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らいぷのすたっふ日記

ライフステージのスタッフの気になったこと
思ったことのブログです。

無垢と集成材その手刻みとプレカット

2010-10-16 15:57:43 | 日記
みなさん。こんにちは。

セバスチャンです。

さて、本日は無垢と集成材の特長と実際に建築の際のカットについて
お話したいと思います。

最初に無垢材です。私は無添加住宅を推奨してますので、大いに無垢材を
おすすめします。
無垢材は流通する際は「製材品」と呼ばれています。「製材」とは原木を
製造・加工する事を指します。JASでは針葉樹製材(構造用製材・
造作用製材・下地用製材・枠組壁工法構造用製材)、広葉樹製材、耳付き板、押角、
薄板、建具、キリ材に区分しています。

その無垢材ですが、割れや収縮などの変形はあるものの、木の存在感と
木本来の質感と経年と共に味わいのある魅力を持っています。
ひび割れが発生する事もありますが、多少のひび割れは強度的に問題はありません。
無垢材の場合、多少、割れが起こったり変形するものだと認識してもらいたいです。
それ以上の無垢材の持つ魅力を生かし、味わうことのできる住宅を
私は造っていきたいと思います。

逆に木材をスライスして揮発性有機溶剤である接着剤によって貼り合わせたものが
集成材です。集成材は乾燥収縮による寸法が狂い難いと言われています。


ただここで問題です。この乾燥収縮に長期間でみた場合どうなんでしょうか
無垢材はもちろん乾燥収縮はします。それも木全体でですから、木その物の繊維が
痛むわけではありません。
では、反対に集成材は乾燥収縮しずらいのでしょう。それはしずらいのではなく、
接着剤によって収縮させないようにしているのです。そうはいっても幾重もの
貼り合わせられた個々の木は、個々では無垢材です。湿気によって乾燥収縮を
しようとします。それらの力が何年も何年も貼り合わせている接着剤に力を加えます。
その力を加えられた接着剤は何年もつのでしょうか
それを踏まえれば長持ちするのは無垢材だと私は思っています。
現に大阪万博にある住宅展示場の築30年のセンターハウスの修正柱は、その接着部分が
剥がれて割れてきています。ホントですよ。

次に合板です。
ほとんどの木造住宅で合板が使われています。
特に、構造用途の構造用合板は耐力壁や床下地など様々な部分で使用されています。
構造用合板の多くは針葉樹の合板です。


さて、では実際に骨組みを組んでいく際にその無垢材なり、集成材なり
をカットしていくのですが、その方法として大工がカットしていくのが
手刻み、コンピュータと機械によってカットするのがプレカットといいます。

これまでの家造りは、木造住宅の柱、梁などの構造部材は、手刻みといって
大工が手で木材に墨付をして切断・加工していた。しかし熟練した技術が
要求される上、時間と手間がかかるためプレカットがほとんどである。
手刻みでは、木材を大工が1本1本使う方向や木目をなどを確認し、
敷く仕口などの加工も工夫を凝らし組み立てていきます。
最近ではそれを出来る大工は少なくなりました。残念なことです。


ではそのプレカットの進め方を簡単にお話しします。
まず、意匠図と伏図、場合によっては軸組み図をプレカット工場に渡し、
それと共に施工図(プレカット図)を作成してもらいます。
その施工図を何度かチェックし内容が確定すれば加工していくようになります。
そしてプレカット用のCADと工作機械が連動しており、30坪程度の
ものなら1日あればできてしまうそうです。凄いものです。
機械で加工しますから、精度はかなり高いです。

しかしながら、組み立てやすくするために「ホゾ(接合部分)」を50㎜程度に
短くすることが多く、強度が十分期待できない場合もあるので注意が必要です。

以上です

次回は骨組みについてお話したいと思います。お楽しみに

では、また




【無添加住宅はライフステージへ。1,000万円台の無添加住宅ライフステージ。しっくいの家。自然素材住宅。健康住宅。神奈川無添加住宅のライフステージ】

木材の性質と規格・等級

2010-10-14 14:37:34 | 日記
みなさん。こんにちは。

セバスチャンです。
久しぶりになってしまいまして、ごめんなさい。

先日までは地盤や基礎をお話ししてきました。
今日からはその基礎の上に建つ建物の構造部分についてお話ししていきたいと思います。
本日はお題の通り建物の構造を担う「木」についてお話しします。
木は、伐採してからその木の育った年月以上長持ちすると言われています。
木造住宅を建築するにあたり、木材の性質を十分につかみ生かして頂きたいものです。

材木は木の中に残っている水分が強度に大きく影響します。
その為、十分に乾燥しておることが重要です。
乾燥が十分でないと、収縮、ねじれ、反り、ひび割れなどが生じやすくなります。
この木材に含まれる水分の量を「含水率」といいます。
そして大気の湿度と釣り合うまで乾燥させた時の「含水率」を「平衡含水率」といいます。
この「平衡含水率」は15%以下が良いとされています。

乾燥は以前、半年以上も寝かせて十分に自然乾燥させてから使っていましたが、
現在では乾燥室に入れて人工乾燥させた物を使う事の方が多くなっています。


次に建材として使用する木材は、原木の丸太から無駄が出ないように、
また、どの位置でどのように部材を取るか決めて挽いていきます。
それを「木取り」といいます。部位によって性質が異なりますので、
木取りはそれらを踏まえた上で行われていきます。

木材には表と裏があって、樹皮に近い方を木表、樹心に近い方を木裏と言います。
木表側は木裏側より水分を吸収しやすいため、木表の方が収縮しやすく
木表側に反るという現象が起こりやすくなります。
構造材には樹心を含んで腐りにくく強度の高い心持ち材が加工されます。
造作材には樹心を逆に含まない、心去り材をなどが加工されます。
板材では木の中心に向かって挽く柾目取り、年輪の接線方向に挽く板目取りがあります。


次に木材の規格等級ですが、木材の等級は品質の基準化を図ったJAS規格と
慣用的に使われてきた等級の2種類あります。
JAS規格は1950年に制定された「農林物資の規格化および品質表示に関する
法律(JAS法)」に基づいて1967年に木材の製材に対する規定が
制定されたものです。
針葉樹の構造用製材の規格は、節や丸みなどを目視で等級区分する
「目視等級区分製材」と材料の変形しにくさを表す数値で、部材の応力や
変形を算出する時に必要な数値で「ヤング係数」という数値を
機械で測定した「機械等級区分製材」とがある。
構造用集成材や単板積層材は、JAS規格材が多く流通していますが、
一般材料にJAS規格材がほとんど流通していないのが現状です。

JAS製品を使わない場合、構造計算を伴う場合は、製品や樹種によって
強度のばらつきがありますから注意が必要です。


慣用的等級は、主に化粧面で決まります。節の大きさや、その数が基準となっています。
(JAS規格でも化粧面の等級があり、慣用的等級にやや近いです)

針葉樹では、節の無いものを「無節」。節の数が増す毎に「上小節」「小節」
「特1等」「1等」などと呼びます。
もちろん「無節」は高価で「1等」が安価になります。
「無節」の材料は無節の面が3面であれば「三方無地」、2面であれば「二方無地」等と
呼び分けたりします。また、1等材は部分的に丸太の丸みが残っている事も
特徴です。そのほか流通寸法は柱や梁材ならば長さ3mまたは4mが標準です。


今日のところは以上です。
次回は、無垢材と集成材の違いや手刻みとプレカットの違いなどを
お話ししたいと思います。お楽しみに

では、また




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免震・制震・減震

2010-10-03 09:18:44 | 日記
みなさん。こんにちは。

セバスチャンです。

前回までは、地盤の事ですとか基礎のお話をしてきました。
今度は建物の話に入っていこうと思っていますが、今日は木造住宅の
地震エネルギーを吸収する様々な技術が有ります。そのうち有名な物を
ご紹介したいと思います。

まずは「免震工法」です。

免震は、地盤と基礎を構造的に切り離し、基礎と地盤の間に免震装置を設置します。
地震が起きた時に、地震の揺れを基礎と基礎上の建物に伝えない工法です。
免震の装置はゴムやボールベアリング、摩擦材などを使っています。
そして一定以上揺れない様にする為にダンパーを設置します。
少しの揺れにも対応するため居住者の恐怖感を和らげる効果もありますし、
何よりも揺れによる建物の構造の損傷を大幅に抑えることが出来ます。
また、構造計算が必要になります。
ただし、コスト的に免震装置や基礎の工事に300万以上とかなりかかるのがネックですね。


次は「制震工法」です。

制震の装置は建物の耐力壁に、地震の衝撃や揺れを吸収するダンパーやゴム等の
制震装置を設置する工法です。
また、耐力壁をたくさん設置して固める事も、一種の制震工法といえます。
新築だけでなく中古でもリフォームという形で対応できます。
ただし、耐力壁の大臣認定を取得している物は少ないので、壁量計算に組み込むことが
出来ない事が多いです。また、ある程度の建物への損傷は避けられないと言われています。
コスト的にだいたい100万円以下の事が多いようです。


最後に「地盤減震工法」です。

地盤と基礎を縁が切れやすい状態にしておいて、中規模の地震では地盤と共に
揺れるものの、大地震の時のみ地盤と基礎の縁が切れて、地震のエネルギーを
吸収する方法です。
確認申請も通常のままで済むので、コスト的にも100万円程度で済みます。
ただし、地盤の状況を詳細に確認する必要があるため、地盤調査方法の
説明の時に、お話しした「表面波探査方」で地盤調査を行う必要が有ります。


何れの方法も、一長一短があります。また、何れも施行しても保証は付きません。
施行しないよりは施行した方が心配が少ないかなという事ですね。
一般的には制震工法を用いられる方が多いようです。


では、次回は建物の話に入っていきたいですが、その建物を支える木材についても
お話ししていきたいと思っていますので、お楽しみに

では、また





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基礎の種類と床下換気

2010-10-01 12:01:40 | 日記
みなさん。こんにちは

セバスチャンです。

さて、昨日までは地盤のお話しできました。
今日は基礎についてお話ししたいと思います。

木造住宅の基礎には「布基礎」「ベタ基礎」「独立基礎」の3種類が有ります。
地盤強度や地質の状態によって基礎の形は異なってきます。
以前は鉄筋なしの基礎も見られましたが、今では鉄筋コンクリートで
基礎を作る事が義務付けられています。

では、基礎の形状について、お話ししていきますね。

まずは「布基礎」です。

布基礎は以前は多く採用されていた工法です。
建物の大きさと地盤により底盤(フ―チングとも言う)の幅を決めました。
かなり以前は底盤が無い基礎もかなりあったようですが、本来は最低でも
幅450ミリは必要です。独立基礎の場合は布基礎の底盤部分をつくり
そこをつなげておくとよいです。
基礎の立上り部分と底盤の厚さは通常120ミリですが、地中部分の鉄筋の
かぶり厚さ(鉄筋を覆っているコンクリートの厚みの事です。コンクリート内の
鉄筋は、アルカリ性により錆を防いでいますが、コンクリートが中性化して
ひび割れから水が入り込んでしまうと、鉄筋が錆びてしまうので、かぶりの
厚さをしっかり取らなければなりません。)を確保するには、厚さが足りなくなる
事もあります。その事を考えると150ミリの厚さにした方が良い場合もあります。
鉄筋の量と型枠の手間も変わらず、コンクリートの量が増える分だけでコストが
かからないので、若干の金額増で済みます。
ただ、現在では布基礎を採用する事は、ほぼ100%有りません。
それは後ほどお話ししますが床下換気や地震に地盤沈下などを
踏まえるとベタ基礎の方が圧倒的に有効だからです。


では、次に「ベタ基礎」についてご説明しますね。

最近は、床面の全部を底盤とするベタ基礎がほぼ100%です。
当社もベタ基礎を採用し、布基礎は行っておりません。
大きな理由としては、強度が確保できる事、防湿能力も高いですし、
コンクリート量は増えますが、かといって施行手間が特別かかるわけでも
無いので、このベタ基礎を採用しています。他の工務店さんや、
ハウスメーカーさんも同様だと思います。
しかし、ベタ基礎の底盤が広い面積なってしまうと強度が不足してしまう為
地中に出っ張りを設けそれを梁の役割を果たさせる地中梁を設けます。


さて、先ほどちょっと出ました、床下換気についてです。
床下の湿気は、木材を腐らせ、シロアリ発生の原因にもなります。
構造にも悪影響を及ぼしますので、床下の換気対策は非常に重要です。

まず、床下の底盤を周囲の地盤より高くするのは当然です。
防湿シートを敷いたり、防湿コンクリートを打ったりします。
また、気その立上りを地盤面から400ミリ以上取り、1階の床高を
地盤面から600ミリ以上取るようにしています。
そして、基礎の上に樹脂製のパッキン(ライフステージでは樹脂製では劣化
しますので、劣化しない天然御影石のパッキンを使用しています。)
を敷設して、基礎と土台の間に20ミリほどの隙間をあけ、基礎全体で換気します。
換気量を十分に確保できる為、床下換気には有効です。
また、傾斜地など敷地の高い部分の基礎の底盤より地面が高くなる場合、
地中の水圧で基礎内に水が染みてくる事が有ります。
その場合はドライエリアを作ります。

簡単にお話ししました。少しは解って頂けましたでしょうか。
また、次回をお楽しみに

では、また




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地盤補強

2010-09-30 15:07:35 | 日記
みなさん。こんにちは。

セバスチャンです。

前回は、地盤調査についてお話しました。
本日は、その調査結果を踏まえ、その地盤をどうしたら良いのか
もちろん、軟弱地盤であれば補強をしなくてはなりません。その補強方法について
お話したいと思います。

地盤調査の結果、建物荷重に対して地盤の地耐力が大きく、圧密沈下の可能性が
無い場合には必要がありませんが、地耐力が小さい場合、軟弱な地盤そのものを固める
地盤改良と、既製の杭を打ち込む工法等により地盤補強をする必要があります

その地盤補強ですが、地表から支持地盤までの深さや、地質によって
採用する補強方法は異なりますので、適した工法を採用します。
それと、地盤調査はなるべく早い段階で行いたいですね。
なぜなら、調査を行わないと、地盤の補強費用が見えてこないので、
全体の予算を立てずらいという事になりますからね。

では、その地盤補強ですがどんな方法があるのか、お話ししていきますね。

まずは「再転圧工法」です

地表面だけ補強する場合は、ランマーや振動ローラーで地面を転圧するのが
一般的ですが、ランマーも振動ローラーも最大300ミリの深さまでしか
効果が無いといわれていますので、それより深い場合は、掘り下げた上で転圧し、
さらに土を戻して又は足して転圧します。これを再転圧工法といいます。


次は「表層改良」です。

表層の土にセメント系の固化剤を混ぜ、撹拌して転圧を掛け、表層の土を固めるのが
「表層改良」といいます。ただ、地質が変わり、植物が生えにくくなる恐れが有る為、
その点も十分に踏まえて施行したい。


次に「柱状改良」です。

地表から3~5m程度の補強で、直径600mm程の穴を掘り、その掘った土に
セメント系固化剤を混ぜて戻し、柱状に土を固める方法です。
30坪前後の木造住宅の場合、30~40本程度の柱状改良をします。


最後に「鋼管杭」です。

地面から支持地盤が深い場合は、直径120ミリ程度の鋼管杭を回転させながら
地面にねじ込むように打ち込んでいきます。支持地盤に達した事を確認して
打設を完了する。30坪前後の木造住宅の場合、30本前後の鋼管杭を打ち込みます。

以上です
調査の結果を踏まえ、上記のような地盤補強が終了すると、いよいよ
建物の基礎工事に入っていきます。
その基礎にも種類が有りますので、次回はその基礎についてお話ししたいと思います。
お楽しみに


では、また




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