「行かないで…どうしてなの?…」
泣き叫ぶ彼女。
当たり前だ。
俺は酷いことをしている。
それでも自分の気持ちに嘘はつけないとわかっている。
「わかってほしいとは思わない。でも…俺は別な人を愛している。もう、ずっと…」
正直に彼女に伝えると、俺は自分の夢だった小さな店を後にした。
希…今、どこにいる?
イタリアへ飛んだとしかわからないお前の消息だったが、俺は必ずお前を探し出せるという自信があった。
この間は、お前が俺を探し出してくれた。
今度は俺がお前を見つける番だ。
イタリアへ着いて半年。
ローマ、ヴェニス、ナポリ…
さまざまな街を調理師としてバイトをしながら、お前を探していた。
4都市目…
ドォモから見渡すフィレンツェの美しい街並み。
韩庚…
またお前の声が聞こえる。
ここに居るんだな。
俺はそう確信すると、ドォモに背を向け石畳を歩き始めた。
ドォモを出てすぐの画材屋で数か所、この辺りにあるアートギャラリーの場所を尋ねてみた。
このいづれかに必ずお前が居る…
俺の胸は高まった。
それまでで一番落ち着いた風合いのギャラリーの前に立った。
「Venvenuti…」
入口のドアを開けて、聞こえてきた声…
それは、記憶の中にずっと仕舞い込んであったお前の声だった。
俺の方を振り返ったお前は、信じられないという顔つきで俺を見ていた。
「希…」
俺の胸に飛び込んだお前を俺はもう二度と離さないように、強く強く抱きしめた。
「希…愛している…これからも、ずっとお前だけを」
大聖堂の鐘の音が響いている。
まるで俺たちを祝福するかのように。
-------------------------------------------------
1週間もの間、読み続けてくださってありがとうございます。
このお話しは実は芹香の尊敬する人が作った動画を元に書きました。
芹香。。。この動画を見た時 感動してぜひFFとして書きたいと思いました。
皆さま ぜひ、この素敵な物語をご覧になってくださいww
庚希PV-【失忆 Memory Loss】
作者:月兔Usaki
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当たり前だ。
俺は酷いことをしている。
それでも自分の気持ちに嘘はつけないとわかっている。
「わかってほしいとは思わない。でも…俺は別な人を愛している。もう、ずっと…」
正直に彼女に伝えると、俺は自分の夢だった小さな店を後にした。
希…今、どこにいる?
イタリアへ飛んだとしかわからないお前の消息だったが、俺は必ずお前を探し出せるという自信があった。
この間は、お前が俺を探し出してくれた。
今度は俺がお前を見つける番だ。
イタリアへ着いて半年。
ローマ、ヴェニス、ナポリ…
さまざまな街を調理師としてバイトをしながら、お前を探していた。
4都市目…
ドォモから見渡すフィレンツェの美しい街並み。
韩庚…
またお前の声が聞こえる。
ここに居るんだな。
俺はそう確信すると、ドォモに背を向け石畳を歩き始めた。
ドォモを出てすぐの画材屋で数か所、この辺りにあるアートギャラリーの場所を尋ねてみた。
このいづれかに必ずお前が居る…
俺の胸は高まった。
それまでで一番落ち着いた風合いのギャラリーの前に立った。
「Venvenuti…」
入口のドアを開けて、聞こえてきた声…
それは、記憶の中にずっと仕舞い込んであったお前の声だった。
俺の方を振り返ったお前は、信じられないという顔つきで俺を見ていた。
「希…」
俺の胸に飛び込んだお前を俺はもう二度と離さないように、強く強く抱きしめた。
「希…愛している…これからも、ずっとお前だけを」
大聖堂の鐘の音が響いている。
まるで俺たちを祝福するかのように。
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このお話しは実は芹香の尊敬する人が作った動画を元に書きました。
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庚希PV-【失忆 Memory Loss】
作者:月兔Usaki