リジーの庭

映画・本・愛犬・日々のこと・・・

カラフル

2006-09-02 18:10:49 | Weblog
数年前、娘と某女子中学校のオープンキャンパスに行き、国語の体験授業を受けた時のこと・・・

担当の先生が
『うちの中学生が今一番好きな本です・・・』
と紹介された本が森絵都さんの『カラフル』でした。
初めて聞く作家のお名前で、早速帰りに本屋さんに立ち寄り購入しました。

当時中学生だった息子も夢中で読み、その年の夏休み、読書感想文を書いていました。

 
「おめでとうございます。抽選に当たりました。」
大きな過ちを犯して死んだ魂は輪廻のサイクルからはずされることになります。
しかし、抽選に当たった魂にだけ再挑戦のチャンスが与えられるのです。
一定期間、下界に戻ることになった「ぼく」のホームステイ先は、自殺したばかりの小林真君の体。
真君は絵を描くこと以外得意なことはなく、親友もいないさえない男の子。父親は自分さえよければという偽善者。母親はフラメンコ教室の先生と不倫。初恋の女の子は援助交際。
・・重い内容なのですが・・・。

ただ一色だと思っていた物が よく見ると実に色んな色を秘めていた。
角度しだいではどんないろにだって見えてくる。
『カラフル』という意味が素敵です。
 
友達の早乙女君の
「・・今日と明日はぜんぜんちがう。明日っていうのは今日のつづきじゃないんだ」
って言葉もいいです。

私にとって思い入れのある一冊です。