命日

またあなたの命日がきました。
七回忌になります。

一緒に暮らし始めて2か月。
結婚とかは関係なくお付き合いしていただけだったので、私が七回忌に呼ばれることは決してないしそれでいいと思うのですが
でもこうして今でも時々 私があなたを思い出していることを知っている人がいないのは寂しい気がしますし
「あなたはこんな素敵な人だったね」と共有できる人が今は近くにいないことも寂しく感じます。

そう、あなたは強くて厳しくて優しくて
素敵な人でした。

あの日は本当に辛かった。
朝、出会ったあなたはすでに体温がぬるくなっていて呼吸はしていなかった。
「本当にやばいことになってる…！」と思っても抱きしめることしかできなくて、
でもそうするとドキドキしてるのは自分だけで、あなたの鼓動を感じることはできなかった。
救急隊の人だか病院の人だか忘れてしまったけれど、そういった人が「亡くなられたのは2時間ほど前です」と私に言った。
そんな簡単な言葉の意味が、その日はよく分からなかった。

辛い別れと同時にあなたにもらったものは沢山あって
おかげでハラを据えて生きていけている気がします。
多少のことでは動じません。
自分にもいつかそういう日が来ること、それが避けられない事実であることも実感しました。

あなたに今 聞きたいことは「今の私に出会ったとしても、同じように口説いてくれる？」です。
あなたが惚れてくれるような女性でいられているかしら。
年齢だけに囚われる人ではなかったから、客観的に採点されそうでこわいな。
今でも口説いてもらえる女性でいたいと思って今日もすごしています。