性は「良く眠ることができた」と感じましたが、実際は“深い睡眠が妨害”されていました。その結果として知力テストの成績も悪くなり、ストレスホルモンのレベルも上昇しました。
対照的に女性は、1つのベッドで寝た場合も、眠りに落ちさえすればぐっすりと眠っていて、知力テストの成績も男性ほどは低下しませんでした。ストレスホルモンもあまり増加しなかったといいます。
ちなみに女性は、「1人のほうが良く眠ることができた」と感じたようでしたが、実際はパートナーと一緒に寝たときのほうがより深く眠っていたことがわかりました。
別の論文
- Sex differences in the reactions to sleeping in pairs versus sleeping alone in humans
(Sleep and Biological Rhythms 5 (4): 271-276 ; 2007)
(Katina, S氏の著作物リストに記載。「Kloesch, G.」氏は共同執筆者。 [PDF有り])
この論文では、21~31歳の10組について、1人での就寝、2人での就寝(ペアスリープ:PS)について調査している。
(1)計器による睡眠品質の計測と、(2)睡眠の主観的な判断と目覚めのよさについてそれぞれ調査された。
- 女性はセックスの有無に関係なくペアスリープ(PS)で単独睡眠より睡眠品質(1)が劣る。
- 女性はセックスの無いPSだと単独より劣ると考えている(2)。
- 男性はセックス有りPSだとセックス無しPSより睡眠品質(1)が劣る。
- 男性はセックスの有無に関係なく単独よりPSの方がよく眠れたと考えている(2)。
- 男性は単独睡眠で女性に比べ睡眠品質(1)が劣る。
上記「20代の8組の未婚カップル~」とは異なる結果が出ている。
この論文の考察で、「女性が同床の他人に敏感なのは、子育てに必要なためではないか」といった話が出ていた。
- Worlds of Sleep (書籍 : Frank & Timme (August 1, 2008) [Amazon.com])
この本で、「Kloesch, G.」氏が「A Bed for Two? Gender Differences in the Reactions to Pair-sleep」という記事を執筆している。(googleブックス)
ざっと見た限りでは、上記1.「Sex differences in the reactions to~」と同じ研究を元に解説しているようで、女性はペアより単独のほうが、男性はペアの方がよく眠れた、と同様の結果が書いてある。
男性はペアスリープを、集団での睡眠(それはより安全で保証された環境かもしれない)と同様に感じるのではないかという考察もあった。
- (未読)Exploring the Interdependence of Couples' Rest-Wake Cycles: An Actigraphic Study (Chronobiology International, 26(1) p80-92 Jan, 2009 [informaworld])
「Kloesch, G.」氏とは別の研究者による論文。
- (序文のみ)Aufgedeckt: Wie Paare miteinander schlafen (Blanvalet Taschenbuch Verlag (9. November 2009))
[ Amazon.de ] [ yahoo translateによるWeb翻訳 ][Free Translation Online Dictionary Translator]
「Kloesch, G.」氏の著書(「Dittami, J」「Zeitlhofer, J」両氏との共同執筆)
ドイツ語→英文→日本語訳で読んだ(他に「エキサイトのドイツ語翻訳」も使用)ので、意味がまるで違うかも。
ドイツ語の序文から抜粋
Als wir die Ergebnisse für die ersten drei Paare ausgewertet hatten, staunten wir nicht wenig, als sich ein deutlicher Trend abzuzeichnen begann: Frauen bewerteten die alleine verbrachten Nächte deutlich besser als die Nächte mit Partner. War der Partner anwesend, so schliefen sie unruhiger und beurteilten auch diese Nächte wesentlich schlechter. Männer hingegen schliefen in den Nächten mit Partnerin besser und fühlten sich am Morgen deutlich ausgeschlafener und erholter! Konnten wir den Resultaten trauen oder waren dies nur Zufallsergebnisse, bedingt durch eine kleine Stichprobe? Gespannt warteten wir auf die Auswertungen für die nächsten Paare. Die Ergebnisse waren wieder eindeutig und bestätigten den Trend der ersten Gruppe! Hatten wir etwas falsch gemacht? Oder einen wesentlichen Aspekt nicht berücksichtigt? In einem weiteren Anlauf untersuchten wir eine neue Gruppe von Paaren, doch die Auswertung zeigte das bereits bekannte Muster.
上記のおおまかな日本語訳(たぶん)
「我々が最初の3組の結果を評価したとき、我々は少なからず驚いた。そのとき、はっきりした傾向が現れはじめた:
女性の場合、パートナーと一緒より単独で夜を過ごしたほうがより良い評価だった。
パートナーと一緒だと、彼女はおちついて寝られず、悪い判定だった。
一方男性は、パートナーと一緒だとよく眠り、目覚めも回復もより良かった!
我々はこの結果を信頼できるのか、あるいは小規模のサンプルによる、偶然の結果だったのか?
緊張して、我々は次のペアのために評価を待った。結果は再び明白で、最初のグループの傾向を追認した!
我々はわずかに間違っていたか?あるいは、本質面を考慮していないのか?
他のアプローチで、我々は新しいグループのペアを調べた、けれども、評価は既知のパターンを示した。」
上記1.「Sex differences in the reactions to~」と似た結果が書いてあるように読めるが、
どちらにせよ本文では全く別の結果が書いてあるかもしれないのでこれだけでは判断がつかない。
(2010.5.4追記)